日月譚

日月庵 庵主 大樹独活の駄文の世界

一筆啓上仕候


日月庵(にちげつあん)を
ご訪問いただきありがとうございます
管理人の大樹独活(おおきうど)と申します
コラム、エッセイ、ショートショート
掌編、短詩型などさまざまなジャンルで創作
モットーは『読んで・読んで・書きまくりぃ!』
どうぞ暇つぶしにご笑覧ください(※リンクフリー)
◆コメントをよろしくお願いします◆

「どさくさ」のルーツは?

2010年08月31日 | エッセイ
戦後のどさくさを生き抜いてきたとか、火事場のどさくさに紛れて盗人を働くだの、 「どさくさ」という言葉はまだ死語にはなっていない。どうもその響きのせいか、 あまりかしこまった文章に使われることは少ないようだ。 私なども小文を書いていてときどき使うことがある。 意味合いとしては、「混乱している状態」を指す名詞として使っている。 ところが、あらためて考えてみると「どさくさ」という言葉の本来の意味や語源 . . . 本文を読む

作家三浦哲郎鬼籍に入(い)る

2010年08月30日 | エッセイ
芥川賞作家三浦哲郎(みうら・てつお)氏が昨日79歳で世を去った。 自らの生い立ちと結婚を題材にした私小説「忍ぶ川」はあまりにも有名である。 発表後、たびたびテレビドラマ化され映画にもなっている。 「忍ぶ川」は戦後を代表する純愛小説と評される。 同作品は朗読サークルでも、最近、採り上げられたので、とりわけ印象に新しい。 三浦氏は1961年下期の芥川賞を「忍ぶ川」で受賞している。 私とこの作家との . . . 本文を読む

花浄土への道

2010年08月28日 | エッセイ
神奈川県大和市に、その寺はある。 「花の寺」とか「河童の寺」と呼ばれる「清流山常泉寺(せいりゅうざんじょうせんじ)」である。 10年ほど前だが、テレビのローカルニュースで採り上げられたのを観て、その寺の存在を知った。 当時、住んでいたマンションから車で30分ほどの距離である。 寺は四季を通じて訪れる者を飽きさせない巧みな趣向が施されていた。 まず圧倒されるのは山門に通じる、さほど広くない参道の . . . 本文を読む

駄文ものせば……

2010年08月26日 | エッセイ
日々書くということ! 念願のブログを開設して1月半ほどが経過した。 当初は、この2年半の間に書き溜めたものを毎日ブログ用に手直ししてアップしていた。 日に数本を掲載したこともあった。書き溜めたものをすべてアップし終えると一段落した ところまではよかったが、そのあとがつづかない。困ったものだ! はじめの目論見、作品以外は日記を書こうと思った。結局、実現せず、はたと悩んだ。 悩んだ結果、思いついた . . . 本文を読む

処暑だって……!?

2010年08月23日 | エッセイ
稲穂刈る農夫の顔に玉の汗  (独活) などと、稚拙な句でも詠みたくなるような、今日も暑さである。 9月に入っても、当分この暑さは続くと気象予報士にいわれてしまうと、 何をするにも気力が萎えてしまいそうだ。 実はこの句、俳句のルールでいうところの季重なりで本来アウトなのである。 ひとつの句の中に「稲穂刈る」(秋)と「玉の汗」(夏)という異なる季題(語)が 詠み込まれている。 季節感を味わう俳句 . . . 本文を読む

いつか、きっと……!

2010年08月23日 | エッセイ
先生に 私を おばあちゃん と 呼ばないで 「今日は何曜日?」 「9+9は幾つ?」 そんな バカな質問も しないでほしい 「柴田さん 西条八十の詩は 好きですか? 小泉内閣を どう思います?」 こんな質問なら うれしいわ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 「人は、この詩を読ん . . . 本文を読む

天声人語今昔

2010年08月17日 | エッセイ
このブログを読んでくださる方の中には、朝日新聞朝刊のコラム「天声人語」を 毎日欠かさず読んでいる人も多いと思う。 新聞には社説と同様、必ずコラムというものがある。大抵は「名物」という冠が付き、 いわば1面の顔である。朝日の天声人語は、その最たるものではないかと思う。 日露戦争開戦の年明治37年に登場し、すでに100年を超える。現在の全国紙の中で 最も長くつづいているコラムである。 何年か前、当 . . . 本文を読む

消えた100歳以上の高齢者

2010年08月07日 | エッセイ
このニュースを知ったとき、私は深沢七郎の「楢山節考」を思い出した。 とある信州の寒村では、70になった年寄は村の掟に従って姨捨山に 連れて行く。食うや食わずの貧しい村が生き延びるための智恵だった。 現代に形を変えて「棄老」の習慣が復活した訳ではあるまい。 それとも「村社会」が崩壊し単なる個の集合体に過ぎないコミュニティーの 歪なのか……。 日本が世界に誇る「戸籍制度」、そして現住地を把握する「 . . . 本文を読む

夏まつり

2010年08月02日 | エッセイ
ドンドコドン、チンチキチン、ピーヒョロロ、ブフォーン、ジャジャアーン、……。 夏まつりの太鼓に鉦(かね)や鈴(りん)、篠笛に法螺貝、そして銅鑼の音が響く。 2日間に渡る諏訪太鼓の競演が幕を閉じた。 年に1度の、この晴れ舞台のために奏者たちは1年間血の滲むような研鑽を積んできた。 20人近い大編成のチームもあれば、10人に満たない小チームもある。 企業の有志や太鼓サークルなどさまざまだ。しかし、 . . . 本文を読む