イタリア語の単語

イタリア語学習の裏話
イタリア語の不思議

イタリア語の単語の話55 cacciavite

2012-08-31 | 日記
55.cacciavite(カッチャヴィーテ):ねじ回し(ドライバー)のこと。cacciareは捕獲する、猟するの意。viteはネジである。つまり、これは、日本語のねじ+回しのような造語の道具で、発想が同じだ。aprire(開ける)を使った言葉には、apribottiglie(
栓抜き=開ける+ビン))や、缶切のapriscatoleがある。tagliare(切る)では、ペンチ(または針金切り)のtagliaferro(切る+鉄)、ペーパーナイフ(紙切り)はtagliacarte(切る+紙)、爪きりのtagliaunghieがある。unghiaは爪。stuzzicare(つつく)を使って、stuzzicadenti(スツッティカデンティ=つつく+歯)といってユーモラスな音は、つまようじだ。schiacciare(押しつぶす)を使って、schiaccianoci(くるみ割り)、noceはくるみ。schiacciamosche(はえ叩き)moscaはハエ。asciugare(乾かす)で、asciugamano(タオル=手ぬぐい)、asciugacapelli(ドライヤー)など。尚、歯ブラシ(歯+brush)は純日本語でどういうのか知らぬが、これはspazzolino(小さいブラシ)といい、歯+磨くとは言わない。48で述べたportare+名詞、17のattaccare(掛ける、付ける)+panni(衣類)も同じ種類の造語だと言える。アッ、大事なものを忘れていました。cavatappi(カーバタッピ) cavareは引き抜く、tappoはコルク栓(tappoはコルク栓に限らず一般のふたのことですが)。そうです、これはワインオープナーのことです。ワイン好きには重要ですから、忘れないようにしましょう。


イタリア語単語の話54 semaforoとrotonda

2012-08-30 | 日記
54.semoforo(セマーフォロ)とrotonda(ロトンダ) :semaforoは信号のこと、rotondaは信号のない交差点、つまりロータリーのことです。semaforo(信号)は日本と同じで赤は止まらなければならないが、イタリアでは右折車は、そのまま進む。車は右側通行で、運転席は基本的に左側にあるのは日本と反対であるが、交差点では基本的に右側優先という考えがあるので、左からくる車に対して、右にある右折車は優先的に進んで行く。最初は赤信号で右折するのは躊躇するがそのうちバス、タクシーはてはパトカーまで右折するのを見て、自信がつく。(但し、道交法的に許されているのかどうかは分からないので注意!)なお、赤はrossoだが、青信号はverdeである。良く見ると、あの色は絶対にbluではなく、やはりverdeである。次に、rodonda. イタリアはかなり渋滞しているイメージがあるが、もし前述の赤信号右折と、このrotondaがなければ、もっと渋滞する事は間違いない。rotondaとは交差点の真ん中に島(isola,普通は小公園)があり、車はその島の周りを回って、右折、直進、左折をする。右側優先なので、右から出てくる車は左を見ないで、rotondaにさっと入ってくる。rotondaに入ったら、次はどこかで右折するだけである。つまりrotondaでは左折はない。左へ曲がるのも、右から大きく回り込んで反対側から右に曲がることになる。車は止まることなく、スムーズに流れていく。尚、大きなrotondaには、信号があることがある。パリの凱旋門は巨大なロータリーだ。うまく運転しないと、右側によれず、ロータリーを何周もするハメになる。日本では、全く車が通ってもいないのに赤信号で待たされる信号が多いが、そこで止められるたびにrotondaが懐かしい。もっと採用すれば良いのにと思うのは私だけ??

