2010年(平成22年)入居者のための確定申告、住宅ローン控除の説明
3 住宅ローン控除を受ける確定申告書の作成要領
今回は、住宅ローン控除(正式には、住宅借入金等特別控除)を受けるための確定申告書作成手順を説明します。
国税庁の平成22年分確定申告書作成コーナーを利用して作成します。
→
https://www.keisan.nta.go.jp/h22/ta_top.htm
必要書類(源泉徴収票、借入金の年末残高等証明書、住民票、土地・建物の売買契約書(請負契約書)、土地・建物の登記事項証明書)を手元に準備して、作成に取りかかりましょう。
まず、TOPページの「平成22年分申告書~作成開始」のバナーをクリックして、「提出方法の選択」へ進みます。
毎年、確定申告をされる方は、e-Tax が便利ですが、サラリーマンで住宅ローン控除のために初めて確定申告をされる方は、「書面提出」を選択しましょう。
* e-Taxで申告される方でも、住宅ローン控除関係の証明書類は提出が免除されませんので、別途郵送などで提出する必要があります。
e-Taxでの申告には、カードリーダーなど必要なものがあります。
また、住宅ローン控除の結果、税額が0になってしまえば、電子申告の5,000円控除も受けられなくなります。
2 住宅ローン控除の申告時期と必要書類 で説明していますので、参照ください。
ここでは、サラリーマンの方が住宅ローン控除で還付を受けるケースをモデルにして、作成要領を順を追って説明します。
この画像が出たときは、「はい」をクリックして進みます。
1 提出方法の選択
「書面提出」を選択します。
パソコン環境の確認事項が表示されますので、すべての項目にチェックを入れて、次へ進みます。
住所・氏名を入力します。
※ 作成中の各ページの下に「データの保存」ボタンがあります。
このボタンをクリックすると、現在までに入力したデータを保存することができます。
2 作成申告書等の選択
作成申告書等の選択・作成開始のページで、どの申告書を作成するかを選択します。
この説明では、「所得税の確定申告書」を選択します。事業所得がある方は、「収支内訳書」を選択してください。
3 申告書の選択
ここで、申告書の選択をします。
給与所得が1ヶ所で年末調整の内容に変更がない場合は、「年末調整済みの給与所得が1ヶ所の方」を選択しますが、次の控除を併せて申告したい方は、「左記に該当しない方」を選択します。
・地震保険料控除 ・年末調整に間に合わなかった扶養控除
などで、年末調整に反映されていない分
【地震保険料控除について】
年末調整の際、地震保険料控除証明書は提出しましたか?
火災保険の保険証書をご覧ください。地震保険料控除証明書が切り離せるようになっている様式が多いと思います。
証明書が残っている方は、控除の手続きをしていないということですから、住宅ローン控除に合わせて地震保険控除も申告してみましょう。
この説明では、一応、住宅ローン控除のみのケースで説明を進めます。
4 申告書の作成をはじめる前に
・提出方法は、「確定申告書等を印刷して税務署に提出する。」にチェックをします。
・生年月日を入れて次へ進みます。
5 給与所得(源泉徴収票の入力)
源泉徴収票を見ながら、入力欄に入力していきます。
「住宅借入金等特別控除額」や「摘要欄の可能額」は、空欄とします。
居住開始年月日も空欄のままにします。
会社名を入力して、下の「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除」のボタンをクリックします。
*ここで、パソコンにポップアップブロックが設定されていると次へ進みません。
ポップアップブロックを一時的に解除します。
解除の方法が分からない方は →
https://www.keisan.nta.go.jp/survey/publish/29894/faq/29934/faq_29947.php
6 (特定増改築等)住宅借入金等特別控除(新築等区分選択)
あなたの該当する項目にチェックを入れます。
借入金に注文住宅の敷地分を含む場合は、「家屋の新築の日前にその家屋の敷地を購入した場合」にチェックします。
7 共通要件のチェック
要件毎にチェックを入れます。
すべての項目にチェックが入らなければ控除は受けられません。
当ブログの1 控除の概要と適用要件の記事でもこの要件は、紹介してあります。
8 居住開始日と土地取得日の入力
住民票・登記事項証明書から必要事項を入力します。
・新築等の日:注文住宅は新築の日
=基本的には登記事項証明の表題部に記載されている新築年月日で判断されるようです。
建売住宅・中古住宅は購入した日=所有権移転登記の原因日(売買の日)です。ただし一般的には代金決済日が所有権移転をできる日と契約書に記載されていますので、6ヶ月要件が危ない方はこちらでも見てもらえると思います。
