Lady Ella

ひとり語り・・・

一瞬の嵐・・・

2006-07-15 19:53:16 | 雑記
 不穏な空気を感じ取った私は珍しく車を選択した。別段、大した用はかったのだけれどもともくんの所に顔でも出すか、って急に思い立った時にである。

 暑い・・・なにしろ暑い。皮膚がピリピリとなる位に暑い。「あ~やっぱ単車で来れば良かったなぁ・・・」なんて行き交う単車を見ながら思ったのでけれども、そのライダーの顔は・・・なんかみんなサウナの中みたい・・・

 30分程ドライブをしてともくんのガレージに着く。やっぱ車で来て正解だろ・・・山の方の雲行きがかなり怪しい。絶対に一雨来る・・・ともくんの作業を30分程眺めながら煙草を吸い、茶を飲む。ここはいつ来ても良い所だ。いろんな単車がゴロゴロと、いろんな形で息を潜めている。ほどなく一服・・・ってともくんは煙草を吸わないのだけれど・・・私を事務所に招き入れて単車の話しをする。コミさんと言う、これまた単車好きな兄ちゃんも加わり和んだ時間を過ごしていた。「天気がおかしくなりそうだから僕帰ります」ってコミさんがそそくさと帰り支度をして出て行ったのを見送った直後、雨が風とともにやって来た。「うっへぇ~コミさん大丈夫かなぁ」「ちょいと表の単車片付けちゃいます」とともくんが片付け始めたらものすごい風。雨が降っているのにほとんど感じない位に横殴りの突風が吹きつけ始める。私も外に出たのだけれども大袈裟に言えば立ってられない、身体の北西方向のみが一瞬でビショビショになってしまった。

「こりゃ~シャッター閉めてちょっと大人しくしてるしかないっすよね」なんて言いながらガレージに行ったともくんが「ヤ・ヤ・屋根がぁ~」って叫び声を上げる。続いて私もガレージに行ってみると鉄骨を組んだ、デッカイバラックようのガレージの屋根が部分的にユラユラと持ち上がって動いている。あげく2ヶ所ほどトタンが捲くれ上がってしまってもいる。「これ、ヤンバイっすよね、な・なんとかしなきゃ~」「とりあえず塗装室の上に上って届くとこはバン線で止めちまおうよ」「それっきゃないっすよね、ハシゴ・・・ハシゴ・・・」あたふたと二人でバン線を探したりハシゴを立てたりして塗装室の上に上ってみる。ポッカリと真っ黒な空が見え隠れするその隙間に近付いたのだけれど風に煽られるトタンは危なくて掴めない。ほうほうの体でなんとかその横だけを針金でひっちばって「今は無理だよ、危なくて屋根には上れない」「ええ・・・そうっすね、でもやばいっすよ」「ううん、でもなぁ・・・」ウロウロするだけで何も出来ない。時間にして10分弱、飛ばされそうな屋根を見上げ続けるしか出来ない二人。
「ちょっと風が弱まったから俺上ってみます」「うん、気を付けてよ」なんて言いながらともくんがようやく屋根によじ登る。取れかかったトタンをひっぱがして中に引きずり込んで、「さてどうするよ・・・」「ええ・・・ええ・・・」「大丈夫です。なんとかビスで留めちまいます」「そうかぁ、風がまた出てきたらすぐに下りてきなよ」と言いながら私はガレージの外に回ってみる。雨は止んだ。風も収まっている。ともくんは順調にビスではがれかかった屋根を留めていく。気が付くと空は晴れ渡り・・・虹まで出ている。

「なんだったんでしょう???」「まぁ~ったく・・・」
ううん・・・自然の猛威の前には・・・やっぱりあたふたするしかない。この間、トータル時間にして20分位・・・あ~ビックリした。チャンチャン。

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