別館 兄弟仁義

超常現象ドラマの兄弟愛と家族愛をうっとおしくつつくブログ

スーパーナチュラル シーズン5 その10

2014-01-01 22:20:00 | シーズン5
第13話 両親との再会

・「今まで行ったことは取り消す。悪魔大好き」とか言ってる兄貴。
・赤いデーモンコスしたボンバーおねえさんがくねくね踊ってます(笑) そこにまた加わる、天使白コスのボンバーおねえさん。
・「俺の地上の平和」と言ってうっとり喜んでいる兄は、ディーンというよりジェンの顔だよ(笑) やわらかいんだよね。
・二人が消えて、そこには天使のアンナちゃんが。お久しぶり。
・これは兄の夢の中。キャスに聖句を肋骨に刻まれた兄弟は、天使にも悪魔にも目くらましされてるので、アンナは夢に会いに来ました。
・天界の牢獄に入れられてたが逃げてきたというアンナ。何かすることあるかという兄に、どこそこに会いに来てと言う。
・倉庫みたいなところにたたずむアンナ。そこに来たのはカスティエル。
・色々複雑な経由の二人。シーズン4参照(笑) とにかくアンナはサムを殺すつもりだと言う。
・サムを殺せばルシファーは器を無くし、最終戦争は起こらない。蘇らせないように粉々にして宇宙に蒔くと。こええ。
・そんなことはさせない。サムは私の友人だとキャス。いつサムと友人関係を築きましたか(笑) 兄と比べるとついでに見えたがよ。
・兄弟とキャスがモーテルで相談。アンナが…と信じたくない兄 「グレン・クローズになっちまったのか」 『危険な情事』ネタ。
・僕が死ねば最終戦争を防げるのかと言う弟。嘘はつけないキャスは微妙に顔をそらすが、「彼女はグレン・グローズだ」
・わかんなくてもごまかしたくみくんになったな(^_^)
・アンナから身を守るには、先に彼女をどうにかせんとということで捜すキャス。彼女は過去にいました。
・サムにはキャスがついてるので殺せない。ならば両親を殺せばサムは生まれない。
・兄貴も生まれないんだぜ。アンナ。いいのか別に(~_~;)
・人間を連れてのタイムトラベルは難しい。力を失ってるキャスは渋る。おまえはプロトニウムが足りないデロリアンかと兄(笑)
・それでも連れて来てくれたキャス。血を吐いてます。かわいそう。器のジミーがたまったもんではないんだな(^_^;)
・若両親の家に行く兄弟。すぐに乗り込もうとするサムに、「天使ターミネーターが襲ってきたって言うのか。まだ公開されてないぞ」と引きとめる兄。
・新婚イチャラブのジョンとメアリー。玄関前にいるディーンを見て、もう関わらないでハンターは止めたのと追い返そうとするメアリー。
・何も知らないジョンが出てきて、従兄弟たちと言う二人を歓迎の構え。
・サムが… すでに涙目です。両親の若い頃を見て感動してる模様(;_:)
・リビングの4人。メアリーを切なげにガン見してるサム。ちょう嫌そうで胡散臭げのメアリー。
・ディーンには一度会ってるけど、サムは初めてだもんね。
・あなたは凄く綺麗だとサム直球。
・メアリーは俺たちの母親にそっくりなんだとフォロー兄貴。泣ける。
