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くまの恋★空

~日々の出会いを大切に~

Mさんへ

2007年03月31日 02時12分02秒 | お仕事
何もできなくてごめんなさい
いつも笑顔で手を合わせてくれましたね
自分の事より人のことをいつも優先にして
ほんとうは辛かったのだろうけど我慢してたんでしょう
もう疲れたって言葉を聞いて
私達の選択は間違っていたのかと何度も悩んだけど
少しでも長く生きてほしかった
もう私は医療者としてではなく
家族のように考えていたのかもしれません
最後の決断を決めることは
私にとっても胸を引きちぎられるようにせつなくて
せつなくてせつなくて
あなたの顔をまともに見ることはできなかった
ごまかして泣きはらした目をあなたはじっと見て
きっと気付いていたのでしょう
自分がこれで最期になることを
これでよかったのか間違っていたのか
その答えは分からないし答えなんてないんだろうけど
あなたがここにきてよかったと言ってくれたことが
今までの時間をよりよく過ごせたことが
よかったのだと信じたいです。
でも、それでもやっぱり
もうあなたに会えないことが辛い
綺麗にお化粧してまるでまだ眠っているかのように
私を待っててくれたのですね
笑顔で見送れなくてごめんなさい
私はあなたの事が大好きです
絶対忘れません
沢山の優しさをあなたからもらいました
心から感謝します。ありがとうございました。
安らかに眠ってください。

桜が散る前に…

2007年03月30日 03時01分50秒 | お仕事
ただいま夕食中・・・。
胸がいっぱいで食べれないと思ったけどやっぱお腹って空くのね。

今日何度も仕事中ナースステーションに戻りは泣き、戻りは泣き、を繰り返してた。

患者さんの前では泣けないから。

もういやだ。命って何?緩和ケアって何?何をすればいいのかもう分からない。
こんなに辛い思いをしなくてはいけないのだろうか。

私達がやってきたことは本当によかったんだろうか。苦しい。苦しいよ。


こんな時あなたならなんてアドバイスをしてくれるのだろうか。


エンジェルメイク

2007年02月24日 23時48分05秒 | お仕事
申し込みしました

10回コース5万円なり

なんの講座かって?メイクの講座です。

でもただのメイクではありませんよ。

エンジェルですから。死化粧です。

『ほとんどの方が医療機関等の施設で人生最期を迎えている今、医療の携わる方々が適切な死後の処置やエンゼルメイクを行うことは、故人の尊厳を守り、傷ついた家族の心を癒すグリーフケアとして非常の意義深いことです』

とのことで。

大事なんだよ。最期の顔って。少しでも穏やかで笑っているかのような顔をつくることは残された家族にとっては大事。つらい顔してたら安心して見送れないでしょ?

技術だけではなく、看護者が行う意味についてしっかり学んでこようと思う。

ちなみに第3回はおたんこナースの著者小林光恵さんが講師なんだ

勇気づけられたこと

2007年01月26日 14時41分26秒 | お仕事
今日、とある新聞の一角に緩和ケアについての記事が書かれていました。

それは私が以前担当していた患者さんの家族が新聞社へ投稿したものでした。

私達看護師に対しての感謝と励ましの内容であり、読んだ瞬間涙が溢れそうでした。

『驚いたのは看護師さんの患者さんに対する思いです。患者の苦痛を和らげるためでなく、不安、生きる希望、その人らしくどう生きて過ごすことができるのかのケア・・・。そばにいる私には伝わってくるのです』

『ベテランさんに交じって若い看護師さんの頑張りにもびっくりしました。患者の前では明るく接し、家族にも気を使ってくれて、私達にとって「あーここに入れてよかった。短くも充実した日々をここで過ごせてよかった」という病棟でした。』

