大久保雅司氏作品「天藍釉水指」1995年作
「このままでは、日本は駄目になる!」これが大久保氏の口癖だ。
まるでへつらわない。上にも下にもポンポンものを言う。
一見偏屈にさえ見えるが、氏はいたって自然体だ。
20代より建築設計に没頭し、昭和の大建築サンシャイン60の建設プロジ
ェクトに携わり、日本一の建築作品を完成させたツワモノなのだ。
建築設計のかたわら、石仏や寺院など自然の風景写真を日本中撮り
歩き、それをモチーフとして仏像彫刻や木版画を制作して来た。
その後、建築士としての経験は陶芸と言う分野にも大きく展開されて行く。
氏は、陶芸にかける思いを次のように表現している。
「焼き物を造る」
大地から掘り起こした土を
水に溶かしてねかせる
そして練り上げ
人の思いが形を造る
空気に晒して崩れをとめる
山に埋もれた鉱石で化粧をし
火の力で焼き上げる
思いは一つ「土に命が宿ること」
「人の思いが形を造る」「土に命が宿る」‥これらの言葉に象徴されるよう
に氏の作陶の主題は、イメージと形の調和への挑戦であった。
門外漢の私にはもちろん論評などできないが、大久保作品の中で私が
最も気に入っているのは、「青色」だ。
青と言えば、中国古来の青磁の青、藍染のジャパンブルー、プルシアン
ブルー、フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』に描かれた青い
ターバンのラピスブルー‥等々奥深い広がりがある。
ちなみにラピスブルーは太古、仏教と共に日本にも伝わり、仏法上の宝物
として「瑠璃(るり)」と呼ばれ、その粉末で染めた青が「群青」とされた様だ。
私は氏の作品の青色を、勝手に「大久保ブルー」と呼んでいる。
まとめに、大久保氏の言葉を引く。
「木を切ったらすぐに苗を植え、大切に育て上げる。自然と共に生きていく
には、これしか方法はないのです。」
その眼差しは未来に向けられている。創作活動と共に、今後も御意見番と
してのご活躍をお願いしたい。
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