・S4でイエローアイズデーモンに殺され、メアリーが契約してしまい生き返ったジョン。その時の記憶は消されてるらしい。
・ジョンが電話に出ている間に、危険を説明し逃げろと言う。怒っていたメアリーも、ハンター育ちでディーンを信頼はしてるのでそうすることに。
・ところがジョンがいなくなってる。自動車整備工場の雇い主の声で呼び出したのはアンナ。
・ジョンを殺そうとするアンナ。駆けつけた三人。ジョンとディーンは吹っ飛ばされるが、メアリーは雄々しく応戦。相変わらずイイ腕してます。
・鉄棒を突き刺してもなんともないアンナ。悪魔じゃないからね… でもサミが天使除けの絵文字でアンナを吹き飛ばす。
・ジョンの運転でメアリー家の隠れ家に行く4人。混乱と怒りでわめいてるジョンと、やりきれなさそうなメアリー。
・「なあ、家族でドライブしてる」 後ろで小さくなっている(あくまで比喩)兄弟(笑)
・天使除けの絵文字を家の周り中に用意する。僕もやると言うジョン。ディーンがこれは血で書くから…と言うや否や、ナイフで手を切るジョン。
・「あんたのそういうところ。俺の親父を思い出す」 …泣ける
・血文字を書いてるジョンに、今度はサムが話しかける。
・ハンターをいつからやってるというジョンに、子供のころから、親父に仕込まれたと言うサム。
・父親なら子供を守るべきだ。子供をそんな目に合わせるなんてと言うジョン… うおお。
・命をかけて守ろうとしてくれたと言うサム。母の死とその復讐の歴史を話す。
・伝える前に死んでしまった。心から親父に感謝してる。サムもジョンも涙目です。
・目の前には、まだ何も知らぬ父。まだ生まれる予定の無い下の息子。似た者同士の父と子が語り合った、あるはずのない時間。
・アンナはこの時代のウリエルを呼び出す。ウリの器のひとは30年後と違うな。乗り換えたのか。やっぱりどんな人間も、不死身になったはずでももたないんだな肉体が。
・しかしこの時代でも黒人。ウリエルって黒人さんが好きなのだろうか。
・ウリエルに殺しを依頼するアンナ。性格変わってる…(・_・;)
・一方、ディーンはメアリーと話します。訳を詳しく話してというメアリーに、ややこしい話だと渋る兄。
・引かないメアリーについに真実を話す。「俺は君の息子」
・「ディーンはディアンナ、サムはサミュエル。両親の名前をとった」
・「俺が病気になると、トマトライススープを作ってくれた。君のお母さんがそうしたように」
・「子守唄がわりにビートルズの“ヘイ! ジュ―ド”を唄ってくれた」
・泣きたい 泣かせてくれ…
・自分の子供たちをハンターにしたのとショックを受けるメアリー。黄色い目の悪魔が君を殺し、ジョンを復讐の鬼のハンターにしたといきさつを話すディーン。サムが生まれて半年後の日、夜になる前にサムを連れて逃げろと。
・しかし。そんなことは無駄だとサム登場。
・ジョンと別れてくれ。会わないでと。
・そうすれば俺たちは生まれない。兄貴も否定せず。「生まれないのと死ぬのとは違うんだ」 泣泣泣
・そんなの無理よと言うメアリー。
・「ハンターを辞めてもバラ色の人生なんかはない。君は殺され、息子たちは呪われるんだ」サム ううううう。
