紅茶館喫茶

QuinRoseさん・Operettaさんの作品好きのブログ。

『クローバーの国のアリス~Sweet Pain,Bitter Love~』読了!!

2009年04月29日 | クローバーの国のアリス
「俺の話はどうでもいい。とにかく、男を簡単に信用すると痛い目に・・・・・・」

「・・・・・・私は?」

緊張で声がうわずる。

「私とは、遊んでみようって思わない?どうせ近いうちにこの塔を出るんだもの。後腐れはないと思うわ」

(120P~121Pより一部抜粋)






               


発売日は4月3日の『クローバーの国のアリス~Sweet Pain,Bitter Love~』を読み終わりました~!



※ネタばれ有りの感想を書くので、ご注意くださいませ。
            ↓

            ↓

            ↓

            ↓

            ↓

            ↓

            ↓        

            ↓


では、感想です。

講談社ホワイトハート文庫から発売の【アリス】公式ノベライズ第4弾の今作品。

講談社ホワイトハート文庫版の【アリス】はクオリティが高いですよね。

今回もおなかいっぱいの一冊でした。



『ハートの国』に残ったアリス。遊園地の客室で目を覚ましました。

でも、お馴染みの遊園地の賑やかさが感じられず、違和感を覚えます。

とりあえず、部屋の外に出て確認しようとドアを開けると、ドアの向こうは

森。そういうわけで、遊園地はいずこ?な状態のアリス。自分は夢遊病にかかり、

遊園地の近くの森に来たのだと解釈。でも、『ハートの国』の森に比べ、

不気味さが漂う森でした。毒々しいキノコが生え、木の幹にべったりとドアが

貼りついている、そんな森にアリスはいたのでした。


そんな不安気味のアリスの元へ、あのネズミ(ピアス)がっ・・・・。

ピアスはアリスを落し物として認知し、拾い主の自分のものであると主張。

とまどいを隠せないアリス。

初対面の相手に食われそうになり、窮地のアリスを助けたのはチェシャ猫こと、

ボリスでした。

危機一髪を助けられたアリスはボリスに事情を聴きます。

そして、やっと自分の置かれた状況を把握しました。

【引っ越し】という名の地殻変動が起き、アリスは『クローバーの国』に

導かれたのでした。要するに、遊園地から弾かれたわけです。アリスが真に

遊園地の住人であったならば、弾かれることは無かったのですが・・・客人にしか

すぎなかったので、遊園地に居座り続けることは不可能だった模様。

それを知って、自分の居場所を考えるアリス。

ネガティブ思考のアリスは、悶々と自分の存在を考えます。


居場所を無くしたアリスは、ボリスの計らいによって宿屋を得ます。

その宿屋のレストランでウェイトレスとして働き始めますが、事は上手くは

運ばず・・・・。今まで通りの生活(平穏ではない生活)へ戻っていきます。

というのも、ハートの城の宰相こと、ペーターがレストランにやって来て、

アリスにハートの城へ来るようにと促します。潔癖症のペーターはアリスが街の

レストランで働くことが癪に障ったようです。

ペーターの話を聴いていたボリス(←いつの間にかレストランに)が、

ペーターに抗議。

アリスの滞在場所をめぐっての口論が、やがて銃撃戦へと悪化。

レストランは半壊(全壊?)し、廃墟みたくなります。

銃撃戦を傍観していたブラッドとエリオット。

ブラッドは銃撃戦の原因を知り、それ(アリスの滞在場所)を今回の会合の

議題にすればいいと提案しました。



議題となってしまったアリスの滞在場所の如何は、結局、解決せず。

途中で銃撃戦へと悪化しそうになったところを、ナイトメア(議長)に止められ、

議題は次回の会合に持ち越しに。

それまでの間、クローバーの塔で保護されることになったアリス。

そして、そこで働くグレイに心惹かれます。

アリスは気になることを次々と質問し、グレイはきちんと受け答えてくれます。

しっかりとした大人のグレイが、どうしてナイトメアに仕えるのかが分からない

アリス。アリスはグレイにこんな質問をしてみました。


「あなたってもしかして、捨てられたペットとか放っておけないタイプ?」


するとグレイはこう答えました。


「俺はむやみに動物を拾ってくることはないが・・・・・・一度拾ったからには、最後までそばに置く。そういう覚悟がなければ初めから拾わないだろうな。きっと」



私的に、グレイのこの台詞が一番好きでした。

ペット=アリスと脳内変換したら、なんだか悶えてしまいました。



クローバーの塔でお手伝いをすることにしたアリス。

街へ出かけて、頼まれたものを買いに行くと、街中で声をかけられます。

双子の青年にいきなり腕をつかまれたアリスは激しく動揺。

作品中のアリスは双子が大人になっていることを知りません。ですから、

妙に馴れ馴れしい二人の青年を警戒。双子は構わず、体のあちこちを触り続ける。

反応が悪いアリスを双子は「じらしプレイ」と解釈。

大人になった自分たちにはピッタリだと、言い合います。

アリスは「ネズミ捕りゲーム」に参加することにして、その場から逃げだします。

逃げ切ったアリスは一人ぼっちになって、泣き出しそうになります。

孤独を感じていたアリス。

そんなアリスを迎えに来てくれたのはグレイ。

アリスは安心しますが、同時にこんなことを考えます。

グレイが自分を捜しに来たのはナイトメアにそう命令されたからだ、と。

そう考えると胸が痛むアリス。アリスの心はこの時すでに、グレイに

