黄金色の日々(書庫)

海外ミドルエイジ俳優に萌えたり愛でたりするブログ

高い買い物と価値観

2012-11-26 12:07:26 | 雑記、他
少し前、足に合った靴を求めて三千里…はないが、なかなかの靴を買った話を書きましたが。
その後、3回調整してもらいに行ってる。微妙にあたる部分があって、そこだけピンポイントで伸ばしてくれる。
一度に伸ばさず、履き慣れてきて足に馴染み革もこなれてきて、さらにあたる場合は伸ばす。伸ばすことはできても、縮めることはできないからね。
何度でも来て下さい。お手数でしょうがと。無論タダ。
良いものはアフターケアも万全。


身に着けるものにお金をかける方ではなかったんですが、近頃は考えを改めつつあります。
といっても、洋服にブランドとかはない。GAPもブランドと言うならばアリだが(笑)
服は消耗品だからね。品質の高いセーターなどは何年も着れるから、ベーシックなものは良いものもあるといいけど。
流行はともかく、体型や趣味も変わる。
コートなんかは吟味したいと思うこのごろ。20年近く着てたのを今年ようやく処分しました。他にもコートはありますよ(笑)
ウールコートは手入れを怠らなかったので長く着たなぁ。傷んでないので寄付しました。被災地じゃない。バザーにね。被災地にはあまりの古着は送っちゃいけんよ。

靴・鞄など革製品は思い切っていいものにしたい。今使ってるのも相当長いが。


 


これは鞄買いの私が、唯一7年以上使っているもの。バックは使い勝手を追及して色々買ってしまう方です。随分処分したよ(^^ゞ まあ高額なものはないんだが。
本体は馬革でベルトは牛革、サイドと後ろは帆布。見た目以上に容量が入り、その上軽い。馬は牛より軽いです。強度は牛が上。全部牛革だと重くて高額になる。
ショルダーは二本持ち手は嫌い。片方が落ちやすいから。これは太い一本ベルトで肩落ちしない。肩凝り女王の私が、一番凝らないバック。ベルトはいまだにどこもささくれもしてないし、本体もほつれもない。丈夫な作りです。確か9,800円位でしたが、年季入ってる。使い込んでます。
それまでは革製品のメンテなんて全然してなかったので、いつの間にか真っ白に焼けてしまった。遅ればせながらクリームで根気よく磨き続けてたら、色が戻ってきた。まあ、まだらですが(笑)

これを持って、鞄店や靴店を見てると、結構声をかけられる。
イイですね。よく使いこまれてますねと。
使い古しでお恥ずかしいですと言うんですが、いや、これは鞄喜んでますよと。ピカピカの綺麗なバックを持っていても何も言われない(笑)
お買い上げが減ろうが、革製品のプロ、作り手も売り手も、使い込んでくれる方が嬉しいようです。


年齢と共に、あまりにチープなものは合わなくなってきた。高級品でなくてもいい。でもユ○クロはムリぽく(^_^;) ヒーテックや部屋着としては利用。
若さはチープだろうが廉価だろうがユーズドだろうがバザーだろうが、個性とセンスとエネルギーで補えるんですね。
もうそれは効かなくなってきた。まあ若い頃からオシャレ番長じゃないが。
それともうひとつ。


消費税up対策です。

2014年に8%、2015年に10%アップするとも言われている税率。外国に比べたら全然低いですが(デンマークなど北欧は23~25%)。
それでもみな戦々恐々している今から。
上がろうが買わなきゃならないものはある。しかし消耗品以外、長く使おうとする物は今のうちに、それも良いものを手に入れたい。
モノを買わなくなると経済が回らなくなる、というのはある種の詭弁だよね。他の国はどうだっつうの。
でも、ほいほい買ってどんどん処分する、そんな生き方ができた日本も無くなってゆくでしょうね。
逆に職人技が復活する。一度買ったら長く持つ。それだと儲からないようですが、個人経営の所に一生ものを求める人が行けば成り立って行く。人口多いんだから(笑)

そんな店の一つで、山吹、思い切って注文してきた。

つげの櫛。

本つげと名を打った明らかに嘘モノの1600円の櫛をハンズで買って使ってた。
それでも木だから、充分使えてた。でもこの頃、頭皮が薄くなってきた感じもして(^_^;)
良い櫛をこの際、買うべきか否か。そう考えてネットの海をさまよう。
本物のつげは、木自体がもう生息してる場所が限られてるので、ほとんど手に入らないそう。それでも何店か良さそうな本つげの櫛を扱う店を見つけました。
値段は大きさによる。店によっても多少の差がある。結構な値段ですよ。

