ともだち

無い者ねだりな僕です。

とても好きな人がほしいです。
辛くなった時に、いつでも泣きつけるような。そんな人がほしいです。

もうこの年にもなって何を言っているんだろう、って気もします。
でもやはりだめなのです。僕はだめなのです。

いつもいつも、寄りかかってばかりいたいのです。
それではダメだよ、とたしなめてもらいたいのです。

お互い支えあえるような人がほしいのです。
そんな人が、ほしいのです。

家に帰って、おかえりなさい、お疲れ様。って言い合える人がほしいのです。
少しぐらい喧嘩できる人がほしいのです。

彼女だとか奥さんだとか、そんな風に縛るのはもういらないのです。
愛がない奥さんだって、愛がある友達だっているのです。

支えあう理由が愛だとか、金だとか。そんなことはくだらないのです。
私はここにいるのです。あなたはどこにいるのですか。

最近は本当にもうだめかもしれないと思うことが多くなってきているのです。
諦めてしまってもいいのでしょうか。多分ダメなんだろうな、とわかっているのです。

ずっと、ずっと好きな女の子がいました。
一時その子と支え合える関係になれたと思いました。

たとえそれが思い込みだったとしても。
僕だけが支えてもらっていたのだとしても、忘れたくはないのです。

好きな人の事は、嫌いになんてなれません。
昔の彼女達は今でも全員好きです。順番なんてつけれません。

ただそれが恋愛感情ではないのではないか、と今年になって気づいたのです。
「昔の」彼女達の事が好きなのであって、今の彼女達の事は好きではないのかもしれない。

そんな思いに気づいたときに、とても。とても自分の事が、再び嫌いになりました。
ふと、彼女達に似た面影を他人に探してしまいます。

でも声はかけません。もし意気投合し、お付き合いをすることになっても僕が愛しているのは目の前のヒトではなくて、虚像の過去かもしれませんので。
新しい恋人をみつけたいと思います。

恋って、なんなんでしょうね。あは。
愛って、なんなんでしょうね。あは。
変って、なんなんでしょうね。あは。

僕って、だれなんでしょうね。あは。

虚像にいつまでも手を伸ばしていてはいけない。そんなことはわかっているのです。
悲しいぐらいにわかっているのです。涙が出るぐらいに、わかっているのです。

今、僕の隣には誰もいないから。
きっともう、誰もいないから。

ダブった虚像を追いかける程失礼なことはないと思うのです。
だから、僕はもうしばらくヒトリきりで頑張っていこうと思うのです。

時々諦めそうになるけど、励ましてほしくなるけど、甘やかしてほしくなるけど。
誰かが律してくれるのを待つのではなくて、自分でコントロールしていかなければいけないのです。そう決めたのです。たとえ辛くても。

いつか、僕の心が押しつぶされて。ビニール袋がぱぁんと割れてしまうまで。
僕は頑張っていくと決めたのです。

泣いていますが、大丈夫です。大丈夫以外の言葉はもう要らないと決めたのです。
きっと、いつか自殺をすると思いますが、その時までは頑張っていこうと思うのです。

朝が来なければいいのに、そんなことを毎晩思いながら床につきます。
でも朝はちゃんと来るのです。

今は苦しくて、辛くて、悲しくて、寂しくて、いたたまれないけど。
そんな思いをしているのは僕だけじゃないんだ、と思えばまだ大丈夫なのです。

きっと、どこかで僕以上の思いを抱えているヒトがいると思うのです。
その人の事を考えれば、まだ僕は大丈夫なのです。

大丈夫、なのです。
ビニール袋のチャックは、また暫く開かないようにしっかりと閉めるのです。

おやすみなさい、なのです。
いい夢を見てくださいね。