安藤先生の月刊ブログ 「きらめき」

何気ない毎日に"きらめき"を感じていますか?

外見と内面

2018年12月14日 | 月刊ブログ

 12月に入っても暖かい日が続いたり、急に寒くなったり、雨が降ったり、振り回されています。佐世保の街は、7階建ての佐世保博物館島瀬美術センターの壁面にディスプレイされたクリスマスのイルミネーションが、平成30年の終わりを告げているようです。先日は、日本一長いアーケードで、市民のそれぞれのグループが場所を確保して、5000人が一斉に乾杯をする「キラキラ大チャリティパーティー」が催されていました。町は大人も子供もウキウキワクワク盛り上がっています。

 学校でも、2階の自習室兼談話室にはクリスマスツリーが飾られて、苦しかったこの数カ月にほっと一息、区切りを付けて穏やかな空気が流れています。

 

 授業で「ビジネス文書」担当の私のもとには、毎日、公務員試験に内定をもらった学生たちが、「お礼状の書き方教えてください。」と訪ねてきます。型通りのお礼状に、その人らしさを少しだけ織り込み、入職してからの印象が少しでも良くなるようにと、アドバイスしています。

 優秀な学生は、一人で何か所も合格をいただきます。それと同時に、辞退届も作成していくことになります。選んでもらったところには、本当に申し訳ないのですが、学生にとっては、一生の仕事を決める大切な選択なので、ご容赦いただくしかありません。

 

 先日、昨年高校生で夜間講座に通っていた女性が訪ねてきました。今は、地元ではない近隣の市役所で働いています。彼女は、高校生から現役で市役所の職員となり、地元ではない地域の住民と関わりながら働いています。小さな自治体ですから、住民の方同士はほとんどが顔見知りです。そんな中、市役所職員としての仕事は楽しいけれど、住民との関わりでは、その地域独特の風習などがわからず、心無い言葉で拒絶されたりして難儀していると言っていました。話を聞きながら、そんなことがあるのだろうかと、ついこの3月まで制服を着ていた高校生に降りかかった試練には、本当にかわいそうになりました。

 講座に来ていただけのこのIBAの私のところに、わざわざ頼って来てくれたことをうれしく思うと同時に、きゃしゃな容姿で、「仕事は辞めない」ときっぱり言い切った彼女のことばや表情に、芯の強さを感じました。

 

 年に何回か、大学などの依頼により「マナー講習」や「秘書検定対策講座」を引き受けます。その中で、相手に与える印象の話をよくします。身だしなみや、言葉遣い、挨拶や返事などは相手との関係をつくる第一歩です。

 まず、目の前に見える容姿や雰囲気、立ち方、姿勢などの第一印象でその人に対する「快」または「不快」の感情が芽生えます。どうせなら「快」の感情を持ってもらい、その後の関係が良好にすすめばそれ以上のことはありません。その目に見える印象をよくすることが相手のためのマナーであり、自分のためのマナーなのです。

 外見で受ける第一印象は、その人の人間性そのものであり、内面の現れと言われます。どのような身なりで相手と応対するのかは、その人自身が考え作り出していくことだからです。その人の雰囲気を作るのは、その人自身なのです。内面と外見は一致するということです。

 外見を作り出す内面、内面を作り出す人間性、人間性は外見に表れるのですね。

 

 採用試験では、1次筆記は合格するのに、2次面接試験で不合格になるという人は珍しくありません。じっくり話をしてみると、人物的にも好感が持てるのに、どうしても面接になると自分を出すことができないでいるのです。素の自分が出せるといいのにね、ともうすっかり打ち解けて会話ができる関係になったその学生の笑顔を、面接官にも見せてあげられたら、と思うのです。

 外見には、長年育ってきた環境も大きく作用しているのは間違いないことだと思います。なんとか、それぞれの人間性を外見として、相手にアピールできるように考え方や熱意の表し方もアドバイスしていきたいと思っています。

 

 今月の花は、クリスマスを飾る花の代表格のポインセチア。17世紀にメキシコのタスコ付近に住み着いたフランシスコ修道会の僧たちが、ポインセチアの色と開花時期から「赤は清純なキリストの血」「緑は農作物の生長」を表わしているとして、誕生祭の行列に使うようになったのが始まりといわれています。

 

 Photo by mizutani


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