くるくるくるみのエンタな生活

エンタテインメント大好き人間くるみのコラム日記です。

「エリエリ・レマ・サバクタニ」

2006-01-30 01:00:53 | 死ぬまでシネマ
芸能人で誰が好き?と聞かれたら、とりあえず「ジョーとターくん」と答えます。
オダギリジョーと浅野忠信です。はい。

ということで、ターくん主演・青山真治監督の「エリエリ・レマ・サバクタニ」を見て参りました。

時は2015年。感染すると自殺したくなってしまう“レミング病”が蔓延する中、
人里離れて静かに暮らすミズイ(浅野)とアスハラ(中原昌也)。
実は彼らの奏でる“音”だけが唯一病気の進行を抑制できるのだ。
そんな噂を聞きつけて、ある老富豪(筒井康隆)が彼らの元を訪れる。
レミング病に感染した孫娘(宮崎あおい)を連れて・・・という物語。

台詞も少なく映像と音だけで淡々と進むので、この手の映画をあまり見ない人には重いかもしれない。
また、彼らの奏でる“音”も、いわゆるノイズミュージックと言われるジャンルなので、
決して心地よい音楽というわけではない。

それでも、私の心を捉えて離さなかったのは、
私自身も何を隠そう「音楽に救われて生きている」人間の一人だからである。
中学生の時にある病気になり、成績も落ち、すっかり自信を無くした時に出会ったのが、
ラジオから流れてきた音楽だった。以来、正直何度も自分という人間をやめたくなる日があるけれど、
そんな時にはまず音楽を聴く。音楽は空気を変えてくれる。気持ちを変えてくれる。
そういう意味では、私も一種のレミング病患者なのかもしれない。

そして、この映画を見ていたら、私が数年前から応援している男女ユニット「アツキヨ」のことを思い出した。
女性のkiyoは耳が聴こえない。それでも、アツシのギターの音から発せられる微かな波動を頼りに、歌い踊る。そして、彼らの元には同じように耳の聴こえない人たちが笑顔で集っている(詳しくは、ブックマーク欄のアツキヨ取材記をぜひ)。

いつもこの光景を見ると、胸が締め付けれらるような思いがして、
原点に戻ったような気持ちになる。こちらが元気をもらう。
やっぱり、音楽には不思議な力があると思う。

エリエリ・レマ・サバクタニとは、「神よ、何ゆえに我を見捨てたもうや」
というイエスの最期の言葉だという。まさしく、救済の映画である。

北海道の大地で奏でる浅野のギターの轟音は、圧巻。
ぜひ劇場で見て欲しい作品です。

夫婦

2006-01-29 03:04:19 | Weblog
「くるみ精神力強化宣言」が120PVを超えていました。
みなさん、私をおもしろがってやいませんかい‥(汗)

まあいいや。今日(てか昨日)は、6時半に目が覚めました。
朝ではなく夜の・・!!金曜夜中に映画業界のパーティーがありまして
エセギョーカイ人ぶって参加してみたものの、朝帰りしたらバタンキュー(死語)。
一気に今週の疲れが出てしまいました。どうもオールするとダメですね。

で、私がすっかり眠りこけている間に、両親は父方の兄弟夫婦の集まりへ。
私の父は5人兄弟の末っ子。2番目のおじ様ご夫婦が私のブログを見てくれているようで‥
この場を借りてありがとうございます。
しかし、1番上のおじ様は脳梗塞で車椅子&話もままならない状態、3番目のおじ様の奥様は数年前に亡くなってしまいました。2人とも陽気な方だったのに‥看病する側も大変なことと思います。

こういう話を聞いていると、やっぱり「どんなことがあってもこの人とだったら乗り越えていける」と思えるのが夫婦だよなあ、なんて思うものです。

そんな中、最近になって自分の父親が「できた人だな」と思えてきたこの頃。

例えば・・昨日の夕飯時。
 NHKニュースのウィーンの特派員の苗字が珍しくウチと同じだったので
 父&私  「おー!ウイーンに○○さんがいたよー!!」
 すると台所にいた母、すっとんきょうに一言
 母     「なんでー?」
 ・・・なんで?じゃないだろ・・・(母はいつもこうどっかズレてるのです)
 思わず顔を見合わせる父と私
 父    「おまえ、こーゆーときなんて返す?」
 私    「いや、それは長年連れ添わないとわかんないよ(苦笑)。
       どーすんの? 流すの??」
 父    「うん。こーゆーことばっかだから、あきらめた」
 ・・・すばらしき愛のハーモニー・・・
 
