うんたま森のキジムナー

旧友

本土に住んでいる古い友人から電話があった。
昔じゃ考えられないけれど、今は海の上から
電話で話すことも出来る。懐かしい声が携帯電話
から聞こえてくるが、この電話の相手は都会の中
からかけているのかと思うと不思議な気分だ。
「元気にしているの?島の生活は何かと不便で
はないの?」沖縄本島から、約300㌔ほど離れた
宮古島にも、普通に人は暮らしている。
「生きていくのに必要なものは、すべてあるよ。
一度、遊びにおいで」
久しぶりの相手に、そんなことくらいしか言えない。

本当はもっと言いたいことが、たくさんある。
「今、そこから何が見える?」きっと、行き交う
たくさんの人や車、目の前には大きな建物がところ
狭しと建っていて、前から来る人をよけながら
歩いているのだろう。こっちは、白い波がおれるリーフ、
振り返って後ろを見れば、20マイル先まで水平線
遠くに大きなタンカーが台湾のほうへ向かっている。
さっきまで、海の中を自分より大きなマンタが目の前
を通り過ぎていったよ。そんなことを言っても相手には
嫌味に聞こえるだけだろう。

子供の頃から近所に住んでいて、同じ小学校、中学校と
机を並べて同じように歩いていたのに・・・  
どこで違う道に別れたのかよくわからない。
堂々と胸を張って言えるのは「今は幸せに暮らして
いるよ」ってくらいかな。

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