・それでも駄目だと言うメアリー。「おなかに赤ちゃんが…」
・目の前の男がお腹にいるようです!
・しかしさっきの戦いでアンナに吹っ飛ばされて車に叩きつけられてたよね… お腹の子は強靭で、頭を使わないタイプに生まれると思います。
・そこにウリエルとアンナ。戦う兄弟。でもまったく太刀打ちできず、ジョンは外に吹っ飛ばされ、兄貴はウリにコテンパンにされ、サムはメアリーをかばいアンナに殺されてしまう…!!
・外に倒れたジョンにまぶしい光が。
・メアリーを殺そうとするアンナ。呼ばれて振り向くとジョンが。雰囲気が違う! やっだー! 男前じゃん若パパ!(え)
・おびえるアンナ。「ミカエル…」
ミカさん登場
・手を触れただけでアンナを黒焦げにして灰カスです… つ、つよ…!
・びくびくウリエル、さっさと退場。とっとと失せろ。
・ジョンに何をしたのと言うメアリーの額に指を当て、眠らせてしまうミカ。
・やっと会えたな。こうして話ができると言うミカエル。よろよろ兄貴、とるものとりあえずサムを指し「こいつを治せ」
・自分が剣に望まれている超大物天使だろうが、そんなこたあ後回し。
・「まず話からだ。そのあとで君の大事なリトル・サミーを修繕してやる」 
・リトルじゃねえけど、リトルブラザー。
・メアリーを救うと言ったら、ジョンはすぐに承諾してくれたよとミカ。承諾しないと天使は人間の体に入れませんからね。
・俺がお前の器じゃなかったのかという兄に、、君が本物の器だが、君の血統をさかのぼった人間なら器にできるとミカ。
カインとアベルにさかのぼるそうです
・例によって話はデカい。
・「じゃあ俺は兄弟殺しの末裔かよ…」色々どころじゃなく複雑ショックな兄。
・器にならないってわかってるだろ、兄弟喧嘩は他所でやれという兄に、ミカエル。ミカ流談義を始めたぞ。
・神と私を裏切ったが、ルシファーは今でも愛する弟だ。ルシファーの面倒を見て育てたのは私だ。誰にも理解できないくらい強い絆で結ばれている。
・リトル・ルシファーなんですか…
おい、そんな新説初めて聞くぞ
・ガブリエルの立場は… ぐれて異教の神になるはずだ(^_^;) ラファエルとかも兄弟じゃないのか。
・正義のために、神に言われたからこの手で弟を殺すと言うミカ。
・「親の命令には絶対服従かよ」「ああ、よき息子でありたい」「親の言いなりになってるとこの先袋小路だぞ」
・ディーンと若親父が、倒れて死んでるサムを挟んでこういう会話している。この皮肉
・すべては偶然ではなく、決められていること。自由意志などはないとミカエル。
・メアリーとサムの記憶を操作し、また歴史通りに進ませるミカエル。サムを治して2010年に飛ばします。
・絶望の兄貴がはかない… ディーンも飛ばされます。
・現代のモーテル。歯磨きしようとしたサムの鏡にはぼろぼろキャスが。気絶。
・兄弟は飲むことにした。その2.
・元依存症とはみ出し者と伸びてる天使のコンビかよと兄。
・過去の若ウィンチェスター夫婦。臨月のメアリー。かわいらしい天使の置物を飾り、お腹の子に語りかけます。
・「大丈夫よ。いつも天使が見守ってくれる」