 そして父は、うつ病女性の体験談のTVを見ながら涙ぐんでいた。
 私はこんな父親を、一人の男性として密かに尊敬している。
 そして、母親にはちょっとイライラする。
 自分も他人から見たらこんななのかな、と思う時がたまにあるからである。

 以上、ちょっといい話でした。

生みの苦しみ・生みの喜び

2006-01-25 14:58:29 | Weblog
本日1月25日はなんの日でしょう!?…はい、正解は夏から関わってきた某DVDの発売日なのです☆ 今までにも自分が関わったものが世に出るということは経験しましたが、今回はかかった期間が長かったり、編集補助から営業まで全部に関わっての形ある商品なので、全然違った感じ。この仕事にどれだけ価値があるのかはわからないし、100%自慢の我が子って訳ではないけど、それでも発売日ってなんだか高揚するものですね☆初めて実感しました。 ていっても売れなきゃ意味ないし…心配だなぁ。他の『子供』の面倒もみなきゃだし。。只今やっと通販サイトをオープン、夕方から店をまわってみます。 皆さんも探してみて下さいね…って、言いそびれました…東京の建築のDVDってことで。 このカフェオレ、納豆の味がします。。。


くるみ精神力強化宣言

2006-01-23 22:30:45 | Weblog
なんだか昨日のブログが恥ずかしい…やっぱ休みの日に家いるといろいろ考えちゃってダメですね。 やっぱ今年はもっと強くなります!自分がしっかりしてないと周りを幸せにしたりもできないし。つらいときって自分のことで頭がいっぱいになっちゃうけど、そんな時こそもっと周りに気配らなきゃ。 昨日の情熱大陸の篠原涼子もかっこよかったし、にんげんドキュメントの小田和正も素敵だったし。 …って言っても、やっぱ凹んじゃうかもしれませんが、そんな時はどうぞ喝!入れて下さい(笑)。何へこんでんだボケ~!と横から飛び蹴りくらわすくらいな感じで。エースを狙えばりに。くるみ精神力増強計画、応援よろしくお願いしますm(_ _)m …紫いもポッキーうまい。。


もう、ムリぽー(><)

2006-01-23 02:49:20 | Weblog
あ~、今日は部屋で一人3時間も泣き続けてしまった・・
我ながらびっくりだよ。
涙の女王チェ・ジウも真っ青だよ。
なんか目がじんじんするもん。
あー、また明日お岩だー。

でも、泣きながら考えて、考えては泣いて、
たどり着いたのはですね、
他人が信じれないんじゃなくて、
他人からもっと信じられたいのよ、たぶん。
ここでいう信じられるっていうのは、
頼りにされるとか、信用されるとか、安心してもらえるとか、
私の中に希望を感じて欲しいというか、そんなことで。

は~、何言ってんでしょうねー。

いや、なんか引っ張ってかなきゃならない奴と思われがちみたいだけど、
確かに気がつくと下手になっちゃってたりもするけど、
ホントはもっとこう、ぱーっと明るく照らす太陽のような、女神様のような、
存在になりたいのよ。救われたいんじゃなくて、救いたいみたいな。
自分を変えて欲しいんじゃなくて、相手を変えてみせたいみたいな。

あ・・みなさん、引かないで下さいね(苦笑)
いろいろ考える日もあるでしょ。

で、考えすぎたなーと思ったら、最終的に放棄します。
「もうムリぽー!」…ということで、明日からはがんばります。

川の流れのように

2006-01-20 01:23:30 | Weblog
また風邪をひいてしまいました。去年もこの時期微熱が1か月も続いてたし…どうもダメですな、この時期は。さて、ちょっとわかりにくいですが、写真は近所を流れる中川の眺めです。自転車を思い切りこいで青砥大橋を渡りながら、この眺めを見るのが好きです。てか、私は川が好きなようです。柴又を案内する時には必ず自慢の江戸川の土手に連れていきます。長年通った高砂から日暮里までの京成線の車窓からは、中川、荒川、隅田川と3本の川を拝めます。そして、去年の3月ニューオーリンズを一人旅した時には、ミシシッピ川を2時間くらいポケ~っと眺めていました (いつもポケ~っとしてるって?うっさいわい)。 海や山って、もちろん大好きではあるんですが、終着点というか非日常なイメージがありますよね。それに比べると川は、いつも私たちの生活の中にあって、両側には必ず人々の営みがあって、どこまでも続いていく常に途中な感じというか、そんなところに情緒を感じる気がします。だからなんだと言われればそれまでですが。川の流れのように、常に途中な感じで生きていきましょう。