イタリア語単語の話53 cicala e zanzara

2012-08-28 | 日記
53. cicala(チカーラ)とzanzara(ザンザーラ):これも日本語のような響きです。cicalaはセミ、zanzaraは蚊です。ちなみに、mosca(モスカ)はハエです。このmoscaはMosca(モスクワ)と同じです。英語でmosquitoと言えば、ハエではなく蚊のことです。mosquitoは発音から言えば、mosqua(モスカ)に小さいという意味の接尾辞-ito(スペイン語、イタリア語でゃ-ino)をつけて、モスキートと名づけたのかと想像出来ますが、ハエの小さいのが蚊になったことになりますね。実は、イタリア語でもmoschinoと言えば、ある種の蚊(ブヨのような小さな蚊の総称)をいいますが、一般的な蚊は、zanzaraを使います。Moschinoはブランド名で有名です。イタリアのcicalaは日本のに比べると、鳴き声が小さいような気がします。また、zanzaraも湿地帯へいけば別ですが、空気が乾燥しているせいか、市内ではそれほど多くなく、夏の戸外での食事を妨げるほどではありません。イタリアで大変気に入ったものに、zanzariera(またはzanzariere)という蚊帳があります。これは、べランダを完全に覆ってしまいますので、蚊を気にしないでベランダで過ごせます。これは、開閉式になっていますので、開けっ放しにすることも出来ます。これはぜひ日本でも採用してほしいものです。ただ、日本の湿度だと夜になっても暑いので、意味がないのかとも言えます。また、イタリアの蚊と日本の蚊の違いとして、イタリアの蚊は刺されてもすぐに痒くならず、大分経ってまたは翌日に痒くなると言います。虫も大分違うようですね。尚、イソップ物語に「蟻とキリギリス」という話がありますが、イタリアでは「アリとセミ(la cicala e la formica」といいます。これは、もともとイソップ(古代ギリシア)物語ではキリギリスは「セミ」だったのですが、欧州は北の方へ行けばセミはいませんので、キリギリスに変えられたのだと言われています。イタリアは、ギリシアと同じくセミがいる国なので、原文のまま残っているということ。日本へは、キリギリスへ変えられたものが輸入されて、翻訳されたらしい。なお、明治時代に翻訳されたものを見ると、キリギリスでもなく、イナゴです。これは福沢諭吉が訳したとも言われているが、ではなぜイナゴがいつの間にキリギリスになったのだろうか。まあ、この程度はいいかと。しかしいずれにしろ、このイソップの話は、夏の間に寒い冬に備えてせっせと働く蟻と、一方夏は歌ってばかりで何もしなかったセミは冬になって、蓄えも無く凍えてしまうという教訓なのですが、考えてみれば、キリギリスは秋の昆虫ですから、話に無理があるのではと言う気がします。イソップの意思を汲んで、蝉に戻してはいかが?





イタリア語の単語の話52 dondolare

2012-08-27 | 日記
52. dondolare(ドンドラーレ):愉快な響きのイタリア語を追加しよう。ドンドラーレは、「揺り動かす」の意味である。この揺れ方は、ロッキングチェアや大波の揺れ方で、dondolaと言えば、ロッキングチェアのことを指す。これに対し、地震の揺れはscuotereという動詞を使う。この名詞形はscossaというが、dondolo(dondolareの名詞形)の方が可愛い揺れである。また、dondolaはブランコの意味でも使う。ブランコは正式には、altalenaというが、一般にはdondolaとも呼んでいる。似た言葉にgondola(ゴンドーラ)がある。これは、ベニスにあるゴンドラのことで、こちらには動詞形はなさそうだ。尚、ブランコとは何語だろうと思うが、これはポルトガル語のバランソから来ているらしい。ちょっと違うような気もするが、まあそう言っている人がいるからそうだとしておこう。ブランコとはスペイン語では、「白い」という意味だ。だから、あの懐かしい(君は覚えているだろか、あの白いブランコ)というビリーバンバンの歌は、「白い白い」と言っているのだ。たぶん? また、すべり台のことは、scivoloと言う。これも勿論scivolare(滑る)という動詞から来ている。

