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旅は続くよどこまでも。

とてつもなく不定期に、しかし何か思い浮かんだときにはどえらい勢いで書きなぐるブログ。

天気がいいのでチョイと浮かれて。

2006年06月26日 19時43分39秒 | 青森の日常。
立て込んでいた取材や原稿が昨日の午後、一段落しました。

いやぁ、バタついたねえ。
青森でこんなに勤勉に働いたのは実に久し振りだ。
さすがに中盤、少しヤラれましたw

でもって今日は10時過ぎまでのんべんだらりと眠りこけまして、メールや電話で目を覚まし、んっこらしょ、と布団の上に起き上がったわけです。

「あぁ~・・・腹が減ったなあ・・・」

と思うも、冷蔵庫の中には食べかけのニシンの菜の花漬けがあるばかり。

「よし、買い物行こう。煙草も切れた」

と財布を開けるも、中身は千円札1枚のみ。

「ややや、これは困った」

と郵便局にお金を下ろしにいくも、残高は来月分の家賃にも足りない心細さ。

でも食い物と煙草が無いと辛いので、取り敢えず1万円下ろしてですね、それを7月6日の帰京の日まで使い延ばそうと思いましたものです。
で、スーパーとコンビニに行って。
納豆とトコロテンと牛乳とヨーグルトとチョコレートとサバ缶と煙草を買いまして。
野菜と果物が足りないなあ・・・と思いつつも、ま、玄米が主食だからいっか、と帰宅。

昨夜から10数時間ぶりの煙草を一服、ああ旨ぇ。
とやんわりしているところに、ジパング倶楽部の編集さんから電話が掛かってきました。

「あ~、お久しぶりですぅ。ごめんなさいねえ、本届いたのに連絡してなくて」
「あ、いえいえ、いいんですよ。koroさんはお元気ですか」
「はいはい、あいも変わらずですよ」
「先日、Nさんとお会いしまして。来月号にNさん、御登場頂いてるので、来月号もお送りしますね」
「あらー、そうなんですか? N先生はお元気で?」
「ええ、とてもお元気でらっしゃいました」

N先生というのは、今回ジパングに私を紹介してくれた旅行作家の先生ですね。

「あの人、電話で話してもいっつも用件だけでさっさと終わっちゃうから、今度事務所のほうにでも顔出さなきゃなあ」
「へえ、そうなんですか?」
「そうなんですよ。で、本日の御用件は?」
「あ、はい、7月号の原稿料のお支払いについてなんですが・・・」

と、ジパング編集さんは、私の口座への振込みに関しての手順と、私に支払われる原稿料の額について説明をしてくれました。

・・・・んですが!!

あたしゃ原稿料の高を聞いて吃驚仰天。

「!!☆◎?※★□!●☆??※◎!?」

っつー感じの額でありました。

いやはや。
文章だけの仕事でこれだけのギャラを頂戴するのは何年振りだろう。
確かにN先生は「あそこは原稿料悪くないから」とは言ってましたけど、それにしてもいいんですか、こんなに貰っちゃって・・・(いやこれは飽くまでもkoroの感覚での吃驚ですのでね、日頃せっせとお稼ぎになってらっしゃる方々には失笑を頂きかねないんですがw)

でも。でも!
私は確かにきちんとお仕事しましたし、私の書く文章は使い勝手がいい筈なので、正当な報酬なんでしょう。つかまあ、誰が書いてもページ幾らと決まってるんですがねw
そして振り込まれるのは8月末なんですがねorz

電話を終えた私がしみじみと感謝し、東京都千代田区の方角に向かって深々と頭を下げたことは言うまでもありますまい。
これで従妹への借金が返せる!
電話代が払える!
9月に観にいく芝居のチケット代が払える!
有り難いことです。

そして。
晴天にも恵まれたこのよき日、私は浮かれて自転車に乗り、駅前の100円ショップへ走ったんでございます。
ジパングさんに送る請求書のね、用紙を千葉の自宅に置いてきちまったもんで、それを買いに。

でもってですね、そのまま真っ直ぐに帰ってくりゃあいいものを、浮かれてるもんだから本屋に立ち寄ったんです。
馬鹿ですね。稿料が手元に来るのは再来月だっつってんのに。
財布の中には相変わらず1万円弱しかないんだっつってんのに。

鼻歌交じりに洋ちゃんのインタビュー記事が載ってる雑誌を何冊か立ち読みし、中でも写真がカッコよく映ってるTV雑誌を1冊手に取り、更に店内をひと巡り。
馬鹿はこれっぽっちのことで余裕ぶっこいちゃうもんですから、普段は眺めない新刊単行本のコーナーに足を止めたりして。

