日月譚

日月庵 庵主 大樹独活の駄文の世界

言うだけ番長

2012年02月28日 | コラム

民主党の前原政調会長が会見場から産経新聞の記者を締め出したことが話題になっている。同紙が使った「言うだけ番長」という、前原氏の言動を揶揄するような見出しに立腹したからだ。結果、マスコミ全体を敵に回した。真意は「言うだけ言っておいて結果がともなわない」ということを、見出しとして的確に表現したのだろう▼思い出すのは故佐藤総理が会見の席上、「新聞記者は嘘ばかり書く」と烈火のごとく怒り、テレビカメラの前でしか話さないと公言したことだ。その場面は今も映像に残っている。まさに「売り言葉に買い言葉」だった▼公人と呼ばれる政治家や芸能人のプライバシーや人権についてよく議論されるが、要は政治家や芸能人だからこそ、それも大物であればあるほど批判や暴露記事に価値がある。言い換えれば一般人の言動など無価値ということだ。報道とて「書いてなんぼ」の世界である。ビジネスとして割り切るべきなのか、いささか疑問が残る話だ。



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