イタリア語単語の話51 torre

2012-08-25 | 日記
51.>torre(トッルレ):イタリア語でrの音は必ずしも巻き舌を使う必要はないが、強調するときには巻く。特に、Romaのように最初に使われRの次の母音にアクセントがある場合は、巻き舌を使う。オペラの歌手は、最初のRは必ずと言ってほど、強調した巻き舌で発音する。巻き舌が出来なくて失敗した話をひとつ。Pisaの斜塔のことは、la torre pendente とか la torre cascanteと言えば、斜塔の意味ですぐわかるのだが、Pisaでは、pendenteなどは使わなくても分かるだろう。と、思ってPisa駅に着いて早速駅のinformationへ行き、torreはどこですかと聞いた。係りが二人いて言うには、E` fuori, subito a destra.(外へ出てすぐ右だ)。というので、近いのかなと思い、Si puo` andare a piedi?(歩いても行けますか)と聞いた。そうすると一人が笑いながら、Se vuoi, predi un taxi. (もし望むならタクシーでもどうぞ)と言う。Grazie!とお礼を言って、外へでて右へ曲がって、目の前にあるものを見てに気がついた。私のtorreのrrは巻き舌でないし、日本人特有のlとrの区別をしないので、彼らが何を教えてくれたのかを。informazioniに戻ったら、私の顔を見た途端、彼らはにこにこしながら、声をあわせて、Hai fatto? (済んだかい)と聞いてきた。この二人はあくまで真面目で、変な日本人が来て、トイレに行くのに歩いて行けるのかと聞いてきたと思っていたことだろう。そこで事情を説明して彼らがイタリア式に大笑いしたことを覚えている。これは、実はもうこれを書いている今日から40年も前の話で、実際愉快な経験で未だに思い出すと笑ってしまう。さて、rrが続く言葉をいくつか上げておきましょう。巻き舌は、訓練すれば出来るそうですのでやってみてください。ちなみに、私はその後多少訓練はしたものの、いまだに似非巻き舌でごまかしています。 terra (大地)terremoto(地震)、ferro(鉄)、porre(おく)、introdurre(導入する)、birra(ビール)、morra(じゃんけん)、serra(温室)、verra`(venireの未来形)など


イタリア語単語の話50 striscia

2012-08-23 | 日記
50.striscia(ストリッシャ):これは、ストライプのことである。つまり日本語では、「縞」。una camicia a strisceはストライプ柄のシャツのこと。a strisceは a righe ともいう。righeも同じく線や縞のこと。ここで使うaは前置詞。他に、 a quadri(チェックの)、a fiori(花模様の)、a pois(水玉模様の)などのように使われて、洋服の柄を表す。strisce と複数になって、横断歩道の意味もある(正しくは、strisce pedonali). strisciaの動詞は、strisciareといい、これには、「はう(這う)」と言う意味がある。イタリアのテレビ番組に、「striscia la notizia」という人気番組がある。これは、イタリアでの色々な事件を、色々なタイプのリポーター(コミック調のリポーターが多いが、政治問題や社会問題をとても真面目に取り上げるリポーターもいる)が、通常のニュースでは追求しない点を、現場に入って、それこそ芸能リポーターよろしく、ぐいぐいと追求していくので、大変面白い番組です。是非一度ご覧になってみたらどうかと思います。ネットで探せます。ここで、使われているstrisciaは、日本語でどう訳するのか悩むところですが、蛇の様にリポーターが這って問題を追求するというニュアンスを込めた言葉でしょう。匍匐(ほふく)前進、足を引きずりながら歩くような意味でも使います。


