おらと煙は・・・  ~ Diary of  ”Maikuru” ~

高い所が好き。山の頂上で食べるラーメンが大好物。
密かにアクティブ宣言した勘違いオヤジの日記。

~始まり~ 山形神室へ 

2013年10月26日 | 山歩き
平成25年10月19日  曇り


「もう二度と山さ来ねくていいはと思うべ、んでもまた来てしまうんだじぇ」
 3年前、登山に興味を持っていた私が無謀にも山の道具もろくに持たないで仙台神室に行く先輩たちについて行った時、案の定かなりヤラれた自分に先輩がかけてくれた言葉です。崖に怯え、ズックはぬかるみの坂で滑り、水は飲み干して無くなるし、下山の途中では足がつってしまいストレッチをマッサージの得意な先輩に施してもらって、まさにズタズタボロボロで駐車場に着いた時のセリフでした。馬鹿と煙は高い所に登りたがるとはまさにこのことで、調子こいて登山者の仲間入り気分になっていた自分への洗礼でした
 それでも先輩の予言通り好天に恵まれた高い所の眺めが忘れられなくなった自分は、登山と呼ぶのを山歩きと改め、無理のある山や危険な山は避け、なるべく一人で行きゆっくり歩く、雨が降ったらやめるプレッシャーの無い気楽なスタイルで年に数回山歩きを続けるようになってしまいました。。



 最近忘れっぽくなってしまったので、日記を残すのとタイピングの練習を兼ねてブログでも始めようと思い立ち、この山を歩いてからスタートしましょうと考えて今回山形神室を選択しました。


行程(時間)
  笹谷峠駐車場出発(10:45) → ハマグリ山(11:40) → トンガリ山(12:10) → 山形神室山頂(12:40-13:30) → トンガリ山(13:50) → ハマグリ山(14:15) → 笹谷峠駐車場(14:50)


 最近、朝はきれいに見えている奥羽山脈の山たちは日中高い所に雲がかかっている事が多いので、早く出発して仙台神室まで行きたいなと計画しておったのですが、届け物をする用事があったので出かけるのが遅くなってしまいました。山形市内からはまだ山の上が見えているし、午後から天気が下り坂なので今ならまだ大丈夫だろう、山形神室まで行って景色を堪能するだけでも十分だ、と無理しないモードで紅葉が見える中を笹谷峠駐車場に向かいました。
 笹谷峠に着いたのは10時30分で、駐車場はすでに満杯なので道路の広い所に愛車を止め、2週間前に月山に行った時かなり足の筋肉がヤラれた反省からしっかりと準備運動をします。後から来た人が反対側の登山道に入って行ったので今から雁戸山なのかな、すごいな、いつか行ってみたいな、行けるかなと周りの登山者が立派に感じてしまうあたりがまだ頼りない自分であります。朝日連峰も月山も見えているし、早く下界を見下ろすんだ!と10時45分、勇んで出発しました。


【看板に「行ってきます」】


 30分程歩いて展望台に降りて山形自動車道を見下ろします。暑いのでジャンパーを脱いでしまいました。この間に2人先行して行きました。




 後ろを振り返ると雁戸山は雲の中、熊野岳にもガスがせまっています。



 再出発して大地に乗り上げると、目標の山形神室に雲がかかってきています(ヤバイ)。ハマグリ山に向かっている最中に風を感じ始め、ついにはトンガリ山にも雲がかかってきているではありませんか。次第に風が強くなってきて、左手には月山がきれいに見えているのについにトンガリ山さえ雲の中となってきました。先行者が見えなくなっても競争心を抑え、自分のダラダラマイペースをキープしてハマグリ山に到着です。

   


 ここで水分補給とエネルギー補給飴を口に放り込んで、下山してきた方と誰が貝殻を運んで来たのか等と話をした後再出発です。恐ろしい崖を降りて紅葉の中気持ちのいい稜線を歩きます。大好きな稜線を大事に歩いていると、下山してくる人たちがポツポツ現れてきます。トンガリ山手前の急な坂に差掛るとすっかりガスの中です。ラジオからは「山形市内はとっても天気が良く、少し暑くなってきております。」と聞こえてきます。「イヤミか!」と心の中で勝手にツッコミながらトンガリ山に到着。




 飴が溶けずに口の中にくっついているのに気付き水分補給し、少し息を整えてから再出発。強い風でガスが流れてきて、視界が良くなったり悪くなったり、山形神室が見えたり隠れたりします。紅葉もきれいだし稜線歩きも気持ちがいいし、もっと早く出かけたら、風とガスがなければとの想いが頭をよぎり、「タラレバはよくないぞ!」と今度は自分にツッコミを入れながら最後の登りに差掛ります。


  


 先日の台風で降った雨で川のように流れた様子がうかがえる坂は、結構滑ります。3年前よくズックで登ったものだ。今自分の両足には先輩がくれたトレッキングシューズがついています(感謝、感謝)。




 最後の坂を登り切り、無事山形神室山頂に到着です。さて、西側の展望は?山形市内は?月山は?朝日連峰は?とわずかに期待しながら展望の見えるところに行ってみます。どれ、




 ・ ・ ・ ・ ・        


 西側の展望が、山形市内が、月山が、朝日連峰が、 見えない! ガーン!!
 何と足元しか見えないではないですか!なんということですか!


 なぜ山に行くのだ?山頂でラーメンを食うためだ!(おらの座右の銘←ウソ)
 気を取り直して風に飛ばされないようシートをひき、ガスバーナーと鍋を出し、好物のトップバリュしょうゆラーメンを準備します。しかし風が強くいつまでたってもお湯が煮立たず、子猫と眠る母猫のように自分の体でガスバーナーを囲みラーメンを茹でました。ラーメンをすすり至福の時間を過ごしていると仙台神室から戻ってきた方が「美味しそうですね」と声をかけてくれました。彼は「行く時は鳥海山が見えたんだ」と教えてくれ、去って行きました。次に小さい子供連れの親子が仙台神室から戻ってきて、「行く時は鳥海山が見えたんですよ、あの時間はよかったのにね」と教えてくれました。この間に何組かの方たちが下山していきました。いつかガスは晴れる、一瞬でも!男気を出してラーメンの汁をすすり握ってきたおにぎりを頬張り時を待ちましたが一向にガスは晴れず。




 下山を決心しました。
 下りの足元に注意し、今から上ってくる方とスライドしながら大好きな稜線を踏みしめながら歩きます。「晴れたかな?」と振り返りますがガスは相変わらずです。昼食を食べた後で下っ腹がゴロゴロいってきたので、信じられないくらいスピードが増します。



 ラジオでみのもんたさんの楽しいトークを聞きながら、さらに早いペースで下ります。ラーメンを食べているときに下っていった方たちの姿が前に見えます。駐車場に下りる坂道でちょっとヤラれているジーパンの方達に道を譲ってもらい「あとちょっとですね」と声をかけ、車の少なくなった駐車場を見下ろします。出発のときほぼ同時に反対側へ上っていった方の車もなくなっています。


 腹の調子が最骨頂に達しそうになったとき、無事に駐車場に着きました。ソッコーでトイレにダッシュし、事なきを得ました(フー)。帰宅途中、自宅付近から奥羽山脈方面をみたら、山の半分くらいは雲の中でした。
 後日筋肉痛もほどよく、いい運動になりました。
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