ミンサーとは、八重山で生み出される伝統工芸品。
ロマンチックな恋心を織り込んだ「いつの世までも」のがらは
NHKの連続ドラマで全国的に有名になった。
近年まで、竹富島にあった、藍一色の「ミンサーフ」という帯が
原型であるといわれている。
その起源をたどると、17世紀〜18世紀頃の琉球王朝時代に、
木綿発祥の地ともいわれるインダス川流域殻伝来したと伝えられている。
琉球王朝は多くの国と交易を行なっていたので、日本や中国、
朝鮮や南方諸国から技法、素材、色、デザインなどを取り入れながら、
沖縄独自の特徴が生まれてきた。
八重山ミンサーの特徴は木綿糸を使って織る「縦うねり織」で
ミンサーのミンは「綿」サーは「狭」を表しているといわれている。
八重山は昔、通い婚が主流だった八重山地域で婚礼の印として
女性から男性へと贈られるものだった。
「五」と「四」をデザインした模様の両側には細長い線の縁取りがあり
「いつ(五)の世(四)までも足しげく通ってください」
という花嫁の願いを表現しているといわれている。
そして現代の沖縄でも「いつの世までも、末長く幸せに」という意味を
こめて、プレゼントや結婚式の引き出物などに使用されている。
沖縄では他にも色々な場所でミンサーを見ることがある。
歩道の縁石にも使われていた。