ちゃんちゃこ50/きたかたよしろう

きたかたよしろうのブログです。ライブのことや音楽のことをささやきながらスローにやっております~

夏・京都・幼い思い出スケッチ 3

2011-07-31 | 明日が見えるかな?

大徳寺の托鉢
朝、目を覚ますと仏壇からお線香の香りがした。
程なく、遠くから「オー、オー、オー」という低い声が段々近づいてくる。
格子のかかった窓から外を眺める。
半円の編み笠を被ったお坊さんが五人ばかり傘地蔵のように一列に並んで
お腹のところに木の鉢を両手で持って歩いてくる。
目の前を通り過ぎた。
声がだんだん遠くなる。
家の前の砂利道には、家々で打ち水をしている。
向かいの山田のおじいちゃんが床几椅子に座って団扇で扇いでる。
格子戸のはまったお隣さんからカシャッ、カシャッと機織の音がリズミカル
に聞こえる。
しばらくすると、急に雲がかかって、あたり一面暗くなって、大粒の雨。
格子の埃や、外の埃が雨に濡れてすっぱい匂いが立ち込める。
雨の音で機織の音が消える。雷が鳴る、程なく雨が上がる。
透きとおった光の線が差し込んで、
庭の笹の葉に雨の粒が光る。
コメント (7)
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夏・京都・幼い思い出スケッチ

2011-07-24 | 明日が見えるかな?
1)宵山
風呂上り、ひんやりした縁側で浴衣を着せてもらい
帯をキュッと締めてもらい、顔には汗止めパウダー
をくるっと一周、つっかけ履いてお出掛け。
コンコンチキチ
祇園囃子が近づいて、人影の中に沢山の提灯が揺れる
「男しか乗せてもらえへんから行っといで」おばあちゃん
に言われて、戦に出る気分で山鉾の階段を登る。
山鉾がビルの屋上のように高く思えた。
眼下の人の群れを眺め、勝ち誇った気持ちでおばあちゃん
に手を振る。祇園囃子の鐘の音が耳元でびっくりするほど
大きく鳴った
コメント (2)
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夏・京都・幼い思い出スケッチ

2011-07-24 | 明日が見えるかな?
2)蝉とり
宵山が終わるとほどなく、夏休み。
麦藁帽子、にチェックの開襟、半ズボン
背丈の四倍くらいの長い柄の網を棒高跳びの選手のように
横に持って走る。
大徳寺の林。今日はクマゼミが獲れるかな?
高い木の上の方にしかいないクマゼミ、「ゼミゼミ・・・」
低い声のする方へそっと行って、透明の羽を捜す。
いたいたっ・・・・パタパタ・・・またおしっこひっかけられた
喉が渇いたら、大徳寺の消防署で「おっちゃん、水ちょうだい!」
もう暑くてやってられへん。大徳寺の溝にはきりっと冷たい
清らか水が流れていた。足をつけて、ああひとごこち・・・
大伽藍の軒先、日陰の石床は冷たい。ちょっと寝てたら、やけに
太ももがつめたいなあ。
コメント (2)
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梅雨明け 夏本番はボサノバで お薦めアルバム Vol ?

2011-07-09 | 明日が見えるかな?
平年より10日以上も早い梅雨明け、

今年の夏も暑くて長そうやな~。
休日の朝はプールに行って暑い盛りは団扇とボサノバ
ジョアン・ジルベルト 「O Amor O Sorriso E a Flor 」(愛と微笑みと花)
どこか故加藤和彦氏にも似ている涼しげでやさいいヴォーカル、そしてそのヴォーカル
を包むボサノバギターの巧みな演奏力、聴いているだけで心静かな木陰のハンモックにいるような
気分になれるのです。
コメント (9)
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