そんな研修を
３年目のときにやったけれど、
本当の意味での
責任者の自覚なんて
全然持てていなかったのかもしれない。
わたしは入社して
１年目には社員ひとりの現場を
任されることになった。
それから
早いうちに出世してきた。
会社からは
かめいさんなら大丈夫。
かめいさんがいればなんとかしてくれる。
かめいさんはちゃんとやってる。
ありがたいことにも、
上の方々の
そういったお褒めの声が
後輩の耳に入るくらい
評価してもらえていた。
自分は、調子に乗っていた。
ここ最近、
仲の良かった後輩が
突然話をしてくれなくなった。
挨拶、返事がないわけじゃない。
業務的に質問があったら
質問もしてくる。
けれど
会話がない。
おしゃべりな子なのに。
すごくショックだった。
自分なにかしたかなって
いろいろ考えた。
それはもう
めちゃくちゃ考えた。
思い当たる節がなかった。
でも
ある意味思い当たる節が多すぎた。
発注ミスが多すぎる？
洗濯してない作業着で
仕事するな？
期日しっかり守れよ？
そもそも人として嫌い？
考えば考えるほど、
こわくなった。
仕事が、こんなに
嫌なの、初めてだった。
それが４日くらい経った。
だんだん慣れてきた。
別に話さなくても
仕事はできる。
口数の少ない後輩と
仕事してた時代を思い出した。
あー…昔は
これが普通だったよなぁ。
そうだよなぁ
別に気にしなければ
これでもいいんだ。
と思っていた矢先に、
このままじゃだめだと思って
なにまで話せばいいか
わからないんですが
と後輩からＬＩＮＥがきた。
高倉で仕事終わりに
話すことになった。
その日も一緒に仕事だったけど
この日は
普通に話してくれた。
うれしかった。
楽しかった。
彼女が話してくれるだけで
わたしは幸せだった。
単純だった。
いろんな想像をしながら
彼女の対話に臨んだ。
きっと私への不満が出るから
改善のためにも
会話を録音させてもらった。
その内容は
責任者であるわたしが、
なにも知らない現実を
突きつけられた。
調理師さん
古株パートさんＡ、Ｂ
そして
新しいパートさんＣ
みんな私への不満を
後輩ちゃんにぶつけていた。
もちろん
わたしがダメな部分も
たくさんあるけれど、
ほとんどの部分が
こっちにも言い返したいものばかり。
でも
後輩ちゃんも言い返したら
ほらそうやって言い返す。
ゆとりだゆとりだ
最近の子は。
とののしられる。
なんてつらい日々だったんだろう。
そして
それを知らない自分。
わたしには
誰一人不満を言ってこない。
ひとつとして
言われたことはない。
だからわたし
この現場は仲良んだー
問題ないんだー
って思ってた。
いい現場だと、思ってた。
でも、そんなことなかった。
新人パートさんは
仲良くできていると思ってた。
家にも呼んでもらったり
プライベートで唯一
遊んでるパートさんだった。
でも、
この人にそう思われていたことが
一番ショックだった。
たぶん
後輩ちゃんは
すべてを言えなかったかも
しれないけれど
聞いた嫌な理由は、
良かれと思ってやってることだった
それがすべて
裏目に出ていた。
指示出されるのが嫌
ってのも、
指示出した方が
まだ１年目のあなたは
自分で考えなくていいから
楽かな、って。
わたしは指示出してもらって
仕事してる時代のほうが
百倍も仕事が楽だと感じてたからだ。
籠の件も
勝手に変えて首にされるなら
その覚悟で換えてやる
って換えてたらしいけど
当の本人のわたしは
あ、交換したんだ～
くらいにしか
思ってなかった。
なんだ、この温度差。
だれも
わたしの頑張りなんて
見てくれていなかった
自分のことしか
誰も考えてなんかいない
わたしも含めて。
わたしが
みんなに負担をかけないように
ＡＣを担って
業務の中で
なるべく楽できるように
仕事して
夜遅くまで仕事して
体調悪いって言ったら
そんな勤務状態にも
関わらず
やすみ削って仕事出て
みんなが楽なように
楽なようにって
めちゃくちゃ頑張った結果が
これだった。
圧倒的コミュニケーション不足。
日々の業務に精一杯で
全然わたしの気持ち
伝わってなかった。
たぶんそれが
一番の原因。
会話って大切だね。
かーーーなーーーーーりーーーー
落ち込んでます。
でも逃げるわけにもいかないから、
とりあえず
会話を。