『あなたたちみたいな看護師さんがもっともっといるとがん患者は嬉しい。これからも心身ともに痛みを和らげる病棟で頑張ってください。私も頑張ります。』

というような内容でした。こんなにも自分達のことを見ていてくれたんだって知ってびっくりしたし嬉しかった。ただでさえ自分達の事でいっぱいだったであろうに。

よかった。少しでもいい思い出として家族の記憶に残ることができて。

ほんと頑張ってきてよかったな。勇気が出てきました。この想いを受けてこれからも沢山の人の力に慣れるよう頑張っていこうと思います。

今日泣いた事

2007年01月12日 01時50分23秒 | お仕事
今日患者さんの家族から感謝の手紙を頂きました。

手紙自体は亡くなって1ヵ月後にこちらから送っているので返信という形で家族から帰ってくるのは多々あるのだけれど。今日の手紙はスタッフ全員がほっと胸をなでおろした手紙でした。

若い患者さんの突然死。私の目の前でそれは起こりました。慌てまくる家族に私はただ呆然としていただけではなかったんじゃないかと思う。

その後のことはもう必死すぎてよく覚えていないくらい。ただ、せめてきれいになって帰って頂きたかったという想いだけで。いまだにあの時のショックは消えず苦しみを引きずっていて。

しかし、その手紙には私の個人名が載っていて、「くまさんには急変時にすばやい対応をして頂き、また丁寧な処置とお見送りをして頂いて感謝の気持ちでいっぱいです。」と書かれていました。

思わず涙がこぼれて、「あの時のあの対応でよかったんだ。間違ってなかったんだ」と思いなおすことができました。

みんなに良かったねと言われ余計に涙があふれて。

ありがとう。こんな私でも緩和ケアにいていいんですね。

力をもらいました。少し勇気と自信がもてるようになりました。

頑張るよ。見てくれる人がいるかぎり。

あの日のこと忘れない。そしてこの手紙も。

富士の夕焼け

2006年12月29日 22時03分48秒 | お仕事
病棟にある屋上庭園から今日撮った写真

きれいでひょ?

今日で仕事収めでした。普通の病棟と違って何かうしろ髪をひかれる気がして帰れない。

来年来たとき、もう会えない人達いるのかな。そんなことばかり考えてしまう自分。

クリスマス会の写真。まだ渡していないのがあったのを思い出して、慌てて写真屋に駆け込む。

先生がサンタ姿になって各部屋をまわり、一緒に写真を撮ったもの。患者さんにとっては何よりうれしいものだよね、きっと。

だから渡します。とってもいい思い出になりますように・・・。

来年また元気なお顔を見せてくださいね。どうかよいお年を・・・。

家族のような看護を

2006年11月21日 23時05分56秒 | お仕事
看護師になって初めて患者さんのお通夜に行ってきました。

前の病棟でもそうだったけど、今のとことでも患者さんのお通夜とかお葬式に行くことは基本的には認められてなくて。理由は“全ての患者さんに平等に接するため”というところだと思うんだけど。

患者さんやその家族と仲良くなることは確かに色々と問題が出てくるかもしれないけど。でももうそれは看護師としてでなく一個人として付き合えばいいんだから別にいいのではないか、と最近は考えるようになりました。

特に緩和ケアではプライマリーナースといって担当の看護師が専属でいるので、どうしても個としての関わりが強くなってくるので看護師としてみることが私はできなくなることがあります。

よくDrに「家族じゃないんだからもっと科学的に考えろっ!」って怒られてますから。

でもね、今日ご家族から「ほんとうにこの病院に入れて、くまさんと出会えてよかった。父には悪いけど父が病気でなかったら、くまさんには出会うことはなかった。くまさんには本当に感謝してる」と言われました。

すごく嬉しかった。私でも役にたつことができたんだって嬉しかった。

看護師だから科学的にアセスメントできないといけないって分かってはいるけど。

家族になったっていいじゃん。自分さえつぶれなければいいじゃん。

この病棟はいかにご本人や家族に寄り添えるかでしょ。

私はこのご家族との出会いを自分の自信につなげていこうと思う。緩和にきてよかった。初めて今日、そう思えたのでした。

エンジェル ナース

2006年11月18日 03時39分43秒 | お仕事
あなたは自分が死んだ時、何を着て天国に行きたい?考えたことはありますか?

