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始めよう 平飼い養鶏入門ログ

このウェブログは南信州のりんごのさとに移り住んだ娘夫婦とその友人たちのために作成した庭先でできる平飼い養鶏入門ブログです

夏場の食欲減退による食べ残しについて

2017年06月15日 | 飼育する
娘に最近の鶏の様子を聞いてみたところ、米ぬかを食べ残しているとのこと。

鶏は基本的になんでも食べますが、当たり前のことですけど好き嫌いもあります。それぞれの嗜好もあるでしょうし、その時々の季節や体調によっても違ってくるものです。餌が残っているのに床を掘り進んで無心に土をつつき続ける鶏がいるかと思えば、野菜や草ばかり好んで食べる鶏がいたり・・・。でもこれが平飼い養鶏の真骨頂。「餌の自由摂取」ってやつだと思ってます。

米ぬかに関して言えば、この時期は鶏にとって食べづらいものとなります。自分におきかえるとよくわかります。きなこや小麦粉を粉のままで食べるのは罰ゲームのようなものです。この場合「好き嫌い言わずにちゃんと食べなさい!」と親の論理でしかりつけるのではなく、食べやすいように工夫してやることで食べられるようになります。鶏の場合は特別なレシピなど不要。水をかけるだけでよく食べてくれます。

夏場はとくに、皮膚呼吸ができない鶏は口を開けて「ハーハー」することで体温を下げていますのですごくのどが渇いています。この時期の餌には最初から多少の水分を加えてやるのもいいかもしれません。

平飼い養鶏で注意すべき毒草について

2017年06月03日 | 飼育する
寝る前に読む本が必要な人種です。まったく仕事以外は外出しない私のために、長女が定期的に嗜好にあった古本を購入してきてくれます。そんな中の一冊に「植物はすごい 生き残りをかけたしくみと工夫」 田中 修著がありました。私より10歳年上の京大出の植物生理学の博士の中公新書です。これがおもしろい。なにより植物に対する愛情が伝わってくるんです。その中の第四章「食べつくされたくない!」が目を引きました。ここでは緑餌のときの毒草への配慮に関して参考にさせていただきます。

・トリカブト
・アジサイ
・キョウチクトウ
・ヨウシュヤマゴボウ
・アセビ
・ヒガンバナ
・じゃがいもの芽や表面が緑のもの
・ぎんなん
・モロヘイヤの種
・スイセン
・フクジュソウ
・チョウセンアサガオ
・ハシリドコロ

どれも毒性の高い植物だそうです。ネットで画像検索してください。

そのほかに知り合いの自家養鶏家の方から聞いた話ですが、いらない梅の実を鶏舎に放り込んで食べさせたら全く卵を産まなくなった、と嘆いていました。

皆さん気を付けましょうね。

つつき発生!みきわめが大切

2017年05月31日 | 飼育する
娘夫婦の鶏小屋でさっそくつつきが発生している、と連絡がありました。現実的な対応法をお知らせします。

① つついているのは一羽か、複数羽か?
② つつかれているのは特定の一羽か不特定か?

この2点をよく観察してください。つついているのが特定の一羽の場合、その一羽につつき癖がついています。一度血の味を覚えると執拗につつきを繰り返します。つつき(血の味を)を忘れるまで別飼いにします。別飼いといっても小屋の中で鶏が飛び越えれないくらいのしきりができればそれでOKです。でも鶏は2,3メートルは楽に飛び越えますよ。

つついている場所もよく観察してください。頭なら「いじめ」です。2000羽を長年飼育してきて、死ぬまでいじめるのは今まで見たことありませんので、ある意味人間にはどうしようもありません。

肛門まわりやけがの出血を集中的にねらってつついている時は、血の快楽に没入し短時間で殺してしまいます。緊急で対応してください。

平飼い養鶏でつらいこと。でもヒヨコのくちばしを切るなんてできません

2017年05月29日 | 飼育する
鶏を複数羽飼うとすぐ気になるのが人間でいう「いじめ」のような行為。常に同じ鶏がつつかれ、追われ、逃げ回っていて心が痛みます。つつきの項でも記しましたが鶏に善悪などの価値観は通用しませんから幼稚園や小中学校のような教育指導もできません。

鶏の場合、いじめられる鶏には同じ特徴があります。それは人間のいじめでよく聞かれる「うざい」とか「きもい」とか「ださい」とか「くさい」とか「のろい」などという、いい加減であいまいなものとは基準を異にするものです。冷然な自然の法則の上になされているように今では感じています。

その特徴はあえて詳細には説明しません。自分で飼って経験し確認してください。ヒントとしては、鶏は空を高く飛べません。卵からかえるとすぐに目が見えて歩いて餌を食べ始まます。春だけでなく一年中多産です。この鶏の宿命と「いじめ」は無関係ではないと感じています。

平飼い養鶏してると旅行に行けない? 

