ぼかぽかポカリ☆(仮)

インナー大会の論文を書くためのスペースです

第3章 消費者視点から見るポカリスエット

2009-10-07 19:02:17 | 日記

ポカリスエットとは何なのか?
 僕は学生である。
バナナはフルーツである。
オレンジジュースは飲み物である。
バヤリースはオレンジジュースである。
ポカリスエットは〇〇である。
さて、〇〇にあてはまるものを書きなさい。

そんな問題があったら、あなたは何と答えるであろうか。

私がマーケティングを専攻しているからというわけではないだろうが、このようにポカリスエットはいちブランド、製品名でありながら、いまいち「〇〇!」と言い切れない。スポーツドリンクというのが近い答えのような気がする。
しかし、本論2-1の製品にも書かれていることだが、ポカリスエットはスポーツドリンク市場に限定していない。CMはスポーティーなニュアンスが漂っているが、アクエリアスに比べ、また、同じ大塚製薬のエネルゲンやアミノバリューに比べると、スポーツドリンクに特化していない。
この理由は、過去の広告のコピーや清涼飲料水の歴史の項を見れば一目でわかるだろう。
つまり、ポカリスエットはポカリスエット以外の何者でもないのかもしれない。

変わるポジショニング、そして広州と日本
新製品が市場に投入されたとき、我々は2つのポイントで分析することができる。ひとつは、消費者のニーズを汲み取った商品である。潜在的ニーズを顕在化させる商品、あったらいいなと実現した商品である。最近で言えば、ノンアルコールビールを私は思いつく。
もうひとつは、まったく消費者のニーズのなかった商品である。ニーズを結果的に作り出した商品と言える。ポカリスエットが市場に登場したとき、後者であった。
「飲む点滴」というコピーの通り、薬を飲む感覚で、味も格別おいしいわけでもない。しかし、風邪、二日酔い、スポーツの後など、水分を効率よく摂取できる商品が他にはなかった。いや、だいたい私たち消費者は、そんな状況で飲むのに適切な飲み物などリポビタンDのような栄養ドリンク以外知らなかった。その栄養ドリンクも継続的な水分補給には不向きなドリンクだ。
こうしたことを前提に考えると、私たち消費者は必要のないものを買わされていたのかも知れない。必要のないもの。そう、消費者はそう思ったからこそ、ポカリスエットの初期の販売促進では、飲むべきシーンやその効能について語っているのだ。
この光景を筆者は、今年(2009年)の夏、中国、広州のポカリスエットの看板で見た。

さて、2009年の日本ではどうだろう。近年のポカリスエットのCMをTVやYoutubeで見ると、そうした飲むべきシーンよりもイメージを宣伝している。もっと具体的に言えば、メーカーは無知な私たち(消費者)に対して知識を教育しようとしているのでなく、概知を前提にイメージを付加しようとしているのだ。

アイデンティティの喪失
もしかしたら、ポカリスエットという未知の飲み物に対し、スポーツドリンクという衣装はスケールが小さすぎたのかもしれない。しかし、現実にはスポーツドリンクに特化しているアクエリアスがポカリスエットの2倍のシェアを持ち、現代生活の足りないものを日常生活中で取り込むDAKARAがすぐ後ろに迫っている。
ポカリスエット登場以後のスポーツドリンクはポカリスエットに似たものだった。味も似たり寄ったりだったし、機能と言っても目に見える機能は備えてなかった。ラヴェルをはがし、コップに注げば、すべての商品がポカリスエットだった。そして、消費者は喉が渇いたときに、ゴクゴクとポカリスエットやそれに類するものを飲んでいれば、満足だった。
しかし、都市化した社会に現代病とされる3大成人病が流布し、人々はワークアウトに励み、見るのでなく、するスポーツ市場は大きく成長し始めている。スポーツがどんどん科学され、それがTVや雑誌などを通じて、一般化し出した。太っていることは豊かさの象徴でなくなり、痩せていることが美徳になってきた。マックスウ・エーバーのせいか、日本が狭すぎるのか、どちらかはわからない。
そうした中で、スポーツドリンクには機能を求められている。サプリメントを別に摂取するより、機能的なスポーツドリンクでその分を摂取した方が効率的だ。喉も潤い、汗で失われた成分を補い、さらにワークアウトの効果を挙げてくれる。
ポカリスエットは日常生活で飲むにはお茶や水に比べて糖分が多すぎるし、スポーツのあとに飲むには他を当たりたい。バックパッカーのカバンの底で粉になって眠るだけが、ポカリスエットの仕事なのか。

