鎌倉エフエム、鎌倉シーサイド・ステーション(水曜日)ブログ

鎌倉エフエム(周波数82.8MHz)で水曜10時~12時に放送されている番組のブログです。

クレイジーキャッツ

2007年08月19日 17時48分46秒 | 映画
コマムラはクレイジーキャッツ好きである。彼らの映画は荒唐無稽けれど、昭和30年代から40年代初期の日本の風景が見られるのもいいし、小ネタがちりばめられたギャグも笑わしてくれる。

NHKの衛星放送で「クレイジーの大冒険」「クレイジーの黄金作戦」「クレイジーの大爆発」「クレイジーの大作戦」の4本を見堪能したが、「大爆発」と「大冒険」は広げすぎたネタに困ったのか、ヒトラーが生きていた設定であったり、SF落ちで終わったりやっつけ感が拭えない。

ちゃんとロケ地が全部わかると非常に楽しめるが、現代の東京とあまりにも違いすぎるのでぱっと見わからない。渋谷の昔のユーロスペースがあったあたりが、小ぢんまりとした住宅地であったり、箱根のターンパイクが出来たての光景が見られるなど日本の急激な発展振りが見られる。

調べたところ「大冒険」では今では香港映画の十八番であるワイヤーアクションが使われた世界初の映画だったりします、すげーぜ円谷英二。

今に生きる人間だからいえるのかもしれないが、是非昭和30年代の日本を旅してみたいものです。

舞妓haaaan!!

2007年08月12日 02時46分02秒 | 映画
京都が舞台であるのと、友人に誘われたので映画「舞妓haaan!!」を見てきました。京都が舞台であるのと、艶やかな舞妓・芸妓の世界と題材はいいのですが、笑わせようという技法がとにかく下品でワザとらしく見ていられなかった。

こうした高度に洗練された世界に挑む粋がる人間の物語は、やり方次第でものすごく面白いストーリーになるのですが、変な格好をした主人公が奇声をあげ、わざとらしい大きなリアクションをとればただただウザイだけ。

金に物言わせている人種を圧倒し、特殊な世界に順応させてしまう花街のすごさがまったくもって描かれていない。ひどいと思ったら下品なお笑いが売りの某テレビ局が製作に関わっていました。

コメディーは好きだけれど、こんな笑いは見たくないです。

映画『憑神』

2007年08月01日 03時45分26秒 | 映画
何気にコマムラは妻夫木聡氏ァンである、ペプシNEXはは飲まないが。

きっかけは映画『ジョゼと虎と魚たち』、池脇千鶴さん目当てに行ったはずなのに、妻夫木氏の演技がそうとう気になった。詳しい人には異論があるかもしれないがコマムラ的には演技が相当うまく感じる、タレントという記号を役に持ち込まず、役になりきるという日本の映画では貴重な俳優ではないだろうか。

この『憑神』でも、ただ生きているだけから人生の目的を見つけたときの表情が別人のように見え感心した。

江戸時代の設定のお話だが、突っ込みどころは多数あるが、脇役もしっかりしていて、それらしい時代劇になっているのがさすが東映といったところだろうか。春に見た太秦の映画村のあのしょぼいセットが映画になると生活観のある住居になるのだから映画ってすごい。CGも最小限なのも○。

最後の上野彰義隊のシーンが無ければもっとよかった。あんなしょぼいのアームストロング砲じゃない、撃ったらちゃんと駐退しようよ、無反動砲じゃないんだから。

あと妻夫木氏のかつらちゃんと月代剃ったもの使って、旗本が月代剃らないなんて有り得ません。イケ面にはちょんまげをやらせない気か(笑)。そして映画パンフレットが無く、オフィシャルブック2500円ってのは無いんじゃないの。

映画はしご

2007年06月30日 01時47分17秒 | 映画
見始めると映画というものは止まらないもので、調子に乗って2本も見てしまいました。「きみにしか聞こえない」と「転校生―さよならあなた」の2本です。「きみにしか」を見終わり帰ろうとしていたら丁度「転校生」が始まる時間だったので期せずに2本見てしまいました。