・・・・そうしたらねえ。。
出会っちゃったの。
懐かしい顔に。


『長靴を履いた開高健』(滝田誠一郎著/小学館)


「あっ・・・・」

と思いました。表紙から私に視線を投げかけてくるのは、釣り上げたばかりと思われる大きなニジマスをぶら下げた、満面笑みの文豪、開高健。

「あぁ・・・・」

私は真っ直ぐにその本に手を伸ばしました。
ページをめくれば、そこには懐かしい文豪の釣行写真、著者が取材した、文豪の面影あふれる文章。

『私の釣魚大全』
『フィッシュ・オン!』
『オーパ!』
『もっと遠く!』『もっと広く!』
『オーパ、オーパ!!』・・・・

10~20代の私が貪るように読んだ文豪の、釣り紀行の書名の数々に、涙が出そうになりました。

懐かしさ。文豪への敬愛。畏怖。
文豪に触発されて旅に出た、その先での様々な光景。

そんなものが一気に頭の中によみがえり、しばしその場に立ち尽くした私はしかし、意を決してその本をレジに差し出しました。
これから2週間、毎日玄米に梅干の食事でも構わん。
煙草も本数を控えよう。
文豪との思い出に浸れるなら、そんなこたあ、なんでもない!
こんな決意が、2006年6月20日初刷・1680円の1冊のハードカバー本を私に買わせたのでした。


開高健。
李白と並ぶ、私の心のお師匠さん。
彼の死を知ったのは、アフリカ旅行の準備のため、セネガル大使館にビザを取りにいった帰り、夕刻の山手線の中でした。
衆人注視の中、私はボロボロと涙したことを覚えています。

あれから16年余。
貴方の知らぬ不肖の弟子は、まだ旅を続けています。


ああなんて久し振りなんでしょう。

2006年06月15日 00時58分17秒 | 青森の日常。
ここに書き込むのは。

怠けてたわけじゃないんです。
かといってそれほど忙しかったわけでもない。
さほど具合が悪かったということもない。

でも何だか色々ありました。

いちばん大きな出来事は、コロにゃんが死んでしまったこと。
猫嫌いを自認していた私の心を蕩けさせ、180度転換、すっかり猫贔屓の人間にしてしまった、私にとって初めての猫。
元来エイズキャリアだったこともあり、長生きはできないだろうと思ってはいましたが、やはり5年という月日は短すぎたような気がします。
その短い間に、いろんなことを私に教えて、そして去っていったコロにゃんは今、私の住むアパートの裏庭に、母猫や兄弟猫と共に眠っています。

2番目に印象深かったのは、久し振りにグラフ青森以外の仕事の依頼が来たことでしょうか。
koroが文筆修行をしていた時にお世話になった旅行作家の先生が、
「東北の祭り、特に青森ならコイツだ」
と紹介してくれたのです。
コツコツやってきた成果が、ささやかながら現れたというところかな。
いやまあ、本当にささやかな仕事でしたが。
JRの「ジパング倶楽部」という会員向けの会報、7月号に私の署名記事が載ります。
モノクロページではありますが、青森は五所川原の立ネプタ、秋田県西馬音内の盆踊り、その他東北地方の夏祭りについての特集記事です。
興味のある方はJRに問い合わせてゲットしてみてくださいね。

あとはそうだなあ、札幌の友人と静岡のどうでしょうバカ夫婦の友人が、日時を同じくして上京してきた際に、何故か新宿にある私の実家に集って楽しい時間を過ごしたりもしました。
どうでしょう、そしてNACSが繋ぐ不思議な出会いとお付き合い。
今やkoroの交友関係は全国に広がっていますよお。

そして今日は八戸の友人宅に泊まっておりますの。
急な取材の関係でね、明日午前中早くから動きたいので、ご厚意に甘えてしまいました。
持つべきものは気の善い友人。有難い事です。

もうね、ホントにね、koroは多くの人や猫に支えてもらって元気に日々過ごしてます。
感謝、感謝。



この記事だって、友人夫婦が寝静まったこんな真夜中、人んちのパソコンを勝手に使って書いてるんだもん。
もう、やりたい放題ですわw

ささ、ではそろそろ寝ましょうかね。
この家には可愛い可愛い猫ちゃんとワンちゃんがいるのね。
猫ちゃんが夜這いに来てくれることを願いつつ、お布団に入りましょう。