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イタリア語の単語

イタリア語学習の裏話
イタリア語の不思議

イタリア語単語のお話22 scivolare

2012-08-05 | 日記
22.scivolare(シヴォラーレ):これもまたユニークな響きがある言葉。「今日もまた部長に絞られて」という様に覚えれば良い。意味は「滑る」。がちがちに凍った雪の上を歩いていて滑って転んだときに使う。また、転ばなくてもかっこよくアイスの上を滑る場合でもこの言葉が使えます。尚、頭のsci だけをとると、これは「スキー」の意味となる。scimmia(サル)、scioccato(ショックな)など、sci-から始まる言葉も多いが、イタリアへ行くなら絶対に覚えておいた方が良い(でなくても、イタリアへ行けば覚える)言葉が、sciopero(ショーペロ)です。これは、ストライキ(罷業)のこと。ただ、これも、1970年代までのことで、今はかなりストは減っているようです。


イタリア語単語のお話21 campione

2012-08-05 | 日記
21.campione(カンピオーネ):「干ぴょうネ」と言うふうに聞こえるこのユーモラスな言葉はチャンピオンのことである。Campione del mondoは勿論世界チャンピオンのこと。人はチャンピオンが好きである。日曜日に近くのサッカー競技場へ行けば必ず子供たちのサッカーの試合が行われている。大人が必ず付き添っていて子供たちを応援しているが、勝つとすぐに「カンピオーネ!」。campioneにはもうひとつ意味があり、それはサンプルという意味。イタリア人で英語があまり得意でない人と商談をしていると、champion をいつ送るかとか、championはいくらだとかいう言葉が良く出てくる。勿論彼らはcampione から連想して、サンプルのことをいっているのだ。

イタリア語の単語の話20 tedesco

2012-08-04 | 日記
20.Tedesco(テデスコ):これも発音が変っていて面白い言葉だが、他の意味でも興味深い言葉でもある。意味は「ドイツ語」または「ドイツ人」。普通の国と国民(又は言語)の関係は、Italia(イターリア)がitaliano(イタリアーノ)、Francia(フランチャ「フランス」)がfrancese(フランチェーゼ)、Giappone(ジャッポーネ「日本」)がgiapponese(ジャッポネーゼ)の様に国名から国語(又は国民)を連想できるものが殆どである。一方、ドイツのことはGermania(ジェルマーニア)というのに、ドイツ人はtedescoと全く異なるのである。Germanico(ジェルマーニコ)ではいけないのか? 実は、germanicoには「ドイツの」「ドイツ人の」という形容詞の意味はあるが、ドイツ語やドイツ人を表す名詞としては使わない。tedesco とは、ドイツが現在の国の形をしていなかった時代に庶民の間で話されていた言葉から派生した言葉である。(当時公用語はラテン語であったが、一般の民衆はゲルマン族の言葉で「国民の言葉」と呼ばれる言語を話していたという)。この国民の言葉がtedescoで、のちにはドイツ人の言葉となり、現在ではドイツ語を意味することとなった。尚、Germania は現在のドイツ連邦共和国を指すと共に、歴史上のゲルマニアという国を指す意味でも使われる。 Lingue germaniche と言えばゲルマン語を意味する。

イタリア語の単語の話19 ombelico 臍 「世界の臍」はどこ?

2012-08-04 | 日記
19.ombelico(オンベリーコ):これもユーモラスな響きがある言葉である。意味は「臍(へそ)」。ombelico del mondo は「世界の臍」と言う意味になるが、この文句は西洋世界では良く聞く。そもそも世界の臍というのは、ギリシア神話に基づく言葉だそうだ。ゼウス神がDelfiを世界の中心と定め、そこをギリシア語で世界の臍と名付けた。しかしローマ帝国時代もこの臍と言う言葉を使っている。ローマの遺跡に“Umbilicus Urbis Romae”と記されたところがある。これはラテン語でローマの臍であるが、当時のローマが世界の代名詞であった事から言えば、この言葉は世界の臍を意味する。イタリアではombelico del mondoの名前を使った団体や施設を見かける。イタリアが、いや自分の町が世界の臍だと信じて疑わない人もいる。Ombelico del mondo はJovanottiと言う歌手によって歌にも歌われ大変ヒットしたので、イタリア人ならこの言葉は知っている。歌詞はこんな感じだ。「ヘイ、これが世界の臍だ。そこではちょっと変った顔をした可愛い娘に出会う。無邪気で、真っ黒な肌をして、ダイヤモンドのようなエメラルド色の目をしている。千年紀のような、エキゾチックは顔をした、そうこれが世界の臍だ。僕達はここでもう踊っている。オンベリーコデルモンド!」。映画「ライフイズビューティフル」は勿論イタリア映画だが、Guidoが小学校でイタリア人の優秀さを示す場面で、このombelicoが出てくるのを思い出す方もいらっしゃることだろう。

イタリア語単語の話18 accappatoio

2012-08-03 | 日記
18.accappatoio(アッカッパトイオ):前のattaccapanniと似ていてまごつきそうだが、これはバスローブの意味。これも面白い響きのある言葉としてここに記しておきたい。イタリアのプールへ行くときに絶対必要なものがある。それは、このaccappatoioと水泳帽(cuffia)である。cuffia がないと、ジム内のプールや公共のプールには入れてもらえない。accappatoioは別になくてもいいが、イタリア人は殆ど皆といっていいほど、これをもってプールへ行く。

