吾輩は『ちょび』助である。
身体の調子が悪いのに、無慈悲な自称・飼い主に騙し討ちにあってしまった『ちょび』助である。
それは、月曜日の夜の事である。
先週の中頃から、ずっと下痢気味だった吾輩は、金曜日にはピ~ピ~状態となり。
土曜日には血尿が出て、自分で動くのもままならない状態だったのである。
そして、月曜日。
ちょっと回復して動き回っては、へたり込んでを繰り返していたら……
唐突に自称・飼い主が懐かしのリードを手に、横になっていた吾輩の元にやってきたのである。
「おお!久々の散歩だ!!」
と、吾輩。
身体の辛さも忘れて、尻尾を振りながら玄関までノロノロと走っていったのである。
リードを付け終えた自称・飼い主は、吾輩を大きなタオルで包み込んで抱き上げると、人目を気にするように階段を下りて、こっそりとマンションを出たのである。
もう何ヶ月ぶりかの外の世界だったので、吾輩は一刻も早く走り回りたいとヤツの胸元でもがいていたのであるが、ヤツは吾輩を抱いたままの状態で最初の四つ角まで短い足でテクテクと歩いていき、そこで吾輩をようやく降ろしてくれたのである。
走り回りたいものの、身体があまり言う事を利かず、歩きながら最初の電柱で大量のシコ♪
嗚呼。
やはり、外でするシコは気持ちが良いのである。
そのまま、自称・飼い主と次の四つ角まで歩き、何だか気分が良くなってきた、その瞬間。
さう云えば。
前回の散歩は春先だったなぁ。
などと、感慨深く思っていたのである。
あの時は、散歩だ!とぬか喜びさせておいて、連れて行かれた先は獣医さんだったのである。
あまりにもフェアではない、騙し討ちである。
吾輩と自称・飼い主との信頼関係を一瞬にして灰燼に帰すような暴挙だったのである。
もう二度とあんな思いはしたくない……と、思いながら歩いていたら……
暗い夜道に亡羊と浮かび上がっている看板の照明。
あれは!
あれは!
じゅ。
じゅ。
じゅ。
獣医さんだぁ!!!
吾輩、その場に座り込んで、幾ら自称・飼い主がリードを引っ張ってもてこでも動かなかったゾ。
だぁ~れが動くか!
吾輩。意地でも此処から動かないゾ。
そんな固い意志を無視するかの様に、吾輩との力比べには叶わないと悟った自称・飼い主は、卑劣にも吾輩を再び抱き上げて獣医さんに連行したのである。
許すまじ!自称・飼い主の横暴!!
獣医さんでは、吾輩の状態について調べたものの、下痢と血尿との因果関係が今ひとつ分からず。
結局、レントゲンをして、検査の為にたくさんの血を取られて、チックンの刑に遭い、挙句に点滴までされたのである。
しか~も!
獣医さんに居た時間は二時間にも及んだのである。
そんな長い時間、吾輩は大っ嫌いな場所で拘束されていたのである。
精神衛生上、そちらの所為で病気にでもなったら如何責任を取るつもりなのであろう?自称・飼い主のハゲオロカめ!
その後、吾輩の体調は一進一退を繰り返しながらも、徐々に回復に向かっているのである。
吾輩の身体に、正体不明の何者かが勝手に入り込み、吾輩の内側で好き放題に悪戯している様子であるが。
吾輩はそんな不届き者には絶対に負けないのである。
直ぐに弱音ばかり吐く、ヘタレのハゲオロカ=自称・飼い主とは違うのである。
因みに。
ハゲオロカは、獣医さんでお腹に優しいドッグフードなる得体の知れないモノを買って来た。
それを吾輩の御飯の器に盛り付けるのである。
一体、何の嫌がらせであろう?
体調が悪いからこそ、吾輩としては美味しいものが食べたいのである。
本当に身体が受け付けない時は、どんな山海の珍味を目の前に並べられても、食指をそそられないのである。
だから、吾輩が冷蔵庫の前でおやつを要求し続けるのは、回復している証拠である。
くで!
くで!!
くでぇ!!!
もっと、おやつくでぇ!!!
おやつ厳禁。などと云いながら、根負けした自称・飼い主は、ちゃんとくれるけれど。
吾輩の威光に恐れをなして。
でも、以前よりずっと少ないので、吾輩は大いに不満なのである。
しかも!
一体なんだ?これは!?
と、獣医さんで買って来た御飯の入った器を前足で叩いて抗議したら、器がひっくり返ってしまったのである。
そんな吾輩の行為を見た自称・飼い主は、吾輩を怒ったのである。
ヲイヲイ。
心配したり怒ったり。
気まぐれな自称・飼い主のやる事には一貫性がなくて、吾輩は困ってしまうのである。
吾輩の体調が悪くなり始めた頃、必死で自称・飼い主に訴えたら。
「何だよ。しつこい甘え方して。本当に面倒臭いヤツだな」
と、心ない言葉を何度も吾輩に投げかけた自称・飼い主。
本当に面倒臭いヤツはオマイだ!