喜多製作所  お六櫛本舗

あとの会社の方が、女性向に色々揃えてくれてますね。

でもどちらでも買ってない(笑)

私が行ったのは、縄張りたる上野にある老舗。十三や。
HPとかない。頑固一徹職人オヤジさんが営む家業の個人店。十三やという名は、九と四で十三のごろ合わせから。京都他いくつもあるようですが、ここが元祖とか。
まだそのときは、買うか決心してなかった。

頑固と書いたけど、メディアに出ないことを言ってるだけで、おじさん優しいよ。つげ櫛とはなんたるや、こだわり他沢山のお話を聞いてきました。別に強制じゃない(笑) 私、職人の話聞くの好きなんだ。
幾つか見本を手に取らせてもらい、梳かすのもOK。正直、自分の安物と物凄い差を感じたわけではない。
それというのも私の髪は、パーマもヘアダイもスタイリング剤すら無しの、椿油オンリー。かなり自然体です。ちょっと梳かす分にはどちらも同じに感じる。
でも、目的は髪の地肌に長く使う間、どう作用してくるか。

こちらのブログを参照。無断ですがご容赦を

若い頃はパーマもかけて、スタイリング剤も使ってました。やめて10年になるかな。原因はアレルギー。
もはやなんの化学物質に反応するかわからん(^_^;)
シャンプーも石鹸シャンプー、リンスは手作りです(簡単)。そのおかげか痛みは少ないものの、軋みやパサつきはある。
椿油の量がなかなか難しい。季節によるのは勿論、体調にも左右される。
多すぎるとスネイプ先生@ハリポタだし、少ないと獅子舞状態。特に梅雨時。

見本の中でも、櫛によって色が違う。濃い栗色のもあって、「あ、これいいですね。この色が欲しいな」と言ったら。
「いやそれは7年物だよ」

種類が違うんじゃなかった…。

使い込むほどに、そして椿油を刷り込むほどに色が濃くなる。家具とかもそうだよね。
1~3年は白木だったのが、5年を過ぎるころからいい感じになる。
7年物も売ってるんじゃなくて、こうなるという見本のために店で使って濃くなったもの。

これを手に取った時。
なにか来た。

テレパシーじゃない(笑)

これって、古くて新しいセクシー(byシャーロック)

注文しました。

5寸15㎝ 大きめの荒櫛。天然のウェーブがあるので、目が粗いものが向きます。
諭吉超えました。

正直、そんなに出すつもりはなかった。3000円前後で通販してるところもありますよ。でもそれは本物とは言えない。櫛としては充分お高いですし、使い勝手は悪くないと思うけどね。
でも上の二つのサイトでも相場は同じ位です。
たかが櫛、されど櫛。
プラスチックを使ってたって、別にいい。今の安物のツギハギ木でも十分。

けれど、手に取ってじっくりさわり、梳かし、考えが変わりました。
しっくりと手に馴染む、木のなめらかさ。これはアリだ。なまじのアクセサリーより愛着が沸くだろう。
店頭でこわかるその感覚。近場に老舗があるのもご縁だよね。

考えてみると、パーマをかける人は3か月に一度くらいは行ってだいぶかかるはず。
私は1200円カット店で、2,3か月に一度毛先と少し梳いてもらうだけ。
お金掛けなさすぎなんだけど(笑) 倹約してるわけじゃないから。元々のウェーブを生かしてるのと、ヘアサロンのシャンプーやスタイリング剤もダメなので。自然派とうたってるトリートメント剤ですら湿疹が出る。
私が髪に気合を入れようと思ったら、もう櫛しかない。


コスパがどうのというのは、あまり好きじゃない。人により価値観が違い、それに従って変わるものでしょう。
つげの櫛は、おばあ様から貰った70年前のものを使ってる人もいるとか。アンティークの域、だけど実用品。
おじさんと息子さんの二人で注文は埋まってるので、2か月はかかるそう。年内か、来年になる。年内に出来上がれば、クリスマスプレゼントby自分。
飴色になるまで何年かかるか。一生ものにするかは自分次第。

櫛でなくても、何か長く持つものを思い切って購入するのはどうでしょう。丁寧にモノを扱う癖をつけるためにも。それが安いTシャツだって、愛着が沸くものならかまわないが。逆にブランド物を揃えても、やっぱり合わなかったと使わないのならしょうがない。失敗は重ねるものだけどね。私もある(^^ゞ 自分がずっと大事にできるモノを選ぶ眼を養うことが、真の高コスト・パフォーマンスなんじゃないかな。



コメントを投稿