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Landschap's Illustrations Plus Alpha

#i00023

2009-02-19 | イラスト
世界がもし100人の村だったら。
前に話題になった僕たちに世界の現実を突き付ける物語。
すこし前にブームになったもの、という印象だったのですが、最新のデータを使って、シリーズで出ていました。

僕はこの100人村の物語を話題には聞いても読んだことはありませんでした。
2008年のデータから数字に改訂を施し、
たべもの編、こども編、1000人村を収録したものを家族が持っていたので、読みました。

マガジンハウス文庫
「世界がもし100人の村だったら 総集編」
池田香代子 再話・文+マガジンハウス編

時期としてはかなり遅いとは思うけれど、かなり引き込まれました。
絵本の形をしているので、文字数は多くないのに、小説を一気に一冊読んだときの疲れを感じました。

本編の内容ももちろんですが、最後にあった池田香代子さんのあとがき。
そのあとがきの最後に、こんな一節がありました。

「わたしたちは無力ではない、微力なのだ」

本編を読み、そしてこの言葉を読んだとき、強く心を揺さぶられました。

僕はあまり誰かの言った言葉や作ったものをそのまま使うようなことは好まない。
描いているイラストやその構成に既視感がある、という指摘は受けたことがあるけれど、
それは僕のアウトプット技量の問題で、参考までに留めようとはしている。
少なくとも、自分自身が模倣の範囲だなぁと思ってしまうものにならないようにしている。

言葉やその他、作りだされたものはその人のものであり、他人がそこに手を出すのはいいのだろうか?
さらにはそれをこうして誰もが見られる可能性のある場所に載せるのはいいのだろうか?
妙に強い著作権主義というか、なんか古い考えかなぁとか思いつつも、僕はそんな考えを持ってきました。
ネットの自由度には僕はかなり疑問を持っているほうだと思います。許容も必要かと思いながらも。

それでも。
僕はこの一節を使ってイラストを描きたいと思いました。
描いたのなら載せる。それが自分の価値観とぶつかりましたが、載せないのなら描いた意味も薄れる。

結果、語調が変わったり、かなりシンプルなものになりましたが、イメージ通りに描けました。