結果はご承知の通り、準優勝。全国制覇の夢は1点差、本当に紙一重の差で届かなかった。
だがあの9回2死からの5得点、選手達が最後まで投げ出さずに挑戦するひたむきな姿勢には涙がこぼれそうになった。こんな純粋な気持ちは、最近見た事が無かった。
本当に徳俵まで追い込みながらも今回は叶わなかったけれど、夢には続きがある、きっと叶えられる。
試合終了時、心からの拍手を贈る事が出来たのが嬉しかった。
一方の石川ミリオンスターズの先発は渡辺孝矢。常総学院卒ということで期待の若手といったところか?まずトップを決めてから投げ込むピッチングフォームは、横浜の川村丈夫に似ていますね。左手が有効に使えておらず手投げ気味ながら、アルビレックスの早打ちにも助けられ、7回を2失点とまとめます。7回はスタミナ切れか。
アルビ2番手は藤野仁。「とりゃあ」とか「よっしゃ」と叫びながら投げ込むピッチングフォームが印象的ながらも、これが気合だけに頼らずなかなかまとまりがあります。特にスライダーは再三際どいコースを突いており、もう少し長いイニングでの投球を見てみたいと思わせます。 石川の監督は金森栄次。現役時代のキャラクターからは監督としての姿が想像出来ませんでしたが、考えてみたら「PL学園」から「早稲田大学」に「プリンスホテル」と歩んだ軌跡は野球の名門コース。理論派といわれるのが分かります。理論派で場を盛り上げる才能があるとなれば、監督に最も向いているのかもしれません。 先に試合結果から。砂塵が舞い度々試合が中断するものすごい強風の中、今日もアルビレックスには良いところがありませんでした。四球は減ったものの(それでも先発で6個、3投手で計7個)、エラー4つと守乱で全くいただけない。四球もエラーも共に満塁の肝心なところで。体で止めなきゃ体で。こちらは富山サンダーバーズの先発・小園司。こちらも試合開始が大幅に遅れた影響から初回2回と制球が安定せず四球を連発しますが、アルビの拙い攻めに助けられ徐々に調子が出てきます。うん、こりゃフォームにタメがあるし重心が低い。やや左に重心が流れるのが気になるけど、キャッチャーのリードも内角を使ってなかなか良い(ちなみにその廣田捕手、肩も良いです)。小柄ながらまとまった好投手であるといえます。プロに行けるかといえばちょっと物足りないかもしれませんが、独立リーグや社会人レベルではかなりいけるでしょう。
バッターは富山サンダーバーズの「リストラの星」こと、宮地克彦。ワタクシにとっては「リストラの星」というよりも、やはり「尽誠学園の宮地」の印象が強いですね。あの甲子園でのピッチングは、小柄左腕で独特のリズムを持ったピッチングフォームと相まって今でも印象に残っています。
7回裏の前には野球応援の定番・ジェット風船。風船の袋には「祝!開幕」と入ったモノ。球場入場時、観客全員に配られたものでした。
そして試合終了。途中からナイター照明点灯試合になってしまいました。ご覧の通り、アルビの大敗でございます。富山の小園投手は完封、3安打にエラー3つではいくら何でも勝てません。う~ん、あらゆる意味で準備不足が露呈したような試合でしたな。もう少し錬度を上げないといかんですな。
さて、北信越ベースボール・チャレンジリーグのレベルはどれくらいなのかと考えると、これがなかなか判断に苦しむところです。きっと四国アイランドリーグも判断に苦しみ、そのために初年度は支配下選手登録としてのドラフト指名が見送られたのですから。選手間のレベルの差が大きいな、とは言えます。高卒新人もいれば、数々のリーグを渡り歩いてきた選手もいますし。まぁ、平均で均せば大学野球の二部レベル(東都二部ではあらず)といったところでしょうか。
しかし、二部からでも真に実力のある選手はプロ入りしている訳で。とにかく練習と試合をこなして一人でも多くNPBに向け羽ばたいて欲しいと願っております。