「きみにしか聞こえない」
離れたところに住む内気な高校生と、聾唖者の青年があるきっかけで携帯電話のように頭の中でお話しができるストーリーです。直接話をするシーンがほとんどないのに、表情で語るシーンが印象的でした。内気な高校生が青年と話をするようになって、元気に声を出すことができるシーンが泣けました。鎌倉が出ている映画だとは意外、フィルムコミッションが鎌倉にはないから、鎌倉が場面の映画ができても誰も宣伝しないのです。海のシーンは鎌倉じゃなかったけれど。

八千草薫が語る回想シーンで久しぶりにガン泣きしました。しかし最後の横浜のどこかとされる駅で107系はないでしょ。製作側に鉄道オタクが一人でも居れば避けられた間違いです。まぁ鉄道オタク以外には気づかないと思いますが、横浜には横須賀線が走っているのですから、千葉のどこかで撮れば車両だけでも横浜っぽくなったのですが。横浜で撮らせてくれればいいのに、お上は文化とかいいながら映画という芸術に冷淡だということが良く分かります。

しかしながら、微妙な心情の揺れを良く描き、悲しいけれど気分を上昇志向に持って行ってくれるいい映画です。

「転校生」
リメイク元の転校生を見ていないので尾道バージョンとは比較できません。監督の意向か画面のカット割が面白く、斜めになっているのは不安定な心情を表しているのでしょうか。斜めになった画面を転がるようにテンポよくストーリーは走ります。

主演の蓮仏美紗子が物凄くうまく、男女が入れ替わるシーンでは表情までまったく変わり本当に男になったかのようです。森田直幸もオカマっぽくない男女を演じております。周りの役者もベテランばかり、古きよき時代の映画を彷彿とさせます。

あり得ない設定を強引に納得させてしまうストーリーは、結末が読める有名作品のリメイクでも次の展開が気になり最後まで一気に見ることができました。しかしながら連佛嬢を死なせる必要はあったのかなと思います。

映画『極大射程(SHOOTER)』

2007年06月26日 09時35分44秒 | 映画
久しぶりに映画を見に行きました。ライブにたくさん行っていたので、映画はずいぶん長い間お留守になっていました。

見たのは「ザ・シューター、極大射程」、先に翻訳された原作の邦題がそこそこ有名なのでこういう映画のタイトルになったようです。原題は「SHOOTER」なのですが。そういえば最近映画のタイトルって原題そのままというのが多いですね。原題もいいのですが、昔の映画のように凝った邦題をつけるのも捨てがたいです。

私はこうしたアメリカの政治陰謀モノにめっぽう弱いです。アメリカ人だったら絶対に軍人か国務省かCIAあたりに入りたかったです(入れるかは別の話よ)。国益という名の元に人命を弄ぶ悪いやつらに鉄槌を下すという分かりやすいストーリー。上下2巻の長い原作を換骨奪胎してうまく仕上げております。原作を読んだ人がニヤリとできるシーンもふんだんに使われております。

最初の待ち伏せ狙撃のシーンがあるのですが、観測手と射手が近すぎるような気がしますが、まぁ潜入ではなく待ち伏せだから大丈夫なのでしょうか。狙撃された相手が普通の映画では銃を乱射する程度ですが、この映画では迫撃砲や無反動砲で反撃するのがマニアには感涙モノです。(点で攻撃する銃よりも面制圧する迫撃砲のほうが狙撃者をやっつける確率が高いのです)映画の歩兵が迫撃砲や無反動砲を持っている例ってほとんどないのでここら辺にちゃんとした監修者の存在を感じさせます。

しかし機銃射撃の弾幕の中、走ると弾が当たらないというハリウッド的戦術は真似してはいけません(普通に生きていて機銃に撃たれることはないだろうけれど)。

原作の続きは後2つあるのですが、日本ではあまりヒットしなかったようなので続編ができるか心配です。面白い映画なのですが、日本人受けはいまいちだったようです。