逆転裁判・逆転のビデオ （中編）

検事「証人、名前と職業を」


証人「田中三毛造、サラリーマンです」


検事「では、事件についての証言をしてください」


ミケゾウ「私、見たんです。
食事の後、猫通りの駐車場を通りかかったら
被告人が被害者と駐車場で言い争っているのを。」


ミケゾウ「そして、被告人が被害者の首を絞めて殺したんです。
ああ、恐ろしい・・・」


弁護人「異議あり！被害者の死因は頭部の殴打による脳内出血です！」


ミケゾウ「ああ、すいません。うっかりしていました。そうですそうです。」


ミケゾウ「犯人は首を絞めたのではなく、胸ぐらをつかんで
被害者の顔をボコボコにドツキまわして殺しました」


弁護人「いやいやいや、だから、頭部の殴打でしょ？」


ミケゾウ「ああ、そうでした！」









ミケゾウ「犯人は被害者ともみ合いになって投げ飛ばして殺しました」








弁護人「あの、頭部の殴打は・・・・・・」


検事「証人。投げ飛ばされた被害者は地面に頭を強打した。
そういうことでしょう？」


ミケゾウ「は、はい！そういうことです！」


弁護人「かなり曖昧な証言だな・・・ホントに目撃したんですか？」


ミケゾウ「す、すいません。当日はかなり酔っ払っていたもので・・・」


弁護人「食事はなにを食べたんですか？」


ミケゾウ「マタタビ定食とビール３本と日本酒２杯とチューハイ1本と水割り２杯とウーロン茶一杯です」


弁護人「・・・他になにか目撃したことは？」


ミケゾウ「あ、そういえば、駐車場に行く途中でケンカがあったような・・・
すいません、ちょっと思い出せないです」


弁護人「おいおい、もしかしてそれって・・・・・・」


ミケゾウ「あ、それから現場で柿の実が落ちていまして、ちょうど喉が渇いていた
ので食べちゃいました。」


検事「現場から目撃者が食べたとみられる柿の実の食べカスと柿の種が
落ちているのを確認している」


弁護人「ふぅむ・・・」


ミケゾウ「犯人はビデオを奪うために被害者を殺害したんでしょう。
萌田ミーコは人気女優ですからね。
しかも、最新作の男優はハードなプレイで人気のファイアー木村ですから。」




弁護人「ファイアー木村の出演作品は『にゃんにゃんテクニック』です！
『もふもふ』の男優はダイナマイト佐藤です！」




検事「ファイアー木村は『しゅぽしゅぽテクニック』だ！
『にゃんにゃん』の男優は爆発太郎だ！」


裁判長「そんなもんどっちでもいいです！
しかし、目撃者がいるということは強力な証拠です。
被告人の有罪は、ほぼ確定でしょう。」


弁護人「ちょっと待ってください、裁判長。」


弁護人「弁護側はこの事件、被告人の他に真犯人がいることを主張します！」


検事「おもしろい、話を聞かせてもらおうか」





つづく・・・