ホスピスではお帰りになる時、その方の好きだった服、よく来ていた服、などご家族に決めてもらっています。ダンスが好きな方ならダンスのドレスやスーツなど、なんでもありなんです。だから前もって用意をしてもらっています。

今日はね、ナースの制服を、ある亡くなられた患者さんに着せました。現役ナースの方なんです。もしもの時は制服を着たいと言われていたみたいで。

自分だったら何を着るだろう。制服?違うな。

天国に行くときも制服なんてほんとにほんとの白衣の天使ですね。
あなたのような看護師になれるかな。私も天国に行くときに白衣を着て行きたいって。

そう思えるようになりたい。

わかってはいるんだけど

2006年11月17日 04時33分53秒 | お仕事
今帰宅しました。今日は準夜勤です

緩和ケア病棟というと穏やかに患者も看護師も過ごすっていうイメージがあるかもしれないけど。実際私もそう思ってたし。

殺人事件が起きそうな現場になることがしばしばあります

というのはオーバーだけどでも、特に夜になるとみんな変わってしまうんです。

『せん妄』といってがんの終末期に多く、錯乱、混乱などして手に負えない精神症状になることもさまざま。時にはなぐられ、首を絞められといったような具合に


そして薬が効きにくい!というのが一番の難点で。
何をしてもなかなかねー。家族を呼ぶのが一番だったりする。

今まで内科病棟にいて認知症の方とかもいっぱいみたけど、今はなんか違う。若いんだよね、全般的に。だから男の人なんて暴れたら手に負えない。下手するとほんと大怪我になってしまう

がん終末期、脳転移、さまざまな要素があって病気が人格を変えてしまう。その人が悪いわけでは決してない。

わかっている。わかっているけど。誰も悪くない。だから余計にむなしいんだ。



グリーフケア

2006年10月15日 19時59分06秒 | お仕事
本日もこれから夜勤やだなー。

今日パステルのプリンを1個もらってかばんの中に入れっぱなしなのを今気付いてあわててみたら、な、なんと

かばんの中がプリンの海になっておりましたなんで?

そっかー。パステルのプリンの蓋って弱いよね。ちょっと固いビニールで覆われてるだけでさー。きっとかばんの中で転がって外れてしまったんだ。あープリンちゃん


話は変わり今日は病棟で1年に2回行われている『遺族会』というのに行ってきました。

普通の一般病棟では、患者さんが亡くなったらお見送りまでなんだけど。ホスピスではグリーフケアと言って、亡くなった方の家族にお誘いの手紙を出し、今までどんなお気持ちで過ごしてきたかをご遺族同士で語ってもらう場を提供するとこなんです。

亡くなった後までも看護は続いているんです。一人で悩まないで、みんなに話して楽になることもあるんです。

みんな輪になって入院中での辛かったこと、亡くなってから自分も何度も死のうとしたこと、それでも頑張って前向きに生きていこうと思えるようになったことなどのお話を伺うことができました。

そして今日私は夫婦の絆というものをとても強く感じることができました。

血はつながってない他人だけど、何十年も連れ添って歩んできた大事な家族。

お互い支えあって生きてきたのに突然そのかたわれがいなくなる悲しみ。

夫婦でしか分からないこと。

夫婦の絆。強いね。とても私は入れないだろうね。

感情労働

2006年10月02日 01時44分16秒 | お仕事
 感情労働とは、職務として自らの感情を用いてクライエントの感情に働きかける仕事のことを指す。職業上、適切/不適切な感情というものさし(感情規則)があって、自らの感情をその規則に沿って抑制したり加工したりしなければならない。看護師ならどんなに疲れていても、あるいは不機嫌であっても、それを顔に出さず、明るく優しい態度で患者に接するという作業のことをいう。それが職業人としての評価にもなる。
 看護という仕事の感情規則は「白衣の天使」という言葉に象徴されている。「慈愛」や「献身」といったイメージに沿った感情をもつことが期待されている。同時におびただしい出血やむごたらしい傷口を動じずテキパキと処置する冷静さや、あえて危険にも向かっていく「熱血」イメージもある。だが、現実とはいえどもただの人間。怯えることもあれば怒ることもある。そうした当たり前のことが「白衣の天使」や「熱血看護師」のイメージでかき消されてしまう。そしてなお悪いことに感情規則は看護師自身にも刷り込まれていて、そうした心の動揺や痛みを隠さなければ、と思い込み苦しんでいる。実際、病院という場には、人間の悲惨さ、過酷さが溢れていて、それにいちいちたじろいては、仕事はできないのだ。だから湧き出てくる感情を押し殺す。その究極の場面が死と出会う場面だ。
      緩和ケアと感情労働/武井麻子より

