ウークイ(送り火)

旧盆のメインイベントといえば「ウークイ」(送り火)。
ご先祖様をお送りする最も大切な日である。
昔はお盆の三日間が休みであったが、今は最終日ウークイが
休みとなっている。

里帰りしていたご先祖様があの世に戻る日。
夜遅く、親族が全員そろったところでウークイの儀式が行われる。
あまり早い時間に送り出すと、ご先祖様は淋しい思いをすると
いわれているのでその日が終わる前までに送り出す。

心を込めて精一杯もてなしたご先祖様に
「また来年会いましょう」と別れを告げて
ウチカビ(あの世のお金)を燃やして辻まで見送る。
何よりも気持ちよく帰ってもらうことが大切だといわれている。
このときに家の辻、家を出た最初の曲がり角にお供物の
甘菓子など置いておく。

翌日は、子供達がそれを目当てにしていたが、最近では
拾い集める子供達はいなくなった。
宮古島のウークイは静かに行われるが、沖縄本島の中部地域では
盛大にエイサーが行われる。
歌三線や太鼓と共に舞うエイサーはご先祖様を見送る為の盆踊りである。
最近はウークイの夜に爆竹を鳴らす風景が見られる。
爆竹はけたたましい破裂音で魔物を寄せ付けないためのものと
いわれているが、ご先祖様もさぞかし音に驚いていることだろう。
宮古島では静かにウークイが行われる。