イタリア語単語の話17 attaccapanni

2012-08-03 | 日記
17.attaccapanni: 面白いと思うイタリア語のひとつに、attaccapanni(アッタッカパンニ)がある。これは、コート掛けや帽子掛けのこと。日本ではあまりお目にかからないので使うことがあまり無いかも知れないが、イタリアでは事務所の入り口、レストランの入り口またはコーナーなどに見かける。Attaccare が掛けるとか結ぶとか言う意味で、panniは衣服のことだから衣服掛けと言う意味の合成語である。この言葉を聞くと何となくホッとするのだ。アッタッカの響きが「暖かい」の響きで聞こえるからだろう。

イタリア語単語の話16 tesoro

2012-08-03 | 日記
16.tesoro(テゾーロ)とは、宝物のことである。イタリアではこの言葉は自分の大事な人を呼ぶときに使われる。恋人に、妻に、夫に、子供に。「私の宝物」ということだから、意味は分るが、日本人はこう言う言葉が絶対に出てこないから、イタリアでこう言う言葉が乱発されるのに驚くかもしれない。しかし、Mio tesoro! と言われたからって、恋人のように愛しいと思われているかと考えるのは早計かもしれない。本当に私の宝(金庫)=金づる、だということだけかも知れない。

イタリア語単語の話15 veloce pronto

2012-08-03 | 日記
15.veloce, pronto :日本で見かけるイタリア語を覚えよう。cima (チーマ)。日本ではシーマと呼ばせている、高級車の名前。cimaは山の頂、頂上のこと。車の頂点にあるという意味か。domani(ドマーニ)。これも車の名前にある。明日を意味することはご存知ですね。明日はあっても昨日ieri(イエーリ)はイメージとして難しいのだろうか。veloce(ベローチェ)。これはコーヒーショップの名前に使われている。そしてpronto(プロント)。これもコーヒーショップで見かける。veloceは速いという意味、prontoはすばやいと言う意味。そしてespresso(エスプレッソ)と言う名前もコーヒーショップの名前にあり(コーヒーそのままの名前でもあるが)これも速いと言う意味。どうも、コーヒーショップは速さを売り物にしているかのようだ。であれば、これよりももっとイメージ的に速いと言う名前がありますよ。subito(スービト)「ただいま!」「いますぐ!」というイメージですね。どこかで、次に使うかも知れませんね。

イタリア語の単語の話14 cravatta

2012-08-03 | 日記
14.cravatta(クラバッタ):これはネクタイのことである。「くたばった」の連想でこの言葉を思い出す。友人から聞いた小話をひとつ。砂漠でひとり、水も飲まず何も食わず3日間さまよい歩いた。もうくたばりかけた頃に、前方に人がいた。「水をくれ!」というが、彼は砂漠の真ん中のcravatta売りで、ネクタイしかもっていない。「そんなものはいらない!」と言って、先へ進む。また1日経って、前方に人が。「水をくれ!」。しかし、彼もcravatta売りで、水はおろか食べるものも何も持っていない。「ネクタイなんか要らない、水をくれ!」もうくたばるだけだ。更に一日が経過。もう動く気力も無い。「もう駄目だ!」と思いかけたときに、何と目の前に高級なレストランが見える。「やった!これでやっと、水も飲める。食事も出来る!」と喜んで、レストランに入ろうとしたら、入り口にいた係りが言う。「ネクタイ着用でない方は入れません!」 これでcravattaは覚えたでしょう。クラバッタですよ、くたばったではありません。

イタリア語の単語の話13 biancaneve

2012-08-03 | 日記
13.Biancaneve: イタリアのFirenzeにいた頃、下宿のおばさんとは家族みたいな付き合いをしていた。ある日、おばさんに頼まれて子供のAlessandroを映画につれていった。映画の間中サンドロ(Alessandroの愛称)は私の膝の上で飛び跳ねて、ディズニーの歌を歌っていた。この映画のタイトルがBiancaneve(ビアンカネーベ)。白い雪だ。日本では「白雪姫」。しかしイタリア語のタイトルには姫と言う言葉がない。そういえば、英語の現題でもSnow Whiteである。姫などと言うのは、日本で勝手に付けた名前だと言うことが分った。要するに、原題は「白い雪」なのだ。これを誰かが姫をつけたのだと言うことに気付く。だから、最初にこの童話に名前を付けた人が、「白雪ちゃん」だったり、「白い雪の少女」「雪の白子」だったりした可能性もあるのだ。では、赤頭巾ちゃんはどうなんだろう。Cappuccetto rosso(カップッチェット ロッソ)と言うのがそうなる。Cappuccettoはcappuccio(帽子、頭巾)に-ettoという縮小接尾辞が付いた言葉だ。これも「赤い頭巾」と言っているだけだから、「ちゃん」は日本でつけたもの。「赤頭巾」でも良かったわけだ。ちなみに、cappuccioに-inoをつけたものがcappuccino(カップッチーノ)と言う飲み物となる。これは、コーヒーのうわずみにミルクをたらしてふんわりさせた形が、僧侶が被る帽子=カップッチーノに形が似ていることによる。親指姫はどうだろう? これは、Mignolina(ミニョリーナ)となる。Mignoloは小指のことで、小さい接尾辞-inoを繋げてmignolinaとなったもの。これも実は、小指のように小さいと言う意味で、親指ではない。アレッ、では原題はどうなんだろう? いずれにしろ、「姫」なんて言葉はどこにも無い。