新ラ☆スーサの星

ラ☆スーサのいろいろ
  
 ここ数年はコスタデルソル暮らし。

映画を見ました。

2017-12-11 13:41:45 | マドリッド界隈

初めて映画館で映画を見ました。

前にスペインにいた時は行ったことありましたけど。今回は初めて。

せっかくマドリ―だから、オシャレ系な小さい映画館でハリウッドとかじゃない映画を見てみたいものだわー。なんて思っていたら、

友だちの会社の上司が、行けなくなったと言って映画のチケットをくれるって言うじゃないですか!

 

そんなこんなで映画を見に行ってきました。タイトル忘れちゃったんですけど。

でもそれはスペイン映画では無く、フロリダの小さい町のお話でした。英語で、スペイン語字幕。

試写会っぽい感じなのかなー。そして監督がスペイン人。舞台挨拶に来ていました。俳優さんは町で見つけた人達だ、と言っていました。

離婚したお父さんは刑務所にいて、お母さんは一日中ドライブインカフェみたいなところで働いているから、彼が小さい妹のお迎えに行って、ごはんも食べさせて寝かしつけて。

お母さんに恋人が出来て。

多感期の少年と、その家族と。

みんな頑張ってるし、みんないい人だし、誰も悪くないのに、なんかうまく回らない。。。

みたいな、胸がギューギューしちゃう映画でした。

 

なんか、やっぱ映画っていいねー。って思いました。

映画館はプラサデエスパニャの近くだったので、王宮の横を通りました。↑これ王宮?

 


ゴヤのパンテオン

2017-12-11 02:01:45 | マドリッド界隈

ゴヤのお墓です。

ゴヤのお墓のある教会に行ってきました。

サンアントニオデラフロリーダ礼拝堂という所です。

というか、ゴヤのフレスコ画がある、ってガイドブックに書いてあったので、それを見に行ったのですが、「お墓もある!」とびっくり。

後からガイドブックをしっかり読んだら、お墓だって書いてあったんですけれど。そもそもパンテオンpanteónというのが神殿とか、霊廟とかお墓とかそういう意味でした。

相変わらずのぬけさく振りに我ながら感心。

すっかり陽も暮れていたので、よく見えず、案内看板みたいなものも目に付かず「本当にココかよ!」って思うような、うっかり見過ごしてしまうような、地味な入り口でした。

恐る恐る扉を開けてみると、受付のオフィスの奥からおばさんが、こんにちは、と愛想よくしていたので、ここで間違いないなと、一安心。

しかし地味なところだなーと、奥に進んで右に曲がると、礼拝堂です。

入ったとたんに、なにか圧倒されるような気配です。ぞぞぞっと鳥肌が立つ感じ。

うわーーーっと自動的に声が出る。心臓がドキドキ。迫力が凄い。

フレスコ画に描かれた人たちの躍動感というのか。生々しいというか。。。

フレスコ画には、この礼拝堂の名前にもなっている聖アントニオの奇跡が描かれています。


(館内撮影禁止だったために、画像を拝借しましたよ。)

殺人犯の汚名を着せられている男の娘が、自分の父親の無実を証明するために聖アントニオに頼んで殺された人を生き返らせて証言してもらう、みたいな奇跡だったと思います。(ネットで調べようと思ったのですが、うまく調べられませんでした。友だちのガイドブックのうろ覚え)

この奇跡自体はポルトガルで起こった事なのですが、ゴヤはその話を当時のマドリッドの人々に置き換えて描いています。
匂いや音がしてきそうなくらいの、生き生きした描写です。

いつだったか忘れてしまいましたが比較的最近修復されたようなので、色も鮮やかで尚更生生しい訳です。

 

サンアントニオですが。カトリックはこういう宗教の功労者も聖人として大切にするのですが、沢山いるので、全然誰が誰なんだかわかりません。

ちょっと調べていたら聖人カレンダーというのを見つけました。
一日一聖人どころか、一日に数人聖人がいる日もありましたよ。ほんとに沢山いるのねー。
あたしは一応自分の誕生日の聖人を調べましたよ。あたしの聖人は、ジーザスが逮捕されたときに、逮捕の不当を議会で訴えたり、ジーザスの遺体埋葬を手伝ったりしたユダヤ人議員でしたよ。なんか面白い。

でも、一聖人一日でも無いのかな。
このサンアントニオは12月11日、おおおおおお!!偶然にも今日じゃないか!!なんかスゴイじゃないかーーー!
と、6月13日。こちらは亡くなった日らしいので、12月11日は生まれた日なのかなー。
(でも一つのウェブサイト以外12月11日が聖アントニオの日だって書いていないので、不安。違うのかも。だとすれば、一聖人複数日って言うのも違うかも。。。)

1195年ポルトガルのリスボン生まれの1231年イタリア没。イタリアのパドヴァに住んでいたので、パドヴァのアントニオともいわれています。

いろんな奇跡を起こしていたり、お説教が上手でカリスマ司祭だったようです。

探し物をする時に「サンアントニオ!」と言いながら探すと見つかるとか。

そしてなにより、恋人、結婚相手探しにも良いとか!

毎年サンアントニオの日6月13日にはこの礼拝堂に若い女性が針をもって(なんで針かわかりませんが。)サンアントニオにお願いに来るそうです。

ちなみにアメリカテキサス州のサンアントニオは、スペイン人宣教師が6月13日にその地に着いたのでその日の聖人の名前を付けたとのことです。

へー。

(他にもアントニオという聖人は何人かいるようです。アントニオなんて良くいそうな名前ですからねー。ていうか本末転倒で、こういう聖人がいるからアントニオさんも沢山いるって事か。)

 

ところでゴヤのお墓はなんでここにあるのかなー。

ゴヤは1828年に亡命先のボルドーで亡くなっています。

ここにお墓が移されたのが1919年。約90年後。しかも首は盗まれてしまって、首なし遺体で。

このフレスコ画は1798年に描かれていて。

その10年後の1808年ナポレオン支配下のスペインの独立戦争の際に、暴動を起こして逮捕された400人以上のマドリッド市民が銃殺処刑されたのが、このパンテオンの最寄り駅でもあるプリンシペピオのあたりで、ゴヤはその絵を1814年に描いています。


画像拝借。「マドリード、1808年5月3日」

そういう繋がりがあるのかな。

ちなみに全然気が付かなかったんですが、この礼拝堂と同じ作りの建物がこのパンテオンの隣にもあって、礼拝にはそちらを使っているそうです。絵が傷んで来たので、新しいのを建てたとか。(そちらにはフレスコ画はありません)

 

日本でも、プラドでもゴヤの絵は何回か見てきましたが、このパンテオンほど、衝撃を受けたのは初めてでした。まあ、プラドに行ったのも10年以上前ですが。。。

そんなこんなで、マドリッドに行く機会がある方は是非行ってみてくださいなー。しかも無料!