黄金色の日々(書庫)

海外ミドルエイジ俳優に萌えたり愛でたりするブログ

ラスト・メソッド

2012-11-28 20:27:56 | 映画雑記
ン回目にして、ラストの『危険なメソッド』 雑感残り。

・ザビーナが馬車で運ばれる冒頭。エンディングでは自動車でユング邸から去る。奇声を発して暴れまくっていた彼女は、臨月の妻であり精神科医として成功している。逆にユングは、完璧に決めていた紳士然とした姿から、フロイトとの決別を経て神経症にぼんやりとしたカーディーガン姿。時の流れと対比。

・ザビーナを運んでくる四頭立て馬車の馬が、太い足に真っ黒で美しい。サラブレッドより難しくないか、こういう馬を揃えるのは。

・趣味はなにかと病院長に聞かれ、「自殺と惑星間移動」と答えるザビーナ。病んでいても知性の高さがうかがえます。

・昔は上流社会の紳士淑女は、鞄なんぞ持たなかった。馬車(のちに車)で移動し、歩くのは散歩くらい。お札とハンカチ位しか入らない華奢な女性のバックが素敵。男性はステッキだけ。大荷物を持って歩く現代人は本当に豊かになったのかね。

・フロイト邸に初訪問するときのユング夫人がそりゃあもう夢のように綺麗。細く華奢な首を包むレース、真っ白なドレスと帽子、優美な手を取るユング、ファスの方に嫉妬しかねなかった(笑) 細い女性同士でも、キーラの方が背がある。サラは小柄なので本当に人形のようだ。

・ユングの説はスピリチュアル視点や集合意識論など今に通じる概念が多い。シンクロニシティも彼の言葉だ。私も占星術で彼の理論はなじみがある。けれど映画を見る限りではフロイトの現実主義の方がしっくりきた。「誰でもなんでも好きに信じればいいが、神も霊も診療室には入れない」 権威を脅かすものは神でも精霊でもお断りとも聞こえるが(笑) 
でも、「我々の仕事は神の代わりをすることじゃない。妄想から別の妄想へ導くことじゃない」というセリフには同感。スピ系セラピーとかにありがちだからね…(^_^;)

・“己を知って、受け入れるだけ” フロイトは頑固な権威主義者だったとしても、そのセリフには重みがある。治せるものじゃない、つまりは治すものじゃない。

・やっぱり黒念監督はフロイト寄りよねー(^_^;) そして巷で言われている、フロイトの書斎の椅子。形状がアレの(笑)

・ユングへ決別の手紙を書く時のフロイトの足が浮腫んでいる。その前に倒れたけれど、すでに病は進行してたんですね。



しつこくトレイラー。




僕に惚れてますと答えろユングせんせい。


評価は今一つなのはわかる気もしますが(^_^;)、ヴィゴの為だけでなく、私は好きですねこの映画。DVD出たら買う。って、びご作品だけは全部買うじゃねえかおまへ。
12月一杯、一番小さいシアターで上映してくれるみたいなシャンテ。他が詰まってるが…。私のヴィゴ愛がどうさせるかわからん。


 
昨年のトロント映画祭にて、危険なメンバー再び

 
こちらはロンドン映画祭のかわい子ちゃんたち



ネット時間がぶつ切りでしか取れなくなってきました。
短めをちょこちょこ更新したいかと。





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