~窓をあけよう☆~

パーキンソン病について学ぶ

28日日曜日、有楽町の讀賣ホールにて
「パーキンソン病治療の今~市民公開フォーラム~」
を受講しました。

会場は1300人入る中、満員でした。それだけこの病気にかかわっている人、関心の強い人が多いのですね。

司会、解説ともに順天堂大学の医師の方々がされてました。

「今日ここに集まって聞いた人が、明るい気持ちで帰れるように説明したいと思います」と司会をしていた脳神経内科の教授が言われてました。
「パーキンソン病はまじめで誠実な方がなりやすいと言われてます。ゴールデンウィークのこんな行楽日和のなかわざわざ集まってくださりましたが、みなさんあまりかたぐるしく考えず、メモなんかせずに気持ちを楽にして聞いてください。そして帰りはどこか寄って楽しんできてください」
とニコニコして言ってました。
私はこの病気に関して実はほとんど知らず、身近な人にあって初めて意識しました。
なるべく聞いたことを備忘録としてここに書いておこうと思いますが、もの憶えの悪い私なので聞き逃したり忘れてしまっていることも多々あると思います。

第一部 「こんなに進歩したパーキンソン病治療」

ここでは薬による治療を行う脳神経内科医の病気の説明と処方する薬の効果
それから脳神経外科医によるDBS(脳深部刺激療法)の説明がありました。

①パーキンソン病なんてこわくない 最新の内科治療について
まずパーキンソン病について説明がありました。脳内の神経の連絡の役目をもつドーパミンが不足して発症するそうです。
だから内科療法ではドーパミンの補充薬「L-dopa」を処方するそうです。
このL-dopaは服用したあと少しの間ジスキネジアという手足が勝手に動く症状がみられるそうです。ただ、本人はあまり気にならないそうなので、まわりにいる人も気にしたり指摘したりはしないでくださいとのことです。そうだよね、周りにいちいち言われたりしたらご本人も意識してしまってかえってつらくなるもんね。だから周りの人もジスキネジアをきちんと知っておく必要がありますね。
このL-dopaとドパミンアゴニストを調合していくとジスキネジアを抑えるもしくは少なくすることができるそうです。
ドパミンアゴニストについては説明されていたと思うけど、すみません、まだきちんとわかってません。
薬はそのときの症状に合わせて適切な量を服用すれば症状は改善されるので、勝手に飲む量を減らしたり、飲むのをやめたりするのは症状によくないそうです。
運動療法は大切で太極拳は筋トレやストレッチより効果があったそうです。

②パーキンソン病の治療から、深部刺激療法の現状
次に外科療法について
説明されていた医師はすでに280名もの患者さんをDBS(脳深部刺激療法)手術されたそうです。
脳にリード(針みたいなもの)を埋め込み胸に2個パルス発生器を埋め込むそうです。
この手術はだれにでもできる療法ではないそうですが、ビデオで患者さんの症状の改善ぶりに驚きました。
もしかしたら、この映像の患者さんはかなり成功した症例なのかもしれませんが、こわばった表情の患者さんがとてもお茶目な表情を見せるようになるのを見て希望を感じました。

第2部 「患者として自ら語る、パーキンソン病治療」

40代で発症したシンガーソングライターの樋口了一氏の話と歌がありました。
最初に体の異変に気づいてから病名がわかるまで数多くの医院や整体に行き、ここの医大病院で病気を知るのに2年かかったそうです。その時はやっと病気を知れたという安堵感とこの先どうなるだろうという不安感がいりまじっていたそうで、はじめは薬を飲むのにも抵抗があったそうです。
担当した脳神経内科の教授は明るく応援されたそうで、紅白に出たらプロフェッサーズと名付けて自分達もバックでコーラス(演奏だったかな?)をするといっているそうです。
客席(2階席)から見た感じではパーキンソン病を感じません。薬も穏やかに持続する処方をしてもらっていて1日一回の服用ですごしてるそうです。
以前はギターの弾き語りでしたが、ギターは別の方にしてもらって歌われました。
「手紙ー親愛成る子供たちへー」
という歌で、老いて自らの体が不自由になってゆく父親が子供たちへ伝える話でした。
これは、リアルに響きました。樋口氏の歌は真摯でいずれ衰えてゆく身(これはだれでも平等にきます)への覚悟も感じました。
歌い終わった後、
「僕は人間は背負えない荷物は負わないと思ってます。だから自分だからこの病気を克服できると信じてます。」
と言われました。その言葉にいたるまでの経緯を思いました。

