７２時間・・・

　新たなる７２時間が始まった。いつもなら午前零時をもってはじめるのだが、今回はなんだか中途半端に７日の午後４時からになってしまった。
　ぼちぼち１２時間が経過するのだが、そんなに吸いたくはない。何回か断続的に欲求としては湧き上がってきたのだけれど大した波ではなかった。まぁ、ほぼ毎年こんな事をするのだけれど、あんまり辛いと言う印象はない。どちらかと言えば楽しいし我慢したあとの一服は本当に美味いんだ。
　そんな事しているよりもスパっと止めてしまえば、って言われそうなんだけれども、何回も言う至福と恍惚がそこに存在するかぎり止めない。私はお遊び程度にパイプを吸ったりキセルにしたり、たまには葉巻も吹かしたりする、これがまた、素敵に美味いんだ。銘柄なんかはよく知らない。けれどもねぇ、幸せがそこに存在するのですよ。
　例えば、パイプに葉っぱを詰めるでしょう、ダンパーなんか持ってないから、マッチの軸で押し込んで、指で硬さを確かめて、火をゆ～っくりと点す。ン～ッパ、ンパンパって全体に火を回していくとジブジブ、ジュクジュクと水が浮いてくる。これをゆっくり蒸発させながら、火をゆっくりと、ただ確実に全体にいきわたらせる。あまり早く火を広げようとすると煙りが熱くなって美味くないからゆっくりと、ほらほらいい煙が上がってくる、そしたら、もうしめたものゆ～っくり煙を口中から体中に纏い付かせる。あ～くらくらする。でも、まだまだ私には美味しく上手に、一番大事な格好よく吸えない。もっと修行が必要だ。
　そこにいくとキセルってなぁ、気ぃ～が楽だ。クルクルクルっと刻みをまとめて、皿に押し込む、そいつに火を寄せたら、スパッパっと息をする。ぽわーっと火が広がってすこ～し冷めた煙が喉を刺激する。ふ～っはぁぁぁと二回も深く吸い込んだら、カンカンってほくを落として、はい、おしまい。まことにさっぱりしている。
　こやつらに葉巻・・・う～ん、すっごく美味しいんだけれどもこいつが一番嫌味っぽい。たま～にいただき物を隠れて吹かす、まだまだ、私は葉巻を涎で濡らすには経験が足りなさ過ぎる・・・なぁ。せめて細身のシガリロで我慢しとこう。
　それだったら吸いつけている紙巻きの峰がいいなぁ。これはね、嗜好品の煙草って事でこんな言い方は良くないかも知れないけど、日本タバコの傑作ですな。ちょっと前になにを思ったか、ニコチンとタールを下げてしまった、それだけならまだしも、全体としての香りと煙の重さを軽くしちまった。残念である、あの舌にペットリと喉の奥にズシンとくる重さがこの煙草の一番いいところだったのに・・・

　まぁ、なんにせよ、後６０時間かそこらでま～た煙りに包まれる、って結構、「吸いながら、書いてんじゃないの」って疑われているのでしょうが、大丈夫。私はあなたに嘘はついても、自分にはつけない・・・ものなんで。