整備要領書より抜粋
アイドル吸入空気量学習
概要
「アイドル吸入空気量学習」とは、安定したアイドル回転を得るため、アイドル時の吸入空気量を学習させる作業である。以下の条件のとき、学習を実施しなければならない:
電子制御スロットルまたはECMを交換した時
アイドル回転数または点火時期が基準値外である時
作業前の準備
「アイドル吸入空気量学習」を実施する前には、以下の条件をすべて満たしていることを確認すること。
以下の条件のいずれかが少しでも外れると、学習を中止する。
・バッテリ電圧:12.9V以上(アイドリング時)
・水温:70 - 95°C
・パーク/ニュートラルポジションスイッチ:ON
・電気負荷スイッチ:OFF (エアコン、ヘッドランプ、リヤデフォッガ)
・ステアリングホイール:ニュートラル(直進状態)
・車速:0km/h
・トランスミッション:A/Tフルード60°C以上(エンジン暖機後、約10分間走行する。)
作業手順
CONSULT-IIを使用する場合
....書いても仕方が無いので省略(´゜ω゜):;*.':;ブッ
CONSULT-IIを使用しない場合
参考:
・時計を使って時間を正確にカウントすること。
・アクセルペダルポジションセンサの回路が故障している場合は、診断モードを切り換えることができない。
1.アクセルペダル全閉位置学習 を実施する。
2.スロットル全閉位置学習 を実施する。
3.エンジンを始動して、冷却水温が適温になるまで暖機する。
4.「作業前の準備」に挙げている全項目を満たしていることを確認する。
5.キースイッチをOFFにして、10秒間以上待つ。
6.アクセルペダルが全閉位置であることを確認し、キースイッチをONにして3秒間待つ。
7.アクセルペダル全開、全閉を、5秒以内に素早く5回くり返す。
8.7秒間待ってからアクセルペダルを完全に踏み込み、
MIL(エンジン警告灯)が点滅を止めて点灯するまで約20秒間その状態を保持する。
9.MILが点灯してから3秒以内に、アクセルペダルを全閉する。
10.エンジンを始動して、アイドル回転させる。
11.約20秒間待つ。

12.エンジンを2、3回空吹かしさせて、アイドル回転数と点火時期が
基準値内にあることを確認する。( アイドル回転数 および 点火時期 を参照。)
アイドル回転数
:700±50rpm(PまたはNポジション)
点火時期
:15±5°BTDC(PまたはNポジション)
13.アイドル回転数と点火時期が基準値外である場合は、「アイドル吸入空気量学習」が完了していない。この場合には、 (次の) 診断手順 を参照して問題の原因を究明すること。
**診断手順**
アイドル吸入空気量学習が完了しない場合は、次のように作業を進めること。
1.スロットルが完全に閉じていることを確認する。
2.PCVバルブが固着していないことを確認する。
3.スロットルの下流にエア漏れがないことを確認する。
4.上記の3項目がOKであることを確認できた場合は、
部品の取り付け状態に問題がないか確認する。
CONSULT-IIがある場合は、 故障診断-参考値 を実施することが有効である。
5.エンジン始動後に以下の状態が発生する場合は、問題の原因を除去して
「アイドル吸入空気量学習」をもう一度やり直すこと:
●エンスト
●アイドル不調