時には同じ形式でも微妙な差異が生じることがある…というのが鉄道車両だったりします。
特に、同じ形式でも製造時期によってマイナーチェンジが施され、番台区分されている場合に顕著でしょう(例:115系1000番台)。
新潟地区にも、そんな車両があります。今回はその1両に遭遇した時の写真を。
上の写真、どちらも新津運輸区所属のキハ110系の2両編成です。しかし、よく見ると扉の形状が違ったりします。
そう、新津のキハ110系には1両だけ他車と番台が違う車両が存在します。それが、今回紹介するキハ110-135です。
この車両は富士重工で落成し、水郡線の車両置き換えのため1992(平成4)年に常陸大子(→水郡線営業所)に配属されました。
その後、2007(平成19)年に水郡線へキハE130系が投入され、この車両は新津へと転属しました。キハ110系100番台自体は新津に在籍していたことがありますが、全て転属しています。水郡線に在籍していたキハ110系100番台はそのほとんどが東北地区へ転属しました。
現在は新津運輸区に在籍する唯一の100番台として営業しています(他は200番台)。
さて、その差異はというと…
(もちろん車番を見れば分かりますが)
左が135です(右は200番台)。ドア形状が違うのがお分かりかと思います。
135はドアがプラグドアで、ドアが一旦外側に飛び出てからスライドして開く仕組みです。一方の200番台は一般的な引き戸で、ドアが戸袋に引き込まれる(横にスライド)することで開く仕組みです。
プラグドアを採用する鉄道車両は、たいていドアが出入り口に密着した印象を受けます。引き戸のような凹凸は生じません。
キハ110-135は現在新津運輸区に在籍し、2008(平成20)年に投入されたキハE120形とともに磐越西線・米坂線・羽越本線で(共通)運用されています。貴重なこの車両を、ぜひ追ってみてはいかがでしょうか。
時刻表で追うならば、磐越西線の快速「あがの」または米坂線の快速「べにばな」がオススメです。同列車は必ずキハ110系またはキハE120形で運用される列車で、ターミナルが新潟なので撮影しやすいです。どれが来るかは保証しかねますが…
(おまけ)
キハE120形と混結するキハ110系(キハ110-217+キハE120-4による五泉行き普通列車)