BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

風邪症状

2024-01-15 | 思い遥か
  
   
    



これだけ寒いと石川の人たちはどうして暖を取るだろうかと思う。車中泊で過ごすのは限界があるだろうし、燃料と窮屈さに家族で耐えるのは厳しいことだ。余震が続くしライフラインの復活がいつまでその不安をもたらすのだろうか。
自律神経の失調だと寒すぎてこたつの火もなくばやはり体調を崩してしまう。取り出すは薬店の売薬でストナの錠剤かと思いきやジェルと見える。それを2粒飲んで横になってジンワリと薬効を感じてすぐにも抹消の活動を促す。2日間の様子見に日に3回までの頓服である。一方で何のことはない扁桃腺の腫れに熱籠りの状態となりそうだからイソジンうがいをしてみてその発熱を寸前で抑える。頭痛の、これは頭重と言ったほうがよい、それを早い目に行えばおさえこんでしまうことになり、かくしてバランスを崩さぬようにする。どうしてストーブをつけないかと声が飛んできて温度調節の難しさがある。










 以下、再録

ある人に、小説を書いてくださいと言われて、書き出すといつまで続くやらと、章節にするのが難しいので、小説を重ねてみて、事実は小説よりもキナリとは洒落にもならず。

プロローグ
R5年1月22日
 大学大綱化が1991年に行われた。平成3年におこなわれた大学設置基準等の改正を指すと見える。
 これにより文部省の大学に対する規制が緩和された。
 「学部の種類は、文学、法学、経済学、商学、理学、医学、歯学、工学及び農学の各学部、その他学部として適当な規模内容があるとみとめられるものとする」
 この文言が変わった。
 「学部は、専攻により教育研究の必要に応じ組織されるもの」
 それだけでなく、学士の名称が「学位」の一種に位置付けられる(学校教育法及び学位規則の改正による)とともに、名称も「○○学士」の表記から、「学士(○○学)」の表記に変更し、「○○学」の表記もカリキュラムにより大学が自由に設定できることとなった。
 一般教育科目・外国語科目・保健体育科目の教育を担当する教員が所属する「教養部」は改組されるという変革が行われた。
 そして大綱化以降とよばれる教養部解体、部廃止という紛糾がはじまる。
 事実は小説よりもキナリ、その大綱化以降の話ではない。その以前にあったことである。

キナリ 1)

 若手が二人辞めると大問題になった。若手というのは助教授の職制にあることで、その直属の教授は退職を控えていたのを去って1年のことである。先輩は2年のちに赴任した差を意識してくれていた。つまり助手から講師に上がったときの若手になる講師職赴任で年齢はわずかな差にすぎない。

 それは⒑年前にさかのぼればともに講師となって支え合った部署で、定年で引いた教授のもとで組織に新風を吹き込んだ。助教授にもなった同期の仲間である。

そこに横滑りと言っていいだろう、唐突なことで団子の玉突きのように変わらない世代で、そこに上司を迎えてやってきた1年の時が過ぎている。

 春休みは早くも桜が咲く頃となり、会議が開かれてたちまちに大変事は知れ渡った。

 波乱はすでに伏流の怒涛が荒れた年度であったから会議には緊張とともにどうなるかという雰囲気があった。10年を経過して作り上げてきたものが、そこにいた二人が抜けるとなるとそれまでの構成メンバーがいなくなる。いなくなるのではない。加わって1年になる教授がひとりとなって、それは勝手が違ってきた経緯である。

 —ま、どうなりますかな。

 ひそひそと語るのでもない。頭によぎる。

 —自分から転出を願い出ればこの世界では、業績次第、ペナルティーがあるわけではない。
 —ふむ、そうですなぁ、認められるか、割愛に、どうかなぁ。

 割愛は一致した賛成を求める。

 ―3の2だから、あとの探しようがないと。
 —ま、ま、衣替えちゅう訳でもないから・・・ひとりでは、な。

 問わずとも応えずとも面々は一人語りをするようである。組織の不文律で半年前には鉄槌を振り下ろしたことがもろにかぶさってくる。構成メンバーの同意は同情のようにも見えて固い。

 —転出の条件に探してきて後釜に据えてくださるようにとお願いになるような
 ―そ、それはあり得るか、ふたりも、です、ぞ。働き盛りが入れ替わるといいうのは。
 ―われわれにもおよびますね。
 ―つまりはこういう異動ではそれはなじまないわ!

 そのさきはどう出るかということは、皆目わからない。それほどにことがうまく運ぶわけでないのは、この会議に参列し一家言有する構成員の人々ばかりによることである。

 桜の名所で鳴らした、匂うが如きキャンパスに平常の時間が始まった。自分の行く先にもスケジュールはタイトで5月、7月と夏休み明けのこととなる。

 ふたりはなんとしても人探しによることに自力でと腐心している。その伝手は限られてしまって、一方ではゼミ生に気を配るのがつらかった。







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