kurogenkokuです。
296冊目は

「上から目線」の構造
榎本博明 著 日経プレミアシリーズ
いきなりですが。「課題図書」です(笑)
最近いろいろなところで言われている「上から目線」という言葉。私も非常に気になります。特にtwitterなどの情報媒体が発達してくるとなおさらです。
著者はこの「上から目線」の心理構造について、中高年層、若年層いずれの対象からもわかりやすく解き明かそうとしています。本書から「上から目線」の心理構造として着目したところを数点あげてみると。
○「上から目線」の裏には「劣等コンプレックス」があるとのこと。自信がないので、人の視線を過剰に意識する。そして尊大な態度で自分の力を誇示しようとする。
○活躍している自分。周りから称賛されている自分。有能な自分。カッコイイ自分。そうした理想の自己像を夢見ることは誰にでもあるものだ。しかし、理想はあくまで理想であって、実際にはパッとしない自分がいる。輝けない自分がいる。それが多くの人の現実だ。
(中略)
そんなとき、現実の情けない自分を受け入れる辛さから逃れるために、「誇大自己」が築かれる。
○【自己愛性パーソナリティ障害】
①実際より自分の才能が優れていると思いこむ
②限りない成功の空想にとらわれる
③自分は特別な存在で凡人には理解されないと思いこむ
④限りなく賞賛を求める
⑤特権意識が強い
⑥人を平気で利用する
⑦人の欲求や気持ちがわからない
⑧嫉妬深い
⑨尊大で傲慢
現実に起こっていることと照らし合わせて読んでみるとなかなか面白いと思います。
私も気をつけなければ・・・。
【目次】
プロローグ 「上から目線」とは何か
第1章 なぜ「上から目線」が気になるのか
第2章 「上から」に陥りがちな心理構造
第3章 空気読み社会のジレンマ
第4章 目線に敏感な日本人
第5章 「上から目線」の正体
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