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子どもの脳死移植について医師への意識調査実施。その結果は?

2011-02-28 | 気になったニュース



子どもの脳死移植について
   医師への意識調査実施。その結果は?


子の脳死 医師4割が「死には当たらぬ」2011年2月26日11時38分


. 15歳未満の子どもでは、「脳死が死」は当てはまらない、と考える医師が40%に上ることがわかった。また、小児の脳死判定は将来的にも不可能だとする医療施設も20%以上あった。全国の救急・小児科の専門医を研修する施設の医師に聞いた。

 調査は、国立成育医療研究センターの委託研究班が昨年、日本救急医学会と日本小児科学会の専門医研修施設約500施設を対象に行い、医師255人から回答を得た。

 年齢に関係なく「脳死を人の死」と認識する医師は56%いた。一方で、14%が「人の死ではない・人の死はあくまで心臓死」と回答、「成人は脳死が人の死だが子どもは異なる」「臓器提供の場合に限る」と答えた医師もそれぞれ13%いた。合計4割の医師は、小児は「脳死は人の死」と認識していなかった。

 成人への認識と異なるのは、子どもは成人より一般的に回復力が強いためだとみられる。

 また、脳死判定後の治療について、6割が「差し控えや中止という選択肢があるべきだ」と考え、3割が「新たに開始すべきではないが実施中の治療は中止すべきではない」と回答した。「緩和医療やみとりの医療に移行すべきだ」も4割あった。

 自分の病院で子どもの脳死判定が可能と考える医師は3割、条件が整えば可能とした医師が4割。今も今後も不可能とする医師も2割いた。                                                                                                                                                     (朝日新聞)       

子供の脳死移植の問い合わせ 改正法施行後に数件 提供には至らず2010.8.3 23:47

 日本臓器移植ネットワークは3日、15歳未満からの脳死下の臓器提供が可能になった7月17日の改正臓器移植法施行以降、臓器提供が可能な病院から、搬送されてきた子供の臓器移植について複数の問い合わせがあったと明らかにした。この中には、回復の見込みが低い終末期の子供や、乳幼児に関する問い合わせもあったが、いずれも臓器提供に至っていないという。

 移植ネットによると、虐待の有無の確認を義務づけられた18歳未満を含む子供の臓器移植についての問い合わせは法施行以降断続的にあり、実際に搬送されてきた子供の扱いについての確認も数件あったという。

 すべて子供の主治医から寄せられ、今後脳死になる可能性を踏まえ、臓器の機能や全身状態について、病院としての体制整備を問うものだった。一方、改正臓器移植法に基づく臓器移植の斡旋(あっせん)を求める正式な依頼はなかった。また、移植ネットは「虐待に関する具体的な質問は寄せられていない」としている。

 改正法では、虐待を受けた18歳未満からの臓器提供はできないと定められている。しかし、虐待の有無の判断は個々の病院に設置される虐待防止委員会に委ねられている一方、院内の組織づくりやマニュアル整備が進んでいない病院が多く、医療関係者の間では「虐待をないと判断するのは極めて難しい」という声も上がっている。
                                                        (msn産経ニュース)


脳死移植・臓器提供についてはさまざまな考え方があると思います。
そのことについてどうこう言いたくはありません。
ただ、医療の現場で

>合計4割の医師は、小児は「脳死は人の死」と認識していなかった。

この事実に衝撃をうけました。
法律改正後、こういう意識のもとに、脳死移植が行われるということに愕然とします。

また、脳死状態にあるこどもが《虐待をうけていたかどうか》・・
この記事にもショックを受けました。

小児医療をめぐるドラマ「最上の命医」で、
主人公の西條命は
こどもの命を《無限の樹形図》であるとたびたび言います。

>成人への認識と異なるのは、子どもは成人より一般的に回復力が強いためだとみられる。

それは脳死をめぐる両存在について、言えることでもあると思いました。
この問題については、まだ議論の余地があるのではないかと思います。


子どもの脳死移植をめぐる種々の問題はとても深刻なものであるということ、
少しお知らせしたいと思ってご紹介しました。


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2 コメント

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Unknown (まろうさぎ)
2011-02-28 18:38:42
小児の場合、脳死判定はしにくいし、親族としてもためらいがあるのは、わかりすぎるほどわかります。
一方で、移植を待っている小さな子供がいて、海外で臓器移植をしている現実もあります。

どちらの立場も理解できるだけに、難しいですね。これは、ある程度の社会的コンセンサスも必要でしょうが、最後は個人の信念で決める事柄ですね。

(虐待と脳死判定について関連付けたことがなかったので、私もショックでした)
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まろうさぎさんへ ()
2011-03-03 10:56:10
これって、客観的なガイドラインが設定できない、って
ことではないのかと恐ろしくなりました。
裁判でも過去の凡例に頼って量刑を下すではないですか?
こどもには驚異の回復力がある、とするならば、
脳死状態の子どもの臓器摘出は現場の医師の、
究極の選択に委ねることになりますよね。
客観的な数値判断とかがないと、
将来に禍根を残す見切り発車なのではないかと。
私は柳田邦男さんの著書を何冊か読んで、どうしてもまだ納得できないんですが。
提供する側される側の家族は切実ですが、
医師の責任はどうなるんでしょうね。

虐待の問題はもう少しこのことと関連付ける記事を展開させてもらいたいですね。
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