イタリア語単語の話49 intimo

2012-08-22 | 日記
49.intimo(インティモ):下着について、もう一度書こう。男性はあまり気づかないが、下着には、肌着とコルセット(整形用下着)があって、これは別物である。肌着のことは、intimoと言い、これは男女兼用。そして女性用の締め付ける下着のことは、coresetteria(コルセッテリーア)と言う。corsetteriaとは、ブラジャー(reggiseno)、ガードル(corsetto)、ボディスーツ(これもcorsetto)、コルセット(busto上半身用))などのように締め付けるモノを言う。補整下着とも言うように、イタリアでは、一般的にはお年寄りか、乳がん等で補正が必要な人が身につけるものである。日本では、ガードルがやけに一般的なので、イタリアにもあるかと思いきや、若い人には縁がないものと知って驚いた。ソフトガードルという種類のものも基本的にはない。日本ももとは、下着はメリヤスとも言って、それ専門のメーカーが作っていたものだが、今は下着もコルセット類も作る業者が多い(とは言っても恐らく下請け)。イタリアの場合は、メーカーが自社デザイン、自社生産、自社ブランド、独自販売なので、下着屋とコルセット屋は、はっきり別れている。もし双方ともやっていれば、どちらかは委託生産であろう。メリヤスというのは、イタリア語のmaglia(編み物、ニット)が語源であって、magliettaはTシャツや肌着の意味でも使われる。日本の業者の依頼で、イタリアでブラジャーや下着の色の調査をしたことがある。イタリアは色に敏感なので、下着もさぞカラフルだろうとの思惑であったが、案に相違してイタリアの肌着は、白と肌色が殆どで、黒が少し混じるくらいであった。これは欧州全般の傾向で、従い、フランスでは日本のカラフルな下着が良く売れたと、フランスで日本の下着を販売していた人に聞いた事がある。下着の色で忘れられないのは、赤い下着。イタリアでは、12月31日の夜(San Silvestro)には、赤い下着を着る習慣がある。皆さんも12月にイタリアへ行ったら、下着売り場を覗いてご覧なさい。たった一晩だけのための下着で,売り場が赤く染まっていますから。

イタリア語単語の話48 portafoglio

2012-08-21 | 日記
48.portafoglio(ポルタフォリオ):portareは持っていく、foglioは紙のこと。この言葉は英語のportfolioとなって、書類カバンのことや、有価証券目録などの意味となる。また日本語でポートフォリオというと、投資運用資産の組み合わせ(portfolio mix)や資産構成分析(portfolio analysis)のことまでも意味するようだ。オリジナル(イタリア語)の方の意味は、「財布」である。紙(紙幣)を入れて持ち歩くものなので、そういった財布のことをいい、がま口や小銭入れにあたるのは、portamoneteという。monetaとは、「お金」のことであるが、一般には小銭(コイン)の意味でつかわれる。portareは英語のホルダーにあたる用語に良く使われるので、覚えておくと便利な言葉である。portacenere(灰皿)、portachiavi(キーホルダー)、portafortuna(お守り)、portabagagli(荷物を持っていくことから、ポーター)、portavoce(メガホン)、portaombrelli(傘立て)など。



イタリア語単語の話47 strega ぎっくり腰は魔女の一撃

2012-08-20 | 日記
47.strega(ストレーガ):「魔女」のことである。魔女というのは、女性の魔法使いのことで、昔魔女狩りという恐ろしい歴史がヨーロッパにあったが、これをcaccia delle stregheという。一方、男の方は日本語でなぜだか知らないが、「魔男」とは言わないで、「魔法使い」という。これは、magoという。Mago di Ozは、オズの魔法使いのこと。magoは手品師や奇術師のことも指す。magoの女性形のmagaが使われることもある。覚えておいて役に立つのは、colpo della strega 直訳すれば、魔女の一撃だがこの意味は、「ぎっくり腰」である。経験されたことがある方は、「なるほど」、魔女の一撃とはよく言ったものだと、思われるかも知れませんね。


イタリア語単語の話46 babbonatale

2012-08-18 | 日記
46.babbonatale(バッボナターレ): babboはお父さんの愛称、nataleはクリスマス。babbonatale(またはbabbo Natale)は、サンタクロースのこと。イタリアでは、サンタクロースとは言わない。サンタと言えば、Santa Lucia(聖ルチア)が有名なくらいで、クロースさんは知られていない。Nataleとは、誕生日のことで、Nを大文字にしてキリストの誕生日、クリスマスの意味となる。勿論キリストも、Gesu`(ジェズー)と呼び、英語とはちと遠い。英語のオリジナルとは全く違う例を上げると、例えば、Mickey Mouseなどがそうだ。イタリアでは Topolino(トーポリーノ)と呼ぶ。ドナルドダックは、Paperino(パペリーノ)という。topo はネズミ、paperoはガチョウのこと。ちなみに、日本で昔流行ったトッポジージョは、イタリアではTopogigio(トーポジージョ)である。