わたしゃ泣きましたよ、今回。
色んな穴ぼこや、トンだ設定はあるものの、スパナチュはこういう親子と家族の絆の話は本当に上手く作っている。
それが本来メインテーマなんだものね。
なんというか。若い頃のパパとママを初めて見たサム。自分の知らないものやわらかな父親と、幽霊と幻想でしか会ったことのない母親の美しく輝く若い姿。それを見つめるサムの気持ちがね…
これはシーズン4で二人に会ってるディーンよりも、もっと切ないですよ。ディーンは幼い記憶に両親の仲睦まじい姿がある。
自分がそういう経験をしてみたらと思って下さいよ。や、自分の親の若い頃のラブラブなんて見れねえ、はずいとかは抜かして(笑)
『バック・トゥー・フューチャー』本元のコメディタッチならともかく。自分が反抗し、こういう人間だと思ってた親のまだ壊されぬ夢や希望、ふんだんにあった優しさや思いやり、絶望をまだ知らぬ若さと命。
自分がそういうかつての親を見たら、感じるだろうすべてのものよりも、遥かにサムの感じたものは多かったはず。
これから変わっていく父に、生まれていない息子は想いをこめて「愛してた」と言う。もうここでやるせなさにぐっと涙。

若ジョンに、のちの頑固親父、だが尊敬してやまなかった不屈の闘志と理屈より行動の父を見たディーンの顔も切ない。
だがメアリーとの会話はさらに哀しい… 前に会った時の会話も切なかったが、今回は二人の息子とまだ母になってないメアリーとの会話。
ディーンはメアリーママにしてもらったことをよく覚えてる。それが4つまでの短い間であっても、だからこそ鮮明に。
トマトライススープのくだりで涙で確信したんだが、ディーンの弟への想いは、ジョンパパに守れと言われただけではないのね。
父からの愛はいびつに形を変えたけど、サムにも与えられてた。
でも母親の暖かい愛情と、かつての柔らかい父からの安心感を知らずに育った弟に、ディーンは自分ができうる限り側にいて与えたかったんだと思う。
男っぽく父親絶対服従に見えたディーンだけど、本質は母似。ディアナばあちゃんから名前をもらった兄貴には、女系の愛情を受け継ぐ血が流れてる。
そして、ディーンの愛情深さは、どちらに似たかというより、両親が本物の愛情を与えてくれた家庭から来てる。
4歳の時に奪われたから美化してるのではなく、4年間でも与えられた愛が豊富だったから、あの兄貴ができた。
そして、それを奪われた後に残された弟に、自分のできうることをしてやりたかった兄。
“お前を守る”という兄の不問律には、悪しき者から守る父親からの愛と、育み見守る母親の愛が入り混じっている。
だからディーンのサムへの感情と弟離れは、じつは弟の兄離れよりやっかいなんだな^^;

様々な事態を招く原因でもあった、父親への服従。その父の若き姿に、良き息子、良き長男、長兄談義をかまされるディーン
なんという長男談合。
このおそろしく皮肉で色んなことを示唆してる脚本は、やはりセラ姐さん。

この回は、人間が“自由意志”を持てるかということもテーマでした。
ミカエルは、すべて神が定めたこと、ディーンとサムの兄弟の運命も、ジョンとメアリーが出会って結ばれ二人の息子を創ったことも、すべて決められたことだと言います。
シーズン4で若両親に会ったディーンが、二人の運命を替えられずに戻りキャスにも言われてる。「運命は変えられない」

そもそもサムを生き返らせなければ、ルシの器問題なくなるじゃん。と思いきや、ルシファーが生き返らせちゃいますね。
ミカエルも、ディーンに弟の命と引き換えに剣になれというのは言わないんだね。倒すべき弟の器を修復する代わりに自分の器になれってのも変か。ああもうややこしい。
そんなことはどうでも、結局は兄弟は天使兄弟の器になって対決しなければならないというのが、避けられない運命ということらしい。

行き方は変えられても、結局行きつく先は同じ。運命論というのは非常に込み入って難しいので、言及するのは今のところ避けます(^_^;) 
ただ、それを言われた兄貴の心がまた、この先の展開に関わってくるようなのでそこは注目。
ジェンの絶望を宿した瞳の演技はいつも秀逸です。

自分を殺しに来た天使のことを忘れ、ディーンがいつも聞いていた言葉をまだ生れぬお腹の中の彼に語りかけるメアリー。
今のところ天使は、悪徳に引きずり込まないだけで悪魔とやってることは変らない…
非常に利己的な想いで人間を引っかき回す天使と悪魔。
“思いやり”という言葉は、相手を“思い遣る”から来ている。英語にそれに値する言葉があるか、何かわからないけれど。
自分がわからないこと、わからないことで苦しんでいる相手を、“思い遣る”から思い遣りなんんだと。
わかろうとすることと、わかることは違う。そもそも違う考えどうしを完全に一つにすることはできない。
兄弟は、互いが抱えていることは本当には理解できない。当事者でなければわからないものはある。
でも、わからないからこそ思い遣る。そのために二人は側にいる。
たとえ辛くても。
ミカエルにもルシファーにも変えられないこと。それは兄弟が感じること。思い遣ること。
天使悪魔より、ずっと複雑になったものがその、人間の“感情”で、そのために苦しみながらも選択する。
トリックスター改めガブリエルにも何か響いた兄の感情。カスティエルもそれによって変わってきた。
苦しむ二人の兄弟の感情が、この先の“運命”にどうイレギュラーを起こすのか。
以下次号で見守りますよ。


((2010.12.2)

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