内藤環境管理株式会社の”あなたの分析室”だより

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室内空気環境測定における信頼性の確保

2008-12-25 15:00:00 | 技術情報 気体分析

Cyuuta こんにちは、チュー太です。

今回は、室内空気環境測定の取り組みについて

ご紹介します。

室内空気環境測定とはいったいどのようなものでしょうか。

シックハウス症候群やシックスクール症候群という言葉は、

皆さんも一度は耳にしたことがあると思いますが、これは、

室内の空気中に存在している化学物質が原因で、頭痛や

吐気などの体調不良を引き起こすといわれています。

室内空気環境の測定には、室内の空気中にこれらの化学

物質がどれくらい存在しているのかを調べるという目的が

あるんですね。

では、どのような測定方法かというと・・・

実は室内の空気を採取する方法には、パッシブ法(拡散法)

とアクティブ法(吸引法)があります。

 

 Photo_6

  パッシブ法(拡散法)  アクティブ法(吸引法)


パッシブ法(拡散法)は吸着剤が充填された捕集管を

室内に設置して採取する方法で、アクティブ法(吸引

法)はポンプ吸引によって空気を強制的に捕集管に

通気して採取する方法になっています。

(詳しくはhttp://www.knights.jp/knightsreport/reports/KR06004.pdf

  をご覧ください。)

室内の空気環境濃度をその場で測定できればよいのです

が、正しい濃度を知るためには専用の測定機器が必要に

なります。

このため、採取した試料は分析室へ持ち帰らなければ

いけません。

「試料を持って帰るってことは・・・、移動するときに

外の空気からの影響はないの?」ということが気になり

ますよね。

そこで、トラベルブランク試験というものを実施してい

ます。

トラベルブランク試験とは、現場で採取した試料が採取

してから持ち帰るまでの間に、汚染されていないことを

確認するための試験をいいます。

このトラベルブランク試験を実施しないと、移動中の

試料が汚染されているかどうかが確認できなくなって

しまい、正確な分析結果をみなさんへご提供できなく

なってしまいます。

トラベルブランク試験の確認を今まで実施してきた中

は、一度も汚染が確認されたことはありませんが、もし

汚染されていた場合には、試料の採取からもう一度やり

直しを行います。

このトラベルブランク試験は、1採取日、1物件で1検体

必ず実施しています。

このような取り組みが正確な分析を支えているんですね。

内藤環境管理株式会社のホームページ

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