4-1 現状を踏まえての提案

2009-10-07 19:01:57 | 日記
第4章 シェア拡大への提案
4-1 現状を踏まえての提案
 大塚製薬の想定するポカリスエットの使用シーンは、スポーツに限定せずに日常のどのタイミングでも気軽に手にできることである。過去には、二日酔いの朝、起床時、お風呂上りなど様々な利用シーンをCMで提案してきた。だが、実際は、消費者はスポーツの時と体調不良の時に使用する傾向がある。
つまり、企業側と消費者側で使用シーンにズレが生じている。この理由として、大塚製薬が利用シーンを幅広く設定しすぎたため、消費者がきちんと企業側の提案を理解していないことが考えられる。
実際に私たちは今回の研究の中で、今まで知らなかった使用方法があった。10人足らずの私たちの班員、それぞれポカリスエットの使用のシーンやその理由が様々であった。一般消費者も同様ではないかと推測する。

 まずは短期的(すぐできる)プランから提案していきたい。
ポカリスエットの利便性の向上を念頭においた。
1つ目は、病院の待合室である。大塚製薬の持つ、医療品チャネルを生かし、病院にあるウォーターサーバーの中身を水やお茶ではなく、ポカリスエットに変えてもらうことである。
ただの水よりポカリスエットの方が吸水性に優れ、発熱時や下痢、嘔吐の時も水分摂取が大切なことは消費者も認知している。
よって、病院の待合室に用意しておくことで患者の利用が見込める。具体的な提供方法としては、紙コップでの販売が一番適しているのではないかと考えた。これは過去の無料サンプルとは違うため、有料にする。
 
2つ目の提案はスポーツジムの場面である。
ジムで筆者はこんな光景を目にした。ワークアウトを終えたおじさんが、自動販売機でペットボトル入りのスポーツドリンクを購入し、それを持参したマイボトルに詰め替えていたのだ。
確かに普段から運動する習慣がある人の多くは、保冷効果のあるマイボトルを持っている。いや、最近では運動する人だけでなく、マイボトルは一般に広がっている。しかし、サーバーはなく、結局持ち運ぶカップになっている。
そうした中で、マイボトルに直接注ぐ形式の販売を提案したい。
また、ペットボトルを使用せずに販売すること大塚製薬の環境基本理念にも沿う。「地球環境の保全に積極的に寄与し、その行動において先進性を維持することを目標として、あらゆる事業活動を通じて、環境問題に積極的に取り組む」というのが、その理念なのだが、目に見える形でこれを実践できる。
 こうした二つの短期的政策は消費者にとって利便性が広がり、メーカーとしては反射的購買の促進ができる。
 

4-2 新商品の提案

2009-10-07 19:01:01 | 日記
4-2 新商品の提案
 ポカリスエットは発売から約30年経った今でも、スポーツドリンク市場の25%を占め、ロングセラーブランドである。しかし、市場1位のアクエリアスに大差を付けられ、3位のDAKARAにも迫られている。
第2章のマーケティング戦略の分析や3章の消費者視点から見たポカリスエットと鑑みても、ブランドの再構築は避けることはできない。
ここでは、この長期的(時間のかかる)プランを提案していく。
ロングセラーブランドには「維持・再構築」のステップが必要であり、消費者ニーズや市場環境の変化に対応してブランドを見直していかなければならない。ポカリスエットは今、その時期に来た。
 そこで私たちは、ポカリスエットブランドの再構築のアイディアの1つとして、新商品の提案を行う。