このハゲオロカ!!!

身体の調子が悪いのに、無慈悲な自称・飼い主に騙し討ちにあってしまった『ちょび』助である。
それは、月曜日の夜の事である。
先週の中頃から、ずっと下痢気味だった吾輩は、金曜日にはピ~ピ~状態となり。
土曜日には血尿が出て、自分で動くのもままならない状態だったのである。
そして、月曜日。
ちょっと回復して動き回っては、へたり込んでを繰り返していたら……
唐突に自称・飼い主が懐かしのリードを手に、横になっていた吾輩の元にやってきたのである。
「おお!久々の散歩だ!!」
と、吾輩。
身体の辛さも忘れて、尻尾を振りながら玄関までノロノロと走っていったのである。
リードを付け終えた自称・飼い主は、吾輩を大きなタオルで包み込んで抱き上げると、人目を気にするように階段を下りて、こっそりとマンションを出たのである。
もう何ヶ月ぶりかの外の世界だったので、吾輩は一刻も早く走り回りたいとヤツの胸元でもがいていたのであるが、ヤツは吾輩を抱いたままの状態で最初の四つ角まで短い足でテクテクと歩いていき、そこで吾輩をようやく降ろしてくれたのである。
走り回りたいものの、身体があまり言う事を利かず、歩きながら最初の電柱で大量のシコ♪
嗚呼。
やはり、外でするシコは気持ちが良いのである。
そのまま、自称・飼い主と次の四つ角まで歩き、何だか気分が良くなってきた、その瞬間。
さう云えば。
前回の散歩は春先だったなぁ。
などと、感慨深く思っていたのである。
あの時は、散歩だ!とぬか喜びさせておいて、連れて行かれた先は獣医さんだったのである。
あまりにもフェアではない、騙し討ちである。
吾輩と自称・飼い主との信頼関係を一瞬にして灰燼に帰すような暴挙だったのである。
もう二度とあんな思いはしたくない……と、思いながら歩いていたら……
暗い夜道に亡羊と浮かび上がっている看板の照明。
あれは!
あれは!
じゅ。
じゅ。
じゅ。
獣医さんだぁ!!!
吾輩、その場に座り込んで、幾ら自称・飼い主がリードを引っ張ってもてこでも動かなかったゾ。
だぁ~れが動くか!
吾輩。意地でも此処から動かないゾ。
そんな固い意志を無視するかの様に、吾輩との力比べには叶わないと悟った自称・飼い主は、卑劣にも吾輩を再び抱き上げて獣医さんに連行したのである。
許すまじ!自称・飼い主の横暴!!
獣医さんでは、吾輩の状態について調べたものの、下痢と血尿との因果関係が今ひとつ分からず。
結局、レントゲンをして、検査の為にたくさんの血を取られて、チックンの刑に遭い、挙句に点滴までされたのである。
しか~も!
獣医さんに居た時間は二時間にも及んだのである。
そんな長い時間、吾輩は大っ嫌いな場所で拘束されていたのである。
精神衛生上、そちらの所為で病気にでもなったら如何責任を取るつもりなのであろう?自称・飼い主のハゲオロカめ!
その後、吾輩の体調は一進一退を繰り返しながらも、徐々に回復に向かっているのである。
吾輩の身体に、正体不明の何者かが勝手に入り込み、吾輩の内側で好き放題に悪戯している様子であるが。
吾輩はそんな不届き者には絶対に負けないのである。
直ぐに弱音ばかり吐く、ヘタレのハゲオロカ=自称・飼い主とは違うのである。
因みに。
ハゲオロカは、獣医さんでお腹に優しいドッグフードなる得体の知れないモノを買って来た。
それを吾輩の御飯の器に盛り付けるのである。
一体、何の嫌がらせであろう?
体調が悪いからこそ、吾輩としては美味しいものが食べたいのである。
本当に身体が受け付けない時は、どんな山海の珍味を目の前に並べられても、食指をそそられないのである。
だから、吾輩が冷蔵庫の前でおやつを要求し続けるのは、回復している証拠である。
くで!
くで!!
くでぇ!!!
もっと、おやつくでぇ!!!
おやつ厳禁。などと云いながら、根負けした自称・飼い主は、ちゃんとくれるけれど。
吾輩の威光に恐れをなして。
でも、以前よりずっと少ないので、吾輩は大いに不満なのである。
しかも!
一体なんだ?これは!?
と、獣医さんで買って来た御飯の入った器を前足で叩いて抗議したら、器がひっくり返ってしまったのである。
そんな吾輩の行為を見た自称・飼い主は、吾輩を怒ったのである。
ヲイヲイ。
心配したり怒ったり。
気まぐれな自称・飼い主のやる事には一貫性がなくて、吾輩は困ってしまうのである。
吾輩の体調が悪くなり始めた頃、必死で自称・飼い主に訴えたら。
「何だよ。しつこい甘え方して。本当に面倒臭いヤツだな」
と、心ない言葉を何度も吾輩に投げかけた自称・飼い主。
本当に面倒臭いヤツはオマイだ!
このハゲオロカ!!!
