
発車時刻の3分前。
急ぐが走りはしない足取り。
飛び交う改札の電子音。
階段を降りようと足を踏み出す。
そこには必ず虫の個体。
電車と重なる歩く速度。
開いたドアと変わらない面々。
座って開く参考書。
そのまま終電へと眠りにつく。
変わらない、私の日常。
大衆に紛れて歩く道。
生ぬるい空気の授業と日々。
夕方の雨と濡れた教材。
そのまま乗り込む帰りの電車。
いつか終わる、わたしの日常。
朝よりもゆっくりと流れる時間。
降りていく人々と落ちていく太陽。
アナウンスとともに立ち上がる。
電車を降りて階段をあがる。
そこには必ず虫の死骸。
気にも止めずに足を進める。
足音が響いて耳に残る。
これが日常、これが日々。
足取りが重くなっていく。
踏み外しはしない。
絶対に。
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