第3部 「パーキンソン病教室」

こちらは司会をされている脳神経内科教授と4人の専門の医師があらかじめ受け付けていた質問に答えたり、新しい情報をしらせてました。
印象に残った事を書きます。

司会の脳神経内科教授が若い医師に
「君ならパーキンソン病とパーキンソン症候群(パーキンソン病と似た症状をもつがパーキンソン病ではない)とどちらがいいと思いますか」と質問しました。
若い医師はえっと言葉を詰まらせたら、もう一度教授は同じ質問をしました。
教授の意を感じ取った医師は
「パーキンソン病はすでに様々な薬も開発されていろいろな症状にあわせた処方ができます。だからパーキンソン病の方がいいと言えるかもしれません」と答えました。
すると会場から拍手がきました。

リハビリを説明する医師は普段からやってほしい簡単な体操を説明。
片手をあげ、体もろともピンと斜め上にまっすぐ伸ばす。そのあと上半身を上げている手のほうへねじるというものです。
見た感じが仮面ライダーの変身のポーズと似てるので司会の教授から仮面ライダーのお面をかぶってはどうかなんて言われたけどやめときましたと言ってました。
この体操は車いすの方は座りながら上半身で
寝たきりの方は介護者に手伝ってもらって毎日するとよいそうです。

基本的にサプリメントで改善はありえないけど、
CoQ10は細胞内のミトコンドリアに効果があり
ビタミンEは末梢神経の改善に効果があるそうです。
ただし適量であることが大切

女性の医師は水素水の効果を今検証中と言ってました。
効果をさらっと言われたのですが、メモしきれてませんでした。
今のところよい結果があり、なお症例を増やして検討していきたいので協力してくださる患者さんを募集中だそうです。
水素カプセルも開発中だそうです。

「パーキンソン病は症状が進みますか」という質問には
「残念ながら根本的に治すことはできないので、L-dopaもDBS も対症療法になり進行を遅らすことはできますがやはり進みます。でも大丈夫、今はどの段階でも適切な薬や処方があります。パーキンソン病を発症してもその後10年15年はちゃんと生きてます。場合によればあと30年も生きていけます。」

そのために良い医師と良い薬の処方が必要ですね。
この病気もやっぱり対照療法なんだなぁ

司会の教授は気さくな雰囲気で明るく接し患者さんの気持ちをほぐしてくれそうに思えました。体が不自由になるのはやはりつらいです。患者さんはみな不安な気持ちで胸がつぶれるような思いです。
居丈高なお医者さんより明るく大丈夫だよと温かく接してくれるお医者さんのほうが気持ちがほぐれ、安心できて症状がより改善しそうです。
医は仁術なり。
そんなお医者さんばかりでありますように

帰りには時間制限でロビーで説明した各医師が、会場に集まった人たちが列を作り質問するのを受けてました。




コメント一覧

blueash
お役に立てて嬉しいです\(^o^)/
maribvocalさん♪

パーキンソン病についての講習会を受けて、自分が忘れないように記しておこうと思ったのと、ご本人や関係者だけでなくみんなが理解したほうがいいのじゃないかと感じ、記事にしました。
ささやかなブログですが訪問してくださる方に読んでいただけたら嬉しいなと思っています。
だからボランティア活動の参考になっていただければとても嬉しいです\(^o^)/

ほんの一瞬・・・そう体が思うように動かないのはつらいし不安です。つかの間を過ぎると現実を意識せずにはいられないでしょう。
でも楽しい一瞬が何回もあれば嬉しいですね。

みなさんから楽しいと評判をうけているお二人ならきっと明るく楽しい歌の会になるでしょう!
よろしければご報告していただけたら嬉しいです(*^_^*)


maribvocal
来月患者さんに歌のプレゼントを…
パーキンソン病の最新情報を分かりやすく、ありがとうございます。
ご縁あって、来月この病気の患者さんとご家族の月例会で、小一時間で歌のプレゼント、歌に合わせて、ご一緒に身体を動かし、歌える人は歌おうというボランティアをする予定なので、とても参考になりました!

今は、いろいろな治療方法があるのですね。
日本人なら誰でも知ってる、明るい春の歌をミニパフォーマンス付で歌わせていただきます。

ほんの一瞬ですが、病気のことを忘れて楽しんでいただけたら、嬉しいです!
アマチュア女声二重唱。モチロン、アカペラです!
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