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トラン・アン・ユン監督≪青いパパイヤの香り ≫

2009-05-21 | 本・映画・ドラマのレビュー&気になる作品

トラン・アン・ユン監督≪青いパパイヤの香り ≫、
映画をご覧になったことがないかたに、映像をご紹介します。

トラン・アン・ユン監督
  ≪青いパパイヤの香り ≫

The Scent of Green Papaya (1993) [Trailer]

scent of green papaya


■解説■
パリ郊外のセットの中で在仏ベトナム人監督やスタッフたちによって
再現されたサイゴンで、一人の女性の生涯を淡々としたリズムで語った一編。
監督のトラン・アン・ユンは幼い頃フランスに移住し、
リヨンの映画学校を卒業。本作品ではカンヌ国際映画祭で新人監督賞を獲得し、
アカデミー賞外国語映画賞にもノミネートされた。
製作はアアドリーヌ・ルカリエとアラン・ロッカ、
エグゼクティヴ・プロデューサーはクリストフ・ロシニョン。
撮影・照明はブノワ・ドゥローム、録音はミシェル・ギファン、
美術はアラン・ネーグルが担当。出演は、幼いムイに、リュ・マン・サン、
成熟したムイにはトラン・ヌー・イェン・ケーが当っている。
ムイを雇う一家の母にトルゥオン・チー・ロック、
父にトラン・ゴック・トゥルン、年老いた女中ティーにグエン・アン・ホア、
そしてムイの憧れの対象クェンにヴォン・ホア・ホイが扮している。
ほとんどの俳優がフランス在住のベトナム人で映画初出演。

■あらすじ■
1951年、平和な時代のサイゴンの一家に下働きの使用人として、
あどけない10歳の少女ムイ(リュ・マン・サン)が雇われていく。
その家庭は琵琶を弾く以外、何もしない父(トラン・ゴック・トゥルン)と
家計を支え布地屋を営む母(トルゥオン・チー・ロック)、
社会人となった長男チェン、中学生の次男ラム、小学生の三男坊ティンに祖母、
そして長年この家に仕えている年寄りの女中ティー(グエン・アン・ホア)がいる。

ティンはムイに朝が来ればまず葵を採り朝食の用意を始めることを教える。
ティーはまたムイにこの家の一人娘トーが父の家出している間に
病死してしまったこと、それでも愚痴一つ言わない母について話して聞かせる。

ある晩、長男の友人クェン(ヴァン・ホア・ホイ)が一家を訪れ、
ムイは彼にひそかなあこがれを抱く。毎日を淡々と過ごす一家に再び暗い影が
押し寄せる。トーの死以来、外出することのなかった父が家の有り金を
全部持って出て行ってしまったのだ。祖母は母がいたらぬせいだと責め、
涙を流す母をラムは、唇を噛みしめて見ていた。母は乏しい商いで細々と
生活を支えた。ある夜遅く、帰宅した父が倒れているのをティーが発見する。
父は命を断ち、それから10年が経つ。長男の嫁が来て、暇を出されたムイに
母は自分の娘のために用意しておいた宝石とドレスを渡す。
ムイは新進作曲家で長年憧れていたクェンの家に雇われる。
そして彼もいつしかモダンな恋人よりムイに引かれるようになる。
パパイヤの香りと共に美しく成長したムイはクェンの子を身ごもり幸せに暮らす。
                        (goo 映画)


映像がとにかく美しい映画ですよね。
10歳の頃のムイは愛らしいし、無邪気な好奇心があるし。
扉のこちら側から中をそっと覗かせてもらう・・
全編がそういう感じに撮られていますね。

ほとんど会話らしい会話もないし(と言ったらいいすぎか)
パパイヤの汁がぴたぴたと滴り落ちるところ、
蟻の往来を見るところ、
うずくまって料理の用意をするところ・・・
そういう何気ないシーンが、
際立って美しいと言うのは、
監督の繊細な描写力のゆえなのでしょう。

大人になってからのムイは・・
びっくりしました。
なんだろう、原初的というか、
がらりとイメージが変わっていました。
エキセントリックな風貌で
東洋的神秘にあふれている感じです。

ユン監督はこの女優さんが好きみたいですね。
「シクロ」にも出演されています。
おお、RadioheadさんのCREEPが使われているでは
ないですか。
この映画は観たことがないのですが、
「レッドクリフ」のトニー・レオンが出演していたのですね。
一緒に動画を張っておきます。

Cyclo - Creep (Radiohead)












