これは,ミルフォードサウンドに行く前に,バスを降りて撮った,U字谷の写真です.氷河で削り取られたU字谷の特徴が,良く現れています.
谷の向こうに見えているのは,タルボット山と言って,エベレストに似た格好の山です.
実際,エベレスト山に初登頂したヒラリー卿(ニュージーランド人)は,この山でロッククライミングの練習をしたそうです.
クライストチャーチから,フィヨルドランド国立公園の中にあるミルフォードサウンド(世界遺産)のベースキャンプとなるクイーンズタウンに行く途中で,マウントクックの近くまで行きました.
マウントクックは,ニュージーランド最高峰(3,754m:富士山より少し低い)で,周囲にも多くの山があり,なかなか綺麗な山容を見るのは難しい山です.
今日は,偶然の晴れ間で,何とか山頂を見ることができましたが,5分後には,もう見えなくなってしまいました.
8月10日夕刻,成田発ニュージーランド航空のB777で,ニュージーランドのオークランドまで行きました.所用時間は約12時間.3時間の時差があったので,翌日10時過ぎに到着しました.
最終目的地のクライストチャーチには,さらに乗り換えて1時間半くらいで到着しました.
これまで,クライストチャーチという地名は,米国の南極への前線基地が置かれている場所という程度でしか,記憶していませんでした.ガーデンシティーと呼ばれているそうですが,冬というのに,大変緑の多い都市でした.
これが結びです.
単純な結論ですが,勾配エコー法は,MRの製造メーカーによって,かなり違うようです.どこかで,きちんと撮像して比較した例があったら,教えて下さい.
なお,今回,勾配エコー法における,定常状態への近接に関しては,何も述べませんでした.また,snapshot FLASHなどの話も省略しています.
でも,通常使用している,勾配エコー法だけでも,謎は深いと思っています.ISMRMなどでも,いまだに,ウィークエンドセッションで,解説が行われています.
さて,では,二つのRFパルスでどのようにしてスピンエコーが出るのでしょうか.
これを理解するためには,spin phase graphというものを理解しなければなりません.
すなわち,このグラフは,任意のフリップ角を有するRFパルスが,全く核磁化の位置を変えない変換,縦磁化への変換,位相を180°変える変換という,3つの操作を有している事実(これは古典的には理解し難いので,量子力学的な確率として理解しなければならないようです)を使って得られるものです.
このように,二つのRFパルスは,何かしら,核磁化をリフォーカスさせる機能を有しています.
この図に示すように,スポイリングのための勾配磁場は,一定の大きさで加えられますので,一つのRFパルスの両側にあるスポイリングの勾配磁場の効果は,完全ではありませんが,ある程度キャンセルされます.
すなわち,二つのRFパルスにより,スピンエコー状の信号が発生し,次のRFパルスで励起され,次の横磁化の生成に寄与します.
このようなメカニズムにより,横磁化のコヒーレンスは,部分的に維持されます.
このような理由で,このシーケンスを,部分的コヒーレント型勾配エコーと呼んでいます(あまり一般的ではありませんが).
さて,部分的コヒーレント型勾配エコー法における,核磁化の運動を再掲します.
ここで示した円板が,画素の中に閉じ込められた核磁化の分布であることが分かると思います.ところが,このスポイルされた核磁化は,ある程度回復します