ポカリスエットの新商品の提案

製品:機能性を重視した飲料(DAKARA:研究開発しなくても勝てそう)
    →スポーツ部門として自社製品の中に、エネルゲンやアミノバリューがあるため
   機能―マルチビタミンと食物繊維をプラス(効率的に栄養補助)
   日常生活の中でも使用される商品(健康志向の消費者増加により)
   ハイポトニック飲料(日常の中での適度な水分補給)
   パッケージは白背景の青字
   味はピーチ風味
   500ml・2l
   「ポカリスエットプラス(仮)」
   「イオンにプラス」
   
価格:ポカリスエットと同じ
流通:ポカリスエットと同じ
プロモーション:無料配布(ポカリスエットが発売当初行ったことと同じことを行う)
        同じCMソングで、ポカリスエットとのシナジー効果
        機能性を訴える
        ちょっと大人のアクティブな女性 ex.真矢みき

添付資料1 ポカリスエット年表

2009-10-07 18:58:59 | 日記
添付資料1 ポカリスエット年表

1973 ポカリスエット開発開始 (この段階では商品名が決まっているわけではない)
1980 ポカリスエット発売 
訴求点「発汗によって失われた水分を適切に補給すること」  
1本 120円 初年度売上94億円
1981 石原裕次郎氏がポカリ飲みたい公言
 81年度売上250億円
1982 東亜国内航空の飛行機機内広告。「二日酔いに効く」という訴求点を加える
82年度売上350億円
1983「子供の脱水症状に効く」訴求点を加える
   アクエリアスの登場により売上が横ばいとなる
   値段を20円下げる
1988 サンプリング1000万本を越える。市場シェア40%まで落ち込む アクエリアス39%
1989 スカイメッセージの広告 夏に軽飛行機
1990 ペットボトル導入
ポカリスエットステビア発売 (2007 4月発売終了)
1995 15周年キャンペーン「みんなの夢航海」を実施
1996 ホットポー発売
1997 日本エアシステムジェット旅客機A300-600Rの機体ロゴデザイン広告(日本初)
   ペットボトルのラベルにミシン目を入れる(業界初)
1998 アジア競技大会の公式飲料(バンコク大会)
2001 国際宇宙ステーション内にてCM撮影
2002 キャンペーン「PLANET BULE」として昨年撮影したCMを放送
アジア競技大会の公式飲料(プサン大会)
   DAKARAの追い上げによる業界2位に転落
2004 POCARI SWEAT BLUE WAVE THE ROCK ODYSSEY 2004 ロックフェス
2005 スカイメッセージの広告 夏に軽飛行機
2006 ポカリスエットイオンウォーター発売
アジア競技大会の公式飲料(カタール・ドーハ大会)
2007 ポカリスエットエコボトル発売 国産最軽量の容器
エキサイティング・サマー・イン・ワジキ (大塚製薬主催コンサート)
2008 ZARDやUVERworldやケツメイシのライブで配られる
   提供番組 部活の天使

消費者分析  こだま

2009-10-02 00:35:02 | 日記
消費者視点からのポカリスエット
 
<ポカリスエット、あんたは誰なんだ?>
 
僕は学生である。
バナナはフルーツである。
オレンジジュースは飲み物である。
バヤリースはオレンジジュースである。
ポカリスエットは〇〇である。

さて、〇〇にあてはまるものを書きなさい。

そんな問題があったら、あなたは何と答えるであろうか。
私がマーケティングを専攻しているからというわけではないだろうが、このようにポカリスエットはいちブランド、製品名でありながら、いまいち「〇〇!」と言い切れない。
本論2-1の製品にも書かれていることだが、ポカリスエットはスポーツドリンク市場に限定していない。CMはスポーティーなニュアンスが漂っているが、アクエリアスに比べ、また、大塚製薬のエネルゲンやアミノバリューに比べると、スポーツに特化していない。このことは、過去の広告のコピーを見ても分かる。
その戦略の理由は、清涼飲料水の歴史の項を見れば一目でわかるだろう。
つまり、ポカリスエットはポカリスエット以外の何者でもない。