7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (まろうさぎ)
2009-05-21 08:03:19
おはようございます。
とにかく、トラン・アン・ユン監督は映像がきれいですよね~~。
私はまだこれしか監督作品を見ていないのですが、スクリーンを通して、こんなにベトナムって色彩豊かで色っぽい風景がある国なのかぁと感動しました。
トラン・ヌン・イェン・ケーさんは、トラン監督の奥さんだったと思います(この映画の時は、未婚だったかもしれません)。
やはり好きな女性の魅力を最大限に引き出そうとしているんでしょうね。「Shall we dance?」の草刈さんも美しかったですもんね。
予告編の美しい風景を見て、もう一度、借りてきてみたくなりました!
返信する
Unknown (アス)
2009-05-21 09:18:15
樹さんおはようございます。
『青いパパイヤの香り』高校生の頃見ました。当時わかりもしないくせに映像に凝っている映画ばかり見ていて、今も映像が綺麗だった事は覚えているけどストーリーは丸忘れ(汗)
ホントに映像しか見てなかったんでしょうね(笑)
樹さんのレビューを読んでまた見てみようと思いました♪ありがとうございます。

そうだ!この記事に関係なくて申し訳ないのですが、高山なおみさんが月に二回連載している『ふとんシネマ』で今回《ウルミラ》について書いています。
高山さんのホムペからとんでみてください(^∀^)
返信する
Unknown (くろすけ)
2009-05-21 19:16:20
映像がホント綺麗ですね。音もいい。
観てみたくなりました。ご紹介ありがとうございます。

こないだ気付いたのですが、キムタクの新作「アイ・カム・ウィズ・ザ・レイン」(ジョシュ・ハートネット、イ・ビョンホンと共演)もトラン・アン・ユン監督だったんですね。監督の“本拠地”フランスにも先駆けての日本で世界最速公開とかで、なんと6月6日公開なんですね~。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090412-00000001-dal-ent)トラン監督とあっては、これも観てみたい気もするけどウルミラのライバルやん!! それにな~、キムタクかぁ~。(俳優があんまりそそられない) どうすべぇ。

まずはウルミラで・・・。。でも陽人にはまったら他の観なくていいわ~ってなりそうだな。
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まろうさぎさんへ ()
2009-05-21 21:44:56
こんばんは。

私、最初、トレーラーだけ見て、1本分の映画、
耐えられるんだろうか?と危惧したのですが、
杞憂に終わりました。
映画のゆったりとした流れのなかで、水のきらめきとか、
裸足で床を歩く静けさとか、
本当に美しい映画でした、溜息ものでした。

そうですか、監督の奥様になられた方ですか。
子役の時とあまりに雰囲気がちがい、
びっくりしたのですが、
菊地さんに通じるものを感じますね(笑)
返信する
アスさんへ ()
2009-05-21 22:01:38
こんばんは、アスさん、

みんな、何処かの地点で、ちょっと背伸びした映画を観たりしますよね。
私もゴダールなんか借りて観たものでしたが、
こんなに美しくなかったです(笑)

この監督の美しさが世界的な評価を受けているというのは、
なんかアジアの人間として嬉しいですよね。
きわめてアジア的ですものね。
ノル森もとても楽しみです。

高山さんの「ふとんシネマ」、さっそく読ませていただきました。
陽人が好きで好きでたまらない感じがよくわかります。
Lに置き換えて読んでしまいましたよ☆
今さらですが「ダークナイト」を観て、
ジョーカーと陽人を一緒に論じる松山さんに舌を巻きました。
でも、なるほどですね!!
返信する
くろすけさんへ ()
2009-05-21 22:13:56
こんばんは。

ユン監督のこの映像美、アクション映画のように動きのあるものだと、
どういう展開を見せるか、とっても楽しみですよね。
木村さんの役どころ、KIDSという映画の、
小池徹平くんと似てるなあ、って
思ったんですけれど、
フランス映画なんですよね、じゃあ、乙一の小説は読んでいないだろう(笑)
日本映画でなければ、木村さんも主役を張らなくていいから、
楽しく撮影できたでしょうね。
不自由なんだろうなあ。
小栗旬くんみたいに、脇役で出演させる度胸、
あの事務所にあればいいですよね。
なんて、
関係のないことを書いてしまいました。

あ、この映画、音楽がradioheadさんなんですよね、
あーーかっこいいだろうな!!
返信する
追伸です ()
2009-05-21 22:15:19
くろすけさん、

リンク張ってくださって、ありがとうございました。
とっても嬉しかったです。
内容を知ることが出来たので(*^:^*)
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