実母が子供のころ、村井家には子供達が6,7人が行って滞在した。実母の妹や、祖母の実家の子供達も加わったからである。村井家にも子供がいるので、子供だけで10人くらいになった。子供達には、主屋に近い方の奥座敷があてがわれ、奥座敷を飾っていた書画骨董はお道具の蔵に入れて、何もない状態にしてあった。この奥座敷や庭で子供達は鬼ごっこやかくれんぼをしてワーワー言って遊んでいた。大人達は主屋にいるので、奥座敷が賑やかでもうるさいと注意されることもなかった。急な来客があれば、もう一つの奥座敷で応対すればよいので、あてがわれた奥座敷が散らかっていても叱られなかった。