<2つの道。有無そして、広州と日本>
新製品が市場に投入されたとき、我々は2つの視点から分析することができる。ひとつは、消費者のニーズを汲み取った商品である。潜在的ニーズを顕在化させる商品と言える。最近で言えば、ノンアルコールビールを私は思いつく。
もうひとつは、まったく消費者のニーズのなかった商品である。ニーズを結果的に作り出した商品と言える。ポカリスエットが市場に登場したとき、後者であった。
「飲む点滴」というコピーの通り、薬を飲む感覚で、味も格別おいしいわけでもない。しかし、風邪、二日酔い、スポーツのあとなど、水分を効率よく摂取できる商品が他にはなかった。いや、だいたい私たち消費者は、そんな状況で飲むのに適切な飲み物などリポビタンDのような栄養ドリンク以外知らなかった。その栄養ドリンクも継続的な水分補給には不向きなどリンクだ。
こうしたことを前提に考えると、私たち消費者は必要のないものを買わされていたのかも知れない。必要のないもの。そう、消費者はそうおもったからこそ、ポカリスエットの初期の販売促進では、飲むべきシーンやその効能について語っているのだ。
この光景を筆者は、09年(今年)の夏、中国、広州のポカリスエットの看板で見た。
さて、2009年の日本ではどうだろう。CMをYVやYoutubeで見ると、そうした飲むべきシーンよりもイメージを宣伝している。もっと具体的に言えば、メーカーは無知な私たち(消費者)に対して知識を教育しようとしているのでなく、概知を前提にイメージを付加しようとしているのだ。

<ポカリスエットの行方 ~アイデンティティの喪失>
そうした状況の中でも、やはりポカリスエットはスポーツドリンクとして認知されている。ポカリスエットの強敵はポカリスエットよりもスポーツドリンクに特化しているアクエリアス、現在生活の余分なものを日常生活中で取り除くDAKARA。
ねぇねぇ、ポカリさん。あんたはどこに行きたいんだ?どこに行ったら満足なんだ?
確かに昔は、ポカリスエット登場以後はポカリスエットに似たものだった。味も似たり寄ったりだったし、機能と言っても目に見える機能は備えてなかった。そして、僕ら、消費者は喉が渇いたときに、ゴクゴクとポカリスエットやそれに類するものを飲んでいれば、満足だった。
しかし、都市化した社会に現代病とされる3大成人病が流布し、人々はワークアウトに励み、スポーツ市場はし始めている。スポーツがどんどん科学され、それが健康番組や雑誌などを通じて、一般化し出した。太っていることは豊かさの象徴でなくなり、痩せていることは美徳とされている。もしかしたら、日本が狭すぎるのかもしれない。
そうした中で、スポーツドリンクには機能を求められている。なるほど、同時に摂取した方が効率的だ。喉も潤い、汗で失われた成分を補い、さらにワークアウトの効果を挙げてくれる。
さて、ポカリさん。僕らはあんたに何を期待すればいいんだ?
日常生活で飲むにはお茶や水に比べて糖分が多すぎるし、スポーツのあとに飲むには他を当たりたい。バックパッカーのカバンのそこで眠るだけが、あんたの仕事なのか。
いや、違うはずだ。
 


ごめん、ちょっとトんだ分析になった。
手直す段階で、もう少しちゃんと書きます。
でも、言いたいことは通じると思う。