していて、大阪下町の繁華街の一角にある。
通称「ションベン横丁」と呼ばれる通りには、
たくさんの飲み屋が立ち並び、大阪でも
特別に安い店ばかりだ。色々なお店があるが、
どこの店にも置いてあるメニューで
「どて焼き」という、名物料理がある。
朝早く、肉の解体業者のトラックが荷台一杯に
積み込んだ牛のスジ肉を運んでくる。おそらく
本来なら捨ててしまう部分であるがホルモン焼き
(捨てるものという意味)を名物料理にしてしまう
関西人の知恵でスジ肉をも名物料理にしてしまう。
運ばれてきたスジ肉の固まりを、タワシでゴシゴシと
洗い、大きなドラム缶のような鍋で
一度煮込む。この作業を子供の頃から見ていたが、
とても料理のいったんとは思えない。
煮込んだ鍋をひっくり返して、煮込み湯をこぼす
ときに、あたり一面、真っ白な湯気が立ち込め、
肉の臭みが鼻をつく。水をぶっかけて冷やした
スジ肉を食べやすい大きさに切り分け、これをもう
一度グツグツと煮込んでやわらかくしたものを、
白味噌、酒、などで味付けをして出来上がり。
かなりの手間隙がかかる作業ではあるが、どて焼きの
値段は一皿(串で出すところもある)100円程度の
安い一品だ。
下里通りに串かつ屋さんが新しくオープンした。
脂っこい物は苦手だが、メニューに宮古島では珍しい
「どて焼き」があった。きっとオーナーは関西出身
の方だろう。江戸っ子を自称する私は関西嫌いで
あるが、大阪の料理は大好きだ。
たこ焼き屋、お好み焼き屋、うどん屋と関西料理の店が
次から次へと南の島に進出してきた。
次はホルモン焼き屋でも出来そうな勢いだ。
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