ハルラに在籍するチェコ人選手たちには、この2年間、本当に仲良くしてもらいました。こんな言い方をすると失礼かもしれませんが、僕にとって、ホッケー選手というよりは、隣町に住む飲み友だち、という感じでした。
ホッケーに限らず、スポーツ選手の宿命で、シーズンの成績や監督の去就などにより、彼らの立場は不安定そのものです。不本意な成績ならともかく、そこそこの成績を残しても、チームの事情により非情に放り出されるリスクと常に隣り合わせです。それが人数に制限のある助っ人選手ならなおさらです。
前にも書いたとおり、ハルラの今シーズンが終わってしまいました。優勝候補の一角に上げられていたものの、ふたを開けてみればレギュラーシーズンを5位で通過、プレーオフでは4位のクレインズにスウィープされジ・エンド。期待はずれだったということは、即ちシーズン後に粛清の嵐が待っていることを意味します。
おそらく今シーズンのメンバー全員が来季も揃ってハルラでプレーすることはないでしょう。場合によっては、みんないない可能性だってあります。本当に平凡なただの飲み友だちではなく、彼らが1年1年が勝負のプロスポーツ選手なんだと実感する瞬間が、まさにシーズン終了直後の、この時期です。
去就がわかるのは、まだ少し先のようですが、彼らはそれを知る前に(あるいは、もう知っているのかもしれませんが)、一足先に母国へ戻ります。そんなわけで、「来季もいるかもしれないし、いないかもしれない」彼らのための「送別会」を、先週の土曜日にソウル市内のチェコビール専門店で開きました。
「とりあえず」最後ということもあり、どことなく名残惜しさの残る飲み会でしたが、日本人と韓国人、それにチェコ人がビール、いや、ホッケーを通じてひとつになる…。本当に素晴らしい仲間たちだったと、改めて実感しました。
丸いホッケーのパックのように、廻り廻ってまたいつかどこかで同じメンバーで再開したいものです。それがすぐ近い将来でありますように…。