・居住の用に供する日:住民票に記載の転入日(移転日)
・床面積:登記事項証明に表示されている床面積
マンションの場合は、登記簿上の専有部分の床面積で判断されますので、売買契約の面積より小さくなるのが一般的です。
夫婦や親子などで共有持分のある住宅の場合は、床面積に共有持分を乗じて判断するのではなく、ほかの人の共有持分を含めた建物全体の床面積によって判断します。
9 家屋の敷地を新築日より先に取得している場合の適用要件
つなぎ融資で土地を購入した場合は、B1 になります。
10 家屋の新築の日前にその家屋の敷地を購入した場合の適用除外要件
この項目のいずれかに該当すると非適用になってしまいます。
ややこしく書いてありますが、早い話が
・勤務先からの融資で金利1%未満のもの
・勤務先から土地や家屋を有利な条件(時価の1/2以下)で譲り受けたもの
・家屋分の融資残高がないもの
は、対象外ということです。
いずれにもチェックを入れずに先へ進みます。
11 借入金等入力
1 家屋に関する事項
工事請負契約書(建売は売買契約書)に記載の契約金額(消費税込み)と、登記事項証明書に記載の床面積を入力します。
専用住宅なら「すべて居住用として使用している。」にチェックします。
2 土地等に関する事項
売買契約書)に記載の契約金額と、登記事項証明書に記載の面積を入力します。
専用住宅なら「すべて居住用として使用している。」にチェックします。
3 住宅借入金等の年末残高
金融機関から送られてきた年末融資残高証明書を見ながら入力します。
土地代金を含む場合は、「住宅及び土地等に係るもの」欄へ入力します。
4は相続時精算課税制度を利用している方のみ入力します。
来年以降のために「5 控除証明書の要否」は「要する」にチェックしておきましょう。
共有持分がある方は持分入力のページへ、
ない方は次へ進みます。
認定長期優良住宅かそれ以外かを選択し入力終了です。
「入力終了(次へ進む)」をクリックすると、3の給与所得のページへ戻ります。
「還付金確認」のボタンをクリックしてみましょう。
還付される金額が表示されますので、OKボタンをクリックします。
12 住民税等入力
普通は、入力せず次へ進みます。
次の方のみ入力してください。
・給与、公的年金以外の所得があって、これに係る住民税を給与天引きにしたくない方
・別居の扶養親族がいる方
・配当所得がある方
・寄附金控除を受ける方 等
13 住所・氏名等の入力
必要事項、還付口座などを入力して終了です。
14 申告書等の印刷
ひととおり全部を印刷してみましょう。私の場合、13部印刷されました。
*3の申告書の選択で「年末調整済みの給与所得が1ヶ所の方」を選択した場合、住宅ローン控除以外に還付申告できるのは、医療費控除や電子証明書等特別控除(初めてe-Taxで申告する方)などで、扶養控除や地震保険料控除は追加できません。
追加申告したい場合の裏技:一旦、「データを保存する」ボタンをクリックしてデータを保存します。
再度、データを読込みますが、この際、「給与還付申告の方で作成したデータを他の形式で読み込む」にチェックを入れると追加で入力することができます。
15 申告書への押印・証明書等の貼付
申告書の第1表の1枚目に押印します。
源泉徴収票などの添付書類は、専用の台紙が出力されていますからこれに貼り付けます。
(地震保険料の証明書等があればこれも同じ面に貼ります。)
住民票・登記事項証明書・契約書の写し・残高証明書等はひとまとめにして同封します。
16 申告書の提出
作成した申告書は、控え分を残し、必要書類を同封して管轄の税務署へ提出します。
(提出書類は出力されたチェックシートでご確認下さい。)
個人事業主で控えに税務署の収受印が必要な方で、申告書を郵送される場合は、返信用封筒を同封します。
提出方法としては、
・郵送 ・税務署へ持参(提出用ポストへ投函) ・確定申告相談センターで提出
の方法が考えられますが、確定申告相談センターが設置されている期間は、税務署での相談は受け付けないのが一般的ですから注意が必要です。
その期間中でも、税務署に提出用ポストがあれば提出できますので、管轄の税務署で確認してください。
住宅ローン控除は提出資料も多いですから、心配な方は確定申告相談センターで見てもらったほうが安心ですよね。(ただ、相談者が多いと書類の漏れがないかだけのチェックで内容まで見てもらえないかもしれませんが、)
相談会場へ行くと、住宅取得控除申告用の添付書類を入れる専用の封筒もありますので、時間がない方は、添付書類をこれに入れて申告書と一緒に提出のみしてもいいですね。不備があれば後日、税務署から連絡がありますので、そう心配しなくてもいいですし、時間の節約になります。
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