嬉しいけど切ない話

2006年09月29日 09時24分56秒 | お仕事
病棟の休憩室におせんべいが沢山。

やたーっ。誰がくれたんですか?

Sさんだよ。

え?Sさんのご家族が来たんですか?

うん。なんかね、自分が亡くなったら看護師さんに渡してねって言ってたんだってよ・・。

・・・。

自分の好きなおせんべいらしいよ。おいしいからって。

そんな・・・。自分が亡くなってからなんて・・・。まだ生きているうちにもらいたかった。そしたらほんとおいしいですねー。でしょ?とかそんな話ができたのに。切ないよ・・・。涙でちゃう・・。

ほんとだねー。まず自分が死んだらそうしてあげてほしいって家族にお願いしているところがすごいよね。

どうして自分のことより人のことまで考えられるんだろう。私にはできないよ・・。

私も無理だな。Sさんって偉大な人なんだね。あんなに辛そうだったのにね。

Sさんありがとう。味わって食べさせていただきます。ほんとうに今までありがとう。

嬉しいけどなんかちょっとせつないよ。

いただきます

2006年09月11日 23時06分20秒 | お仕事
ホスピス関係で永六輔さんと医師の対談を聞きに行ったんだけど。

永さんからすごいよい話を聞いた気がする

思わずじーんってきちゃって

命は続いているってことが言いたかったみたいで、いただきますの語源を教えてくれました。みなさん知ってます

私は親からは「お米を作ったお百姓さんとか料理を作った人への感謝」というふうに教わってきて。もちろんそれも間違いじゃないけど。

ほんとうの意味は『あなたの命を私の命にかえさせて いただきます」

という意味なんだそうだ

そっか、牛さんや豚さん。野菜だって魚だってみんな生きているんだもんね。
その人たちにまず感謝しなきゃだめだよね。

子ども達に教えてあげて欲しいって言ってた。そうだよね。こういうことが抜けているから世の中何か人間の軸が崩れていくのかもしれない。

命の大切さ。全ての生命に感謝して生きていかなければいけないんだね。

コミュニケーション

2006年09月08日 21時16分34秒 | お仕事
今日は準夜勤明けで研修に行きました。2時間しか寝る時間なくてかなり爆睡してしまいー

でもね、すごい最後に衝撃的な内容で。

コミュニケーションの3大要素
「言葉」「声」「しぐさ」

それぞれもっている影響力の割合
「言葉によるメッセージ=実際に話された内容がもつ影響力」 7%

「声の調子によるメッセージ=話し方のもつ影響力」 38%

「視覚的メッセージ=動作、表情、しぐさ、顔色による影響」 55%

つまり、話した内容がどうかなんてほとんど関係ないということ。話す人の声のトーンやスピード、真剣に話しているか、気持ちが入っているかという態度がコミュニケーションのほとんどを占めているということで。

今まで何を話せばいいのかとか、どう声をかければいいのかとか、言葉に頼りすぎていたんだなって。

93%が非コミュニケーションで成り立っていたんだね。今度からは言葉だけでなく、全身から気持ちを伝えようと思う。

大切な思い出

2006年08月17日 21時24分20秒 | お仕事
患者さん。本当に嬉しそうでした。突然のプレゼントに。

何度も何度もカードを読み返して。

最後のバースデーだと思う。考えたくないけど。

今日の思い出ずっと忘れないで持って逝ってほしから。

すぐ現像に走りました。だって別れはいつくるか分からないから。

少しでも早く早く。

私もこっそり焼き増しよう。ずっと持っていたいからあなたとの大切な思い出を。