黄金色の日々(書庫)

海外ミドルエイジ俳優に萌えたり愛でたりするブログ

飛び出さない中つ国と飛び出すホビット(ホビット)

2012-12-23 13:49:55 | 映画雑記
というわけで、2D見てきました。
私の眼には、一番合ってた…。あくまで私の眼なので、3Dの方が断然いいという人もいるでしょう。
確かに3Dは臨場感はある。でも私は画面全体を見たいんだよ。3Dだと、飛び出してくるものに気を取られて逆に視野が狭くなる。
肉眼だけで見た方が、やはり明るくて美しく感じたなぁ。あとはIMAXに期待だ。

とくに終盤のゴブリン王国での大立ち回り。青池保子先生の帆船シリーズ並みのモブシーン(わかる人のみ)が凄いスピードで動いてる感じなので、3Dだと全然ついていけません。ゴブリン多すぎる。ゴミのよう(笑)
生まれてこのかた、TVゲームをしたことがないというマレな人なので、ああいう細かい上にスピーディなシーンを追える眼になってない。
その代わり、人物の表情などはいちいち細かく見ている(笑) なのでマーティンのビルボの表情の変化が楽しくも感心している。

ゴラムを切ろうとして、止めるところ。後年フロドが同じことをしますが、あそこのマーティンの表情が良かったな。
ゴラムの、どこがまだ寄る辺なさげな無垢なところを残す表情もまた。アンディも上手い。ゴラムからだって、指輪を盗っちゃうのは褒められない。けれど、ビルボがその後60年以上ホビット庄で隠して所持していたからこそ、指輪のダークパワーは抑えられていた。健全で争いごとのないホビットの里で守られた形。他の種族、人間だったりしたら、そうはいかなかっただろう。今度の旅で変わっていくビルボと、養子にした縁者の孤児フロド。家庭を持たなかった二人に引き継がれたのも運命の為せる技。妻や子がいたら、“彼らの為”という想いが欲望にすり替えられる力が、一つの指輪にはあった。

内容はロードよりずっと軽めのテイストだけど、次第に真剣みが増してくる。ビルボの心と同じく。
マーティンは、ジョンよりビルボの方が私は好き。ジョンもいいけど、動きが少ない。ビルボは動きがいちいちコミカルで楽しいです。
ドワーフ急襲の一夜が明けて、みんなきれいに出払ったのを知り、一旦は満足する。でもいつもと変わらぬ日常が、急に物足りなくなる。
平穏な日々に戻れてありがたいと思いつつ、なにか穴が開いたような気分。パタパタと腕を身体にあてて、次第に静かにぎこちなくなる。可愛いし上手だ!  
ガウンがお洒落。いろんな色のパッチワークで、ビルボ本人が作ったといっても驚かない。なんかやりそう。ホビットって器用そうだし。
焼き魚に塩とレモンをかけるところ実に美味しそうに見える。それをドワーリンに食われてしまう時の情けない顔。ドワーフどもに食糧庫を荒らされてるときのアワアワぶり。どこもかしこも、表情と体の動きですごく伝わってくる。おっかなびっくりの剣の使い方もいいネv


さて。十三人の小人というか、12人とプラスすでに王子様と魔法使いが含まれている一行に加わった白雪ビルボですが。
王子、本当にツンデレが過ぎる(笑)
ビルボの心構えを確かめているとはいえ、逐一目に入れてるよ。それを人は恋の予兆とよ(略)
仲間に対しても、岩の巨人のところで「よけろ、馬鹿者!」 愛情が怒声になるタイプ。ぎゅんぎゅんする←
一行に怒りんぼが二人いるのも困りものだけどね。ガン爺もすぐ怒る(笑)
しかし惜しむらくは、いくらカッコ良くてもやっぱりドワーフサイズ。みんなと一緒に簀巻きにされたり、運ばれたり、落っことされたり。コメディシチュエーションに入れられてもしまうのが、アラゴルンやレゴラスと違うところ。そこが減点な女子もいるでしょうが。
アラゴルンはイケメン史上もっとも汚れ放題だったよ。実際、ハエが友達レベル。
それに比べりゃ、ドワーフ王子王未満は小奇麗なもんよ。あの毛皮があったかそうでイイね。あと、彼は体をグルグル回して斬る。あれカコいいv
ビルボをハグした時、初めて見せるほころんだ顔はかなりくる。それまでずっと眉間にしわのしかめっ面だったから。
ビルボを連れてきたのは、自分の慰安のためだけでなく、重責背負っていかり肩のドワーフ王子をなごませるためでもあったのか? イスタリの深謀がコワイ。
そういや、参謀たる白髪のバーリン。トーリンより17歳下だってえ? トーリンが若造り過ぎるのか。王家の血筋かそれとも復讐の気合いは活性酸素を寄せつけぬのか。
それから、リチャードは『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』に出てたんだってね! どの役かと思ったら、キャップを増強した博士を暗殺しに来た男。ハインツ・クルーガーっていかにもドイツな名。キャップに摑まって圧し掛かられて、奥歯に仕込んだ青酸カリをかみ砕いて死んじゃってた。あいつか!
雇い主というかボスはシュミット、のちのレッド・スカルなわけで、つまりはヒューゴ。共演シーンはなかったけど、エルロンドとトーリンが出てたわけだ。
トーリンって、翻訳によってはソーリンになってますが、これはマイティ・ソーのソーがトーリともよばれているのと同じだね。結局THなわけですよ。Thorin、Thor。


その他もろもろ。
・鷹さんたちにエレボールに運んでもらえば…とはだれもが思うところ(そもそも指輪も)
・あの三人のトロルは、ロードでフロド達が見た石になったトロルだったのか!
・セバスチャンください。
・隣はカップル。終演後、女の子の方が彼氏に「ドワーフの歌の時、一緒に歌ってたでしょ(笑)」と。彼氏テレテレ。よしよし。
・トーリン。男がついていきたくなるいわゆる兄貴キャラ。
・アゾクが堤○一並みに撫で肩である件。
・陽気なゴブリン王。あそこら辺の詳細さはPJ(とWETAリチャ)の愛。
・バーリンって、そののちモリアで…なわけだよね。ギムリが泣いてた。思い出すと複雑(´_`。)
・あんだけ飲み食いして、王子にはパンとスープだけか。残しとけ。王子は粗食なのか。


さっき風呂で半身浴しながら映画秘宝読んで爆笑してました。それヒドーイという女子もいそうな遠慮ない茶化しっぷり。正直、あのノリは好きです(笑)
原作、チラ読みはしてる。かつての書店勤務で、概略を掴むのは早い。いやあ、トーリンのキャラ全然違います。
秘宝誌にあったように、男がついていきたくなる任侠キャラにしたPJ、やはり外しません。アゾクとの一騎打ちなんて、リチャード@WETA親分(※)とどんだけ楽しんだか。
けれど、ビルボをがっしりハグのシーンの方は明らかにフラン&フィリッパ女史の魔の手を感じます。
通常の男子は、秘宝誌ライターがちゃかすように「詫びの入れかたも知らねえのか!?」ってな感じでしょうが。お脳の腐れた女子だけでなく、たいていの女性はああいう触れ合い打ち解け愛は好むところ。指輪の時と同じく、姐さん二人の術中にハマりそうでお手並み拝見です。指輪より厳しい条件の中、女子のツボをどれだけ押せるか。
フィーリとキーリ兄弟も、女史連の匂いがぷんぷんする…(^_^;)


※再三書いてるけど、トーリン役のリチャード・アーミティッジと、WETA工房のボス、リチャード・テイラー(モノホンのオタク)を分けるため

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