傾いていました。


ある日、クローバーの塔にあるドアに呼びかけられたアリス。

アリスは呼ぶ声のするドアノブに手をかけたとき、ブラッドが背後から

声をかけました。

クローバーの塔で、紅茶を飲んでいたブラッド。

ブラッドはアリスをカードゲームに誘います。ブラッドは何かを賭けないと意味が

無いと言い、アリスを強引に参加させます。アリスには、己の身を賭けろと

諭しました。つまり、帽子屋屋敷に身を移せというわけです。

ブラッドは全財産を賭けると言いました。

乗り気でないアリス。と乗り気のブラッド。

アリスはブラッドの威圧感に負け、ゲームを辞退することができないのです。

そんなアリスの危機を助けるべく、グレイがやって来ました。

アリスの代わりに、グレイがカードゲーム(ポーカー)をすることに。

特殊ルールで、最初に強い役を出した方が勝ち。

ハラハラのアリス。両者とも配られたカードのまま、チェンジしようとは

しません。不可解な行動に戸惑うアリス。

そして、驚くことにオープンした両者のカードはどちらも

ロイヤルストレートフラッシュ。ありえない展開にアリスは驚いているのに、

グレイもブラッドもちっとも驚いていません。

それもそのはず。二人ともイカサマをしていたのですから。


(まぁ、マフィアのボスが真正面から挑むわけがないんですよね・・・)

ポーカーの後、グレイに連れられていくアリス。グレイは帽子屋には気をつけろ

とアリスに警告します。まともな男と付き合いなさい、と。

グレイのその言葉に触発され、アリスはグレイに、付き合ってほしいと

ねだります。恋人の真似事でいいから、と条件付きで。

グレイは悪い男にひっかからないように、と、にわかお父さん目線で付き合う

ことにします。


(グレイはメアに対してはオカンですが、アリスに対してはオトンですよね)



付き合うことになった二人はデートをすることにします。

アリスはビバルディに誕生日プレゼントという名目の元、買ってもらったドレス

を身にまとい、グレイの元に現れます。

グレイが「似合っている」と言うと、アリスはドレスのうんちくを述べます。

そんなアリスに、グレイは「ドレスだけをほめているんじゃない」と言います。

アリスが元の世界の自分の家の庭に咲いていた花の話をグレイにすると、

グレイは花屋に入り、アリスに花を買ってあげようとします。アリスはグレイに

花を選んでほしいと言い、グレイは吟味し始めました。

グレイが選んでいる最中に、アリスは地形の変動に巻き込まれ、別の場所へと

立っていました。グレイはもちろん傍にはいません。

歩けば歩くほど森に近づいていき、不安になるアリス。そんなアリスは森の中に

たたずむエースを見つけます。


(神出鬼没ですね、エース)


アリスはエースに声をかけると、エースは時計塔を捜していたと言います。

エースはアリスに一緒に、このドアを開けようと誘います。

二人で一緒に開けば、どこに繋がるかは分からない。どこに繋がったとしても

責任は半分ずつだ、と言って。

アリスはそれなら・・・・と思って一緒に開けようとします。

すると、またまたグレイが割り込んできます。

すると、エースはグレイに絡んで行き、剣とナイフの戦いに・・・・。


(エースとグレイじゃどっちが強いんでしょうねぇ。グレイかな?)


グレイの耳をかすめたエースの剣により、耳元から血を出すグレイを見て

倒れこむアリス。


(アリス、戦いを目の当たりにすると倒れ込む率が高いです。前巻もそうでした)


貧血だったアリス。グレイにグレイの自室に運ばれます。

自室に女を入れたことはアリス以外には無いと言うグレイにアリスは驚きます。

グレイはアリスにキスし、二人の恋人度は上がっていきます。


「教えてくれ・・・・・・俺がまだ触れていない場所はどこだ?」


(グレイがなんかすごい事を言ますよ。クロアリゲームより恋愛色が強いっ)






・・・・・とまぁ、こんな感じでした。

グレイ好きの私として、悶えずにはいられないシーンが多かったです。

ほんとに大人と子供の恋愛って感じでした。

アリスがグレイに押されてます。アリスに全然、余裕がありません。

ブラッドも大人で、大人の余裕で恋愛してくるのですが、まだアリスにも

余裕が残されていたと思います。

が、このグレイ。ちっとも隙を見せません。やんちゃしてた時期もあった彼ですが

常識人であり、大人だなぁ~と。

グレイのすぐそばにナイトメアがいるので、大人度が、なお強調されます。

グレイの可愛い面が若干、描かれていなかった気もしますが、

(花クジラのところとか)

それは無くてもGJな一冊でした。グレイの可愛いらしい面がもっと見たければ

PCゲーム『クローバーの国のアリス』をプレイすればいいですしね!!

挿絵も良かったです。

双子の大人verが挿絵で見れたことに感動!!

口絵のアリス×グレイ×ナイトメアも美麗でした!!

前みたく口絵に全員集合!の絵も良いですが、小説主要キャラのみの絵というのも

貴重だと思います。毎回、表紙と挿絵と口絵が楽しみで、講談社ホワイトハート

文庫の【アリス】を購入しているぐらいです。一迅社アイリス文庫版は挿絵が

ひめりんごさんの絵じゃないので、購入を一瞬ためらいます。やっぱり、

アリスの絵はひめりんごさんじゃないと・・・っていう気がします。

講談社ホワイトハート文庫から、またクロアリ小説出ないかなぁ~。

もし出すなら、ペーターもしくは双子が読みたいです。





最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。