『神様・・・ プレゼントはもう終わりなの？』
『ヴェガは、とってもいい子にしてるよ・・・』
公表するのを躊躇ったのは、まだ信じられない気持ちが強く
奇跡を信じていたかったから・・
12歳の誕生日の記事が、１日遅れたのも・・
なんて書いていいのか迷ったから・・
誕生日を数日後に控えた、６月末頃から
むせるような、嫌な咳を繰り返すようになったヴェガ。
２年前に、乳腺腫が見つかって切除した際に、他への転移の可能性を指摘されていた。
それだけに、肺への転移を真っ先に疑った。
果たして検査結果は、最悪のものだった・・
肺ではなくて、心臓に大きな腫瘍が見つかった。
極めて珍しい症例だという。
以前の、乳腺腫との因果関係は低いらしいが、
部位が心臓だけに、また、ヴェガの年齢を考慮しても
外科的手術は無理と判断せざるを得ない。
薬で、出来るだけ苦しみを取り除いてあげる事・・
それしか、選択の余地は無かった。
当のヴェガは、咳は出るものの
極めて元気で、食欲も旺盛だった。
だから・・・
余命３ヶ月と言われても、にわかには信じられなかった。
そして、この１週間
薬が効いたのか、咳は少しずつ治まってきた。
しかし・・・
それとは裏腹に、どんどん元気が無くなった・・・
昨夜あたりは、かなり呼吸が苦しそうで・・・
今朝からは、食欲も無い。
あんなに大好きな、林檎もスイカも食べなくなった・・・
今朝、病院で応急処置の注射を打ってもらい
今は、呼吸は楽になり、静かに寝ている。
しかし、腫瘍は予想以上に肥大していた。
胸水がたまり、膨らんできている。
それが、肺を圧迫して、呼吸が苦しい。
不整脈も出ている・・・
『あと、４～５日 ということも・・・ 』
主治医の言葉に、体中から変な汗が出て、目眩がした。
ヴェガの心臓だけでなく、
僕の心臓までも締め付けられるような痛みを感じる。
冷静を保とうとすればするほど・・
胸が痛む。
10歳から先は、神様からのプレゼント・・・か
『神様、プレゼントはもう終わりですか・・？』
ヴェガは、とってもいい子にしてますよ・・・