2017年05月29日 | 飼育する
誰も鶏の世話をする人がいない状態で2~3日外出する場合はその日数分の餌と水を与え常に食べれる状態にして出かければ大丈夫です。帰宅したらその間に産んだ卵を絶対にとり残しなく手で床土を掘り返しながら慎重に集めます。それ以上家を空けるような時は友人に頼んで餌と水やりをしてもらいます。もちろんお礼として毎日の集卵した卵は持ち帰ってもらえば毒ガス爆弾の心配もありません。

平飼い養鶏はヒヨコのくちばしを切りませんので・・・

2017年05月29日 | 飼育する
ニワトリは善悪の判断ができません。というより人間の価値観とは無縁の世界で生きていますし本能的に必要な行動に出ます。動物タンパクが不足すると他の鶏の羽をつつきむしって食べますし、産卵することで出血した鶏の肛門を血の匂いにひかれてつつきます。放置するとどんどん出血が増え、さらにつつき、しまいには内臓を引っ張り出して食べてしまいます。つつき殺してしまうということです。

できることは常に前兆を見逃さず対処することです。ひんぱんに羽をつつく鶏がいれば可能ならばつつきを忘れるまで別飼いにするか動物タンパク(魚粉、煮干し、かつお節、魚のあら、みみずなどの昆虫)を増やします。採卵した卵に血がついていれば、その鶏を特定しすぐに別飼いにするなどです。肛門だけでなく身体のどこで出血してもつつき行為はエスカレートしますので、出血した鶏は出血部を消毒し殺菌消毒パウダーを吹き付け、治るまで別飼いにします。

平飼い養鶏で大切な生の緑草

2017年05月29日 | 飼育する
毎日与える生の草を緑餌といいます。雑草でOKです。毒草は気にしたことはありませんが気になる方はネットで毒草を調べてみてください。庭先の場合はスイセンが危ないかもしれません。

野菜類は刻まずそのまま与えてOKです。平飼いの鶏は基本的にデビーク(つつき防止のためにヒナの時にくちばしの先を焼切る処置)をしてありませんから食べて生きるための唯一の道具であるくちばしはかなり強力です。毎日見ていると配合飼料より生の草や野菜を好んで食べているようです。だからといって与えすぎると卵は減ると思います。

平飼い養鶏の餌の作り方

2017年05月29日 | 飼育する
成鶏は一日150gくらいを食べます。150gは乾燥重量です。毎日2400羽もの鶏に手やりで与える場合はシビアに計算し計量しますが5~10羽の場合の簡単な方法をお伝えします。5羽で考えます。

5羽×150g=750g

① 家族の食べ残しや野菜くず、だしを取った煮干し・かつおぶし・しいたけ・昆布など水分を含んだものの重量をはかりの上に乗せたボールに入れます。
② かりに300gとすると3分の一、100gくらいが乾燥重量でしょうか。
③ 750gマイナス100g、650gが不足ですので以下のもので手に入るものを補充します。
・米ぬか、くず米、くず麦、くず大豆(大豆は生では毒がありますので煮てから与えます)
・タマゴの殻、アサリやカキなどの貝殻(貝は金づちなどで細かくします)
・不足する場合は市販の配合飼料や自家配合飼料を追加する。
④ これをざっと混ぜ餌箱に入れてやります。
⑤ 雑草などの緑草を緑餌といいますがこれは計算外でもかまいません。大好きですので食べたいだけ与えます。固いかぼちゃや冬瓜、キャベツも計算外で丸のままで放り込んでおくと喜んでつついて食べてしまいます。
⑥ 翌日餌箱を見てからっぽ、もしくは残っているかでその日の餌の量を微調整します。
 

平飼い養鶏ではほとんど病気にかかりませんけど

2017年05月29日 | 飼育する
これまで大病は経験ありませんのであまり参考になることはお伝えできません。日常的な病気について記します。

下痢
下痢をしてお尻の周りが汚れているときは食品スーパーで購入できる安価な穀物酢を飲水容器にドバドバっと入れて水で薄め飲ませます。2~3日で治ると思いますがしつこい下痢が続くようならゲンノショウコを煎じて飲ませます。たいてい治ります。ゲンノショウコについては田舎にお住まいなら近所のおばあさんに聞いてみてください。漢方薬重視のドラッグストアでもティーバッグ状になったものが購入できます。

吹き出物
目の周りやくちばし周りにできることがあります。コーンや大豆かすなど油脂分が多い餌で発生する気がしてます。放置すると腫れて破れ膿が出ます。そこを他の鶏がつつき血だらけになったり目をつつかれ失明したりします。隔離し酢水を与えて直します。出血の処置は「つつき」の項を参照ください。

鶏回虫症
平飼いの鶏にはほぼ100%鶏回虫が寄生しています。体温の違いから人間には寄生しません。通常は宿主である鶏と共存関係にありますが何かのきっかけで宿主が死んでしまうほど大量に増殖してしまうことがあります。獣医による薬品治療が必要になりますがその後の卵は食用できないそうです。なぜか肉としては食べれるそうです。