チョンマゲを結っていた時代、小正月に
元服の義が行なわれたことから、小正月に近い
10日か15日に成人式が行なわれる。
沖縄では新成人が暴走するニュースが毎年流れ、
沖縄本島では警察官を動員して戒厳体制が
しかれるそうだが、同じ沖縄でも宮古島では
そんなことはありえない。
宮古島には高校を卒業すると、ほとんどの子が島を
旅立つ。正月に帰省してくるので、1月5日に
成人式が行なわれる。前日から貸衣装屋さん、
スーツ屋さん、着付け屋さんは大忙し。
当日は朝早くから綺麗に着飾った新成人が
うれしそうに歩いているのを見る。
ほんの少し前まで、パイナガマビーチで真っ黒に
日焼けして遊んでいた子供がいつのまにか成長して
モデルさんかと見間違うように美しくなっている姿を
見ると、うれしいような淋しいような自分の歳を
振り返ってしまう。
宮古島の成人の日は暴走はないけれど、久しぶりに
出会った同窓達が飲み屋街に繰り出すので、翌日の
朝には綺麗な衣装をきたまま酔いつぶれている
のも珍しい事ではない。宮古島の大人達もこの日
ばかりは飲み屋街を新成人に明渡す。
オトーリ(回し飲み)をして酔いつぶれるのは、
みっともないが、その責任は大人達にあることを、
誰もが知っていることなので、厳しく叱ることも
出来ない。あんまり飲みすぎないことだな。
