
先日、平安京跡を歩いた際に、以前から見たかった絵を見ることができました。
平安京創生館の展示されている『洛中洛外図屏風』の複製です。
狩野派のエース狩野永徳さんが描いた絵です。
昨年、狩野永徳を主人公とした物語「花鳥の夢」という本を読みました。
本によると狩野派の家に生まれた永徳は、幼いころより祖父の元信に絵の才能を見込まれていました。
ネタバレになりますが、室町第13代将軍の足利義輝からこの絵を描くように頼まれたのでした。
永徳は、この絵を描くために京都中を歩き回ります。
そのころの京都は争いが続き、京都は荒れ果てた状態にあったようです。
しかし、永徳は荒れた果てた京都ではなく、活気に満ち溢れた京都の四季と人々を描きたかったというストーリーになっていました。
詳しい話は省略しますが、最終的にはこの絵は上杉謙信に手渡されることになります。
この絵は戦国時代の贈り物にされたということになります。
そういう経過があって、現在は米沢市の美術館に保存されているそうです。
この絵の運命も不思議な感じがします。
今、読んでいる本が同時代の絵師「海北友松」の物語ですが、その中にも狩野永徳が登場します。
名門の狩野派に産まれたプライドと苦悩が感じられるようなストーリーです。
いつか、本物の絵が見られたら良いなと思いますが、ちょっと遠いので、難しいかも・・・。
とりあえず、もう一度平安京創生館に行って、じっくりと見直したい気がします。
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