くらよし散歩道。

今日もなんだかいい日和♪
気になる場所へちょっとおでかけ。
倉吉(鳥取県)のお気に入りをいっぱい探して、伝えたい。

青空教室~大日寺編~

2011年07月08日 13時11分53秒 | 今日の倉吉・出来事
7月7日七夕の日、とっとり梨の花温泉郷の青空教室に参加してきました!
青空教室では、梨の花温泉郷エリア内の情報や素材の魅力を共有化して、観光客の皆様へ提供できるよう現地研修を行っています。

今回は、「国指定の重要文化財仏像拝観ツアー」と題して、下記の4か所を体験してきました。

1.大日寺「木造本阿弥陀如来座像」…倉吉市桜
2.グリーンスコーレせきがね 薬膳弁当…倉吉市関金町
3.大滝山地蔵院「木造地蔵菩薩半跏像」…倉吉市関金町
4.東高尾観音寺「木造十一面千手観音立像」…琴浦町


1.大日寺「木造本阿弥陀如来座像」

まず向かったのは大日寺(だいにちじ)。倉吉市桜にある天台宗のお寺です。
寺伝によると、承和8(841)年、慈覚大師円仁が創建、栄延2(988)年に恵心僧都源信が再興したといわれる古刹です。
かつては山陰の大寺の一つとして栄えたといわれています。


雨がしたたる「平和如来牛」


倉吉博物館の館長さんにお話をしていただきました。
考古学が専門なのだそうですが、説明がわかりやすい!まるで学校の先生のようでした。

館長さんが手に持っていらっしゃるのは「瓦経」といわれるものです。
瓦経(がきょう)…法華経を写経した粘土板
大日寺からはたくさんの瓦経が発見され、全国最古の延久3年(1071)年のものなんだとか!


940年前に彫られたものとは思えないくらい、くっきりと文字が両面(!)に残っています。
側面にはこれを写経した僧の名前がありました。
大日寺で発見された瓦経は、倉吉博物館をはじめ全国の博物館で展示されているそうです。


右奥に映っているのが、県保護指定文化財「木造薬師如来立像」です。
中央は平安時代の石仏「大日如来」です。



収蔵庫へ移動して、国指定重要文化財「木造本阿弥陀如来座像」拝観です。


これが「木造本阿弥陀如来座像」です!


木造本阿弥陀如来座像
国指定重要文化財
大正11年4月13日指定

阿弥陀如来は西方極楽浄土にいて、すべての生きものを救うという仏。
本像は像高115.2センチ、厚手のヒノキ材を組合わせた寄席木造りの仏像。もとは漆を塗り金箔が貼られていたが、今ではかなりはげ落ちている。眼は彫りだされ、衣で両肩をつつみ、右足を上にして両足を組合わせて座る姿につくる。両手とも指を折り曲げて極楽に迎える願いをあらわすが)来迎印)、左手を膝からやや浮かせ他の仏像にみられない形につくっている。ひざ裏に鎌倉時代の嘉禄2年(1226)につくったという墨書があるが、全体に平安時代後期の作風を残している。本像背後の光背と、仏像の座る台座は後につくられ補われたもの。
山陰地方における鎌倉彫刻の優品であり、つくられた年代が具体的にわかる貴重な仏像。なお、大日寺は慈覚大師が創建したと伝えられる天台宗の由緒ある古寺。

実は、「木造本阿弥陀如来座像」は通常非公開で、倉吉市観光協会の観光商品ツアーでのみ限定公開されるんです。

大日寺の近くには、露盤付きの珍しい大日寺式「五輪塔群」や県天然記念物の「大イチョウ」がありますので、ぜひおでかけください。



●国指定重要文化財拝観と住職による講話
料金…お1人様300円
時期…通年
対象…団体対応(最少催行人数20名、最大収容人数80名)
手仕舞日…実施10日前まで
お問合せ…倉吉市観光協会 TEL/0858-22-8158

●大日寺
所在地…鳥取県倉吉市桜354 Googleマップ
TEL…0858-28-5081
営業時間…境内自由
駐車場…あり