「ターミナル」&「オーシャンズ12」

2006-01-15 23:56:42 | 死ぬまでシネマ
「阿修羅のごとく」と同時に借りたあと2本。

「ターミナル」は、古い付き合いの女友達が以前、
見るといいよとニヤリと言っていたのを思い出して借りてみました。
この作品のテーマは「人は何かを待って生きている」ということ。
空港に9ヶ月も滞在して出国許可を待ち続ける主人公(トム・ハンクス)。
7年間も妻のいる男との関係を断ち切れないスチュワーデス(キャサリン・ぜタ・ジョーンズ)。
私もちょっと馬鹿正直に待ち続けてしまうところがあるので、
彼女が薦めてくれたワケがわかります。

普通は「待っていてはダメ」ということがよく言われますが、
「待つ」とは「信じる」ことと同義で、この作品はそんな真っ直ぐにしか
生きれらない人たちに、優しい目を向けてくれます。

ただ残念なのは、主人公がそこまで待ち続けた理由が意外とお粗末なのと、
ヒロインの最後の選択が意外と肩透かしなところです。うーむ・・。

まあ、民族紛争や移民問題、制度と人情など、アメリカが抱える問題を
空港という象徴的な場所の中にさりげなく盛り込んでいるところは◎です。
あと・・トム・ハンクスはもはや、イッセー尾形の域に達していますね(笑)


「オーシャンズ」は語るほどでもないので、省略します(苦笑)。
一言でいえば、「頭のいい監督とスター俳優が揃って遊びで作りました」
みたいな、そんな映画。音楽と映像のカッコよさは相変わらずですが、
内容のなさは前作以上です。あ、でもカメオ出演のアノ人は笑えるよ。

書店営業の1日

2006-01-11 19:23:22 | Weblog
今日は午後から書店営業という名の東京散策です。 まずは渋谷。青山ブックセンターさん、大好きです。渋谷文教堂さん、ポップに愛を感じます。本屋さんてどれ一つ同じ店はなくて、本屋は生きている…そんな気がします。 続いて神田。古書街を歩いて三省堂へ、楽器街を歩いてお茶の水駅へ。たまらないですね。黄ばんだ古本、おしゃれじゃない喫茶店、カラフルなギター、中古のCD…。 移動して秋葉。ココはダメです。萌え~じゃなくて、ほぇ~って感じ。全くなじめない電飾の店を見上げ溜め息。サンマルクのチョコクロをほうばりながら、ただいま休憩です。 基本的にほっとできない街は苦手です。渋谷、新宿、台場、汐留…。池袋と六本木は馴染みが深いので庭ですが。あ、広尾はダメだったな、2年通ったあと池袋に逃げかえったくらいですから(笑) 最後は上野に向かいます。上野、浅草は恥ずかしくもにくめない家族みたいな感じ。日本橋、銀座も私にとっては母とよく来た安心できる場所。
いかん、さぼりすぎました。ではではもうひと周りしてきます。


「阿修羅のごとく」

2006-01-11 02:30:17 | 死ぬまでシネマ
向田邦子原作・森田芳光監督の「阿修羅のごとく」をやっと見ました。

不倫相手になってしまっている長女(大竹しのぶ)、
夫の浮気におびえる次女(黒木瞳)、
華やかな妹に嫉妬する恋愛下手な三女(深津絵里)、
できちゃった婚するも後に苦労の人生を歩む四女(深田恭子)。

どちらが幸せとかいい悪いというものでもなくて、どちらもそれなりに苦しくて
でも女の道は色々だから、互いに比較しあって女同士は難しい。
そして、目移りする男と愛され続けたい女というのもまた、
万国共通時代を問わない世の常だから、色々あって当然なのである。

では、浮気をする男が悪いのかというと、男は男で悩んでいるのである。
「外の女性」にも女房にも去られた後のお父さん(仲代達也)の涙を見れば、
男は男で大変だなと思うのである。

だから、どこかで目をつむって生きていかなければならない。
それを一番よくわかっていたのは、お母さん(八千草薫)なのである。

私はこんな世界とは無縁の仲の良い両親の元に生まれて、
最近まで白馬の王子様がひょいと救ってくれるものだと
馬鹿みたいに信じてきてしまったけれど、
現実はそんな甘くないのだと、
ここ数年でわかってきてしまったような、
知らない方が楽だったような、
なんだか自分が汚れてしまったかのような、
どこまで人を信じていいのかわからないような、
それでも信じたいような、
そんな今日この頃なのであ~る(←見た人はわかるハズ)…ってか。

最後に次女の亭主(小林薫)がぽつりと言う。
「女は阿修羅だな…」と。

そうですよ、男性諸君。
天国の向田さんとニヤリと笑い合うような、
オトナな女性とコドモな男性にオススメの一本です。