紅茶館喫茶

QuinRoseさん・Operettaさんの作品好きのブログ。

『幸の天秤』 【総評】

2014年12月29日 | 幸の天秤
Operetta Dueさんの『幸の天秤』の全体的な感想です(*´ω`*)


R18乙女ゲームの感想なので,18歳未満の方は閲覧しないようにお願いいたします。
また,ネタバレ満載の感想のため,未プレイの方でネタバレNGの方も閲覧しないようにお願いいたします。





【良かったところ】

■ディスクレスでプレイできた。

Operetta(Operetta Due)さんの作品はディスクレスでプレイできないのが少々面倒だなぁ・・・と感じていたので,うれしかったです


■主人公がいい。

主人公の幸はめっちゃいい人でした(;ω;)「こんないい娘,現実にはいないよ。まさしく奇跡だね」とか思いながらプレイできました。頼りない優しさではなく,芯のある優しさが,プレイしていて好感が持てました。意思のある優しさって素敵だなと思いました。あと,幸のCVの手塚りょうこさんは『越えざるは紅い花』で主人公のナァラちゃんの声の担当もされている方で,ナァラちゃんの声のイメージが自分の中で非常に濃くなっていて・・・。それで「幸=ナァラ」って脳内変換されて違和感を覚えるかなぁ・・・とか心配していたのですが,その心配は不要でした。違和感なく幸の声としてプレイを進めることができました。


■価格設定

税込定価3,780円はお買い得だと思います。手が出しやすい( ̄▽ ̄ )(笑)ストーリー的に攻略対象が2人だったのも適切な人数でした。この価格設定にするために,2人攻略にしたのかな~?って当初は思っていたのですが,プレイしてみたらこのストーリーだから攻略人数は2人にしかできなくてそれでこの価格設定になったのだろうなと思いました。




【ちょっと残念かな~?と思ったところ】

■真理子さんの立ち絵がない。

真理子さんのキャラがすごく素敵だったので,あったら良かったのに~(>△<)って思いました。詩織さんの立ち絵?的なものがあっただけに残念。Operettaさんの『NOISE―voice of snow―』という作品のローズさんみたいな人を想像しながらプレイしました(笑)


■ダミヘが聞き取りづらい(;∀;)

ダミヘの音声を聴くのがこの作品が初だったのですが,ちょっと違和感が・・・。行為の最中,幸の音声はダミヘ収録ではないので違和感が強調されたのかもしれません・・・。私のイヤホンが安物だからというのもあるのかもしれませんね( ̄▽ ̄ )(笑)あと,行為のシーンが始まる前の,他愛もない流れの段階からダミヘになるので,「あぁ,もうすぐそういうシーンが来るのかー」って事前に想定できてしまってドキドキ感が個人的には軽減されてしまいました。


【まとめの感想】

処女作の『越えざるは紅い花』が良作だった点と,『幸の天秤』が現代日本を舞台にした昼メロちっくの作品であるという点から若干懸念していたのですが,プレイ始めてみたら「さすがOperetta Dueさん!楽しすぎてプレイが止められない!」ってなりました。
輝さん→玲人さんの順にプレイをしましたが,個人的には玲人さん→輝さんの順でプレイすれば少しは心晴れやかにプレイを終えられると思いました( ̄▽ ̄ )(笑)いや,輝さんという人間が分かった上で玲人さんルートをプレイするのも楽しかったですがね。

製品版をプレイしたことによって,イメージがガラリと変わったのは玲人さん(笑)体験版の玲人さんのイメージ(共通ルート冒頭の玲人さんのイメージ)が悪すぎただけに,「こいつを攻略するの嫌だ~(つД`)」とかなんとなく思っていましたが,プレイ進めると玲人さんはすごい変態だということが分かりました( ̄▽ ̄;)(笑)(そういうギャップはいらない・・・と正直思いました(笑))

あと,相当狂っている人なのだということもプレイしてみないと分からない(´・ω・`)「玲人の天秤」の玲人さんがこわい・・・。あれじゃ,佐藤さん涙目だよ(;△;)佐藤さんのアドバイスで,あんなことになっちゃうなんて・・・。最初に「玲人の天秤」の「数日前」の部分を読んだとき,思考が追いつかなくて「え(゜_゜)!?」ってなりましたもん。「なんで佐藤さんからアドバイスもらってあんなことになっちゃったのー??」って頭の中が疑問符だらけになりました(゜_゜;)訳分かんなくて,もう一度読み直したらちゃんと理解できましたが・・・。一度狂ってしまった玲人さんの思考回路は元には戻せないのだなと感じました。お姉さんのために生きるんじゃなくて,自分のために生きた結果があれなのは・・・うーん。佐藤さんの意図しない方向に,玲人さんは行ってしまわれたって感じです。

逆に,輝さんは体験版も製品版もイメージのままでした。輝視点を見れるから,「輝さんの内面と外面のギャップすごいな。相当なクズやな(笑)」とも感じますが,幸に対しては「望月輝」で通しているので「望月輝」のイメージは体験版も製品版も一貫して変わりませんでした。輝視点を見ると,輝さんにハマります( ̄▽ ̄ )輝視点を読めただけで,この『幸の天秤』を購入してよかったと感じています。私は男性視点で描かれるのがものすごく好きなので。情報誌に掲載されるSSとかは男性視点で描かれることが多いのでニヤニヤがとまらないです。

どうでもいいけど,佐藤さんが結構活躍していました(゜_゜) フルネームまで与えられていて,佐藤さんって意外にキーパーソンなんだなと思いました( ̄▽ ̄ )佐藤さんと真理子さんが友だちだったのが面白い設定でした。佐藤さんはアドバイスを幸にしてくれるんだけど,アドバイスしてくれることが真理子さんの受け売りっていうね。真理子さんの人に与える影響力ってすごいなぁと感心せざるをえません。話とはずれるけど,佐藤さんと真理子さんと友だちになった経緯が知りたい(笑)佐藤さんはその話しぶりからも分かるように,ぬくぬくと生活していただけの人だとは思えないのですよ( ̄▽ ̄ )(笑)

『幸の天秤』には人を殺したり,罪を隠ぺいしたりといった倫理的に問題が無いとはいえない作品でしたが,「狂わざるをえなくなったのはなぜか」とか「人を殺したいと思うようになった理由は何か」という心理面に着目してプレイしてほしい作品です。あと,たくさんの「嘘」が出てきます。嘘をつくのは守りたいものがあるからで,嘘をつくことを善悪の基準で語るのはちょっと違うのかなと思いました。人間誰しも多少の嘘をつくわけで,「嘘ごと愛せないなら,その人は自分にとってそれだけの価値しかない」という真理子さんの言葉の通りです。「嘘ごと愛せないなら,その人は自分にとってそれだけの価値しかない」という価値観に違和感を覚える場合は,この作品をスルーした方がいいのかなとも思います。(この『幸の天秤』をプレイしていると三原ミツカズさんの『DOLL』という作品のとある話を思い出しました。「優しい嘘」の話があるんです・・・)

ドロドロしている作品で,ヤンデレ好きの私としてはものすごく楽しめました。基本的にOperetta(Operetta Due)さんの作品に登場する男性陣は「これでもかぁ」っていうぐらい病んでいるというか,危険思考すぎるというか( ̄▽ ̄ )(笑)Operetta(Operetta Due)さん特有のヤンでる成分を求めて今回『幸の天秤』を購